1. 竹田整形外科クリニック
2024.1.15

竹田整形外科クリニック

患者へ渡すリハビリ計画書をコンパクトスキャナーで電子化し、会計時間の短縮を実現
フラットベッドスキャナーからの置き換えで、狭い受付でのスキャン作業を効率化

竹田整形外科クリニック 理事長の竹田 誠さん(左)と院長の竹田 崇朗さん(右)。

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竹田整形外科クリニックは、膝腰肩などの痛みの治療や機能改善、さらに日常生活やスポーツ障害を改善するためのリハビリテーションを提供しているクリニックです。
患者に紙で提供するリハビリテーション実施計画書・総合実施計画書(以降、リハビリ計画書)をはじめ、患者から受け取る紹介状などの大量の書類を、業務用スキャナー「fi-800R」でスキャンして電子カルテに登録しています。 「fi-800R」を導入したことで、導入前に使用していたフラットベッドスキャナーよりも高速でスキャンできるようになり、会計前のスキャン時間短縮を実現しました。 同院を訪ね、院長と理事長、そして事務長と事務スタッフのみなさんにお話をうかがいました。

課題
リハビリ計画書や紹介状などの書類をフラットベッドスキャナーで1枚ずつ読み取って電子カルテに登録していたため、会計時に患者を待たせてしまっていた。また、受付の事務スタッフを増員したことで、フラットベッドスキャナーを置けるスペースがなくなった。
解決法
狭い受付にも設置できるコンパクトスキャナーの「fi-800R」を導入し、自動給紙機構(ADF)による連続読み取りでスキャン作業を効率化した。
効果
会計に対応する事務スタッフを増員して狭くなった受付でも2台の「fi-800R」を設置でき、連続読み取りで会計の待ち時間を短縮できた。

1. 患者の署名後にリハビリ計画書をスキャンし、電子カルテに登録

竹田整形外科クリニックでのfi-800Rの利用についてお聞きかせいただく前に、院長の竹田 崇朗さんと理事長の竹田 誠さんのお二人に、竹田整形外科クリニックの成り立ちや理念についてうかがいます。

竹田 崇朗さん当院は、理事長である竹田 誠が2006年に開業し、開業以来、整形外科で扱う疾患、主に高齢者とスポーツ障害に対する治療やリハビリテーションなどの医療を提供しています。当院のモットーである「全員参加で 明るく楽しく 積極的治療を!」のとおり、患者さん自身が病状を理解し、自ら治す気持ちを持って、ご自身の体を動かすためのお手伝いができるように、医師が診察・治療を、理学療法士がリハビリを行っています。私が院長に就任してからも、このモットーは変わっていません。

竹田 誠さん私が開業したころは、開業医では理学療法による十分な治療がなされておらず、少年少女のスポーツ障害に対する危機感を持っていました。この問題を解決するために、3名の理学療法士を採用して当院を設立しました。当時は、理学療法士がいる整形外科はあまりなかったように思います。

竹田 崇朗さん現在は、理学療法士が9名在籍しており、2階のリハビリ室で運動療法などを行っています。高齢者の方や日常的にスポーツをしている若者など、幅広い年齢層の方がリハビリを受けています。

竹田整形外科クリニック 院長の竹田 崇朗さん
竹田整形外科クリニック 理事長の竹田 誠さん

クリニックの成り立ちや理念について話す竹田崇朗 院長(左)(上)と竹田誠 理事長(右)(下)

リハビリにはリハビリ計画書が必要ですが、どのように患者さんに提供されていますか。

竹田 崇朗さん1階の診察室で医師がリハビリ指示書を書き、その指示書をもとに2階のリハビリ室で理学療法士がリハビリ計画書を作成します。作成したリハビリ計画書は、理学療法士がプリントアウトし、患者さんに説明して署名をもらいます。その後、患者さん自身がリハビリ計画書を持って1階の受付へ行き、会計前に事務スタッフへ渡しています。

リハビリ室の写真

理学療法士と患者さんがリハビリを行うリハビリ室。

理学療法士がリハビリ計画書をプリントアウトする様子

2階のリハビリ室でプリントアウトされたリハビリ計画書は、患者さんによって1階の受付にいる事務スタッフに手渡されます。

受付の様子

1階の受付で事務スタッフがリハビリ計画書を受け取ります。

受付内に設置されているfi-800Rの写真

受付内に設置されているfi-800R。

受付でのリハビリ計画書の処理について、事務スタッフ主任の山中さんにお聞きします。会計前はリハビリ計画書をどのように処理していますか。

山中さん患者さんからリハビリ計画書を受け取ってスキャンし、電子カルテに画像データとして登録しています。スキャンした後は、原紙を患者さんにお返しするので、以降はデータでのみ管理します。

竹田整形外科クリニック 事務スタッフ主任の山中さん

受付でのスキャン作業について話す、事務スタッフ主任の山中さん。

fi-800Rでリハビリ計画書をスキャンする様子

fi-800Rなら非常に狭いスペースに置いてもスキャンが可能です。

リハビリ計画書はどのくらいの頻度で作成しますか。

竹田 崇朗さん一人の患者さんにつき毎月作成しています。月一回の評価を行い、リハビリ計画書を作成し直していますので。

山中さんそのため、月初はリハビリ計画書をスキャンする量が多くなります。多い日は、リハビリ計画書だけで150枚くらいスキャンすることもあります。

竹田 崇朗さん月初以外に月の途中でリハビリを処方し、リハビリ計画書を作成する患者さんもいるので、その場合は一日10~20人程度のリハビリ計画書を発行しています。

リハビリ計画書以外に、受付でスキャンしている書類はありますか。

山中さん患者さんから受け取った書類は、すべてスキャンしています。保険証、医療証、問診票、診断書、紹介状、保険会社の同意書、自賠責保険や労災保険などの書類があり、毎日たくさんの紙をスキャンして電子カルテに登録しています。一日200枚はスキャンしていると思います。

問診票やリハビリ計画書などの書類

問診票やリハビリ計画書など、日々スキャンしている書類の一部。

それらの書類は、fi-800Rですべてスキャンしていますか。

山中さんホチキスで留められている紙や、2枚セットで画像を登録しなければいけないカード類(保険証と医療証)は、フラットベッドスキャナーを使っています。それ以外の紙やカードは、基本的にfi-800Rでスキャンしています。

2. フラットベッドスキャナーをfi-800Rに置き換えて、会計時間を短縮

事務長である竹田 大朗さんにfi-800Rを導入された経緯をうかがいます。fi-800Rを使用する以前は、A4サイズのフラットベッドスキャナーを2台使われていたそうですが、どのような経緯でfi-800Rを導入したのでしょうか。

竹田 大朗さん当院には、会計時間の短縮という課題がありました。多くの患者さんに来院いただくことで、駐車場が足りなくなることと待合室が患者さんでいっぱいになってしまうことが頻繁に起きていました。また、急患などがあるとどうしても予約時間とずれてしまい、患者さんをお待たせしてしまうことがあり、そのことも問題視していました。さらに、今年の4月から休診日を一日増やしたことで、駐車場と待合室の問題がいっそう大きくなりました。

患者さん一人当たりの会計時間を短くしなければならない、その改善策として、まずは受付の事務スタッフを4名から6名に増員しました。しかし、増員したものの、受付の広さは限られているので、フラットベッドスキャナーを置くスペースもひっ迫していました。そこで、省スペース化に取り組むために、コンパクトなスキャナーへの置き換えを検討し始めました。

竹田整形外科クリニック 事務長の竹田 大朗さん

fi-800Rの導入について話す竹田大朗 事務長。

受付内の狭いスペースに設置されているfi-800Rの写真

受付内の狭いスペースにfi-800Rが設置されています。

fi-800Rの存在はどのように知りましたか。

竹田 大朗さん以前当院に勤めていた事務スタッフの一人が別のクリニックで勤め始めたのですが、そこでPFUのスキャナーを使い、スキャンの速さに感動したという話を聞きました。その情報をもとにPFUのスキャナーを調べたところ、無料のデモ機貸し出しサービスがあることを知り、申し込みました。

fi-800Rのデモ機を使用した感想を教えてください。

山中さんすごくコンパクトだと思いました。省スペースで場所を取らない点がよいですね。そして、スキャンが速い。以前から当院で使用しているフラットベッドスキャナーよりも、スキャンスピードがとても速いと思いました。

竹田 崇朗さん高速に読み取れるスキャナーを使いたいという要望は、院長の私も長年、事務スタッフから聞いていました。

山中さん患者さんが増えると、スキャンしなければいけない紙も増えていったので、スキャナーの問題はずっと抱えていました。多いときは4台のフラットベッドスキャナーを使っていたこともありました。

受付でfi-800Rを使う様子
受付の奥に設置されているfi-800Rの写真

会計担当のスタッフがすぐにスキャンできるように1台は受付窓口に(左)(上)、もう1台は問診票や紹介状などの診察に必要な書類をスキャンするために受付の奥に設置されています(右)(下)

デモ機を使用して、満足のいく性能だと判断されたのですね。

竹田 大朗さんはい。今年の4月にデモ機を借りて、事務スタッフからの評価も高く「これが欲しいです」と言われたので、そのまま導入を決めました。4月末に購入し、それからずっと使っています。先ほどお伝えしたような2枚セットで登録しなければいけない画像(保険証と医療証)やホチキスで留められている紙は、現在もフラットベッドスキャナー1台を使ってスキャンしています。使う頻度は限られているので、受付の奥に最低限ふたが開く状態で設置してあります。

課題となっていた会計時間の短縮については、どのような効果があったのでしょうか。

竹田 大朗さん事務スタッフを6名に増員し、スキャンの高速化にも対応できたので、会計のスピードは間違いなく上がっていますね。

竹田 崇朗さん診察や受付などで患者さんの出入りを見ての感覚ですが、会計の待ち時間は短くなっていると思います。

3. 自動給紙機構(ADF)でスキャン作業全体を効率化

ほかにもfi-800Rを使った感想などがあれば、お聞かせください。

山中さんスキャンした後に、紙の回収を忘れることがなくなりました。フラットベッドスキャナーでは、読み取り面に紙を置き、上からふたをしてスキャンする方式なので、スキャンし終わった後、紙を取り出し忘れて、患者さんに渡し忘れてしまうことがありました。fi-800Rの場合は、スキャンし終えた紙がスキャナーの上部に排出されて、スキャンし終わったことが一目でわかるので、紙を取り忘れることがなくなりました。忙しいときでも楽に紙をセットできて、スキャンが終わった後も紙を取りやすいので、スキャン全体のスピードが上がっていると思います。

スキャンし終わった紙が上部に送り出される様子

スキャンし終わった紙が上部に送り出されるので(Uターンスキャン)、紙の回収を忘れなくなります。

折り目のついた紙がfi-800Rにセットされている様子

折り目のついた紙でもfi-800Rでスキャンできます。

山中主任と同じ事務スタッフである富樫さんと市川さんにも、fi-800Rを使用した感想をうかがいます。使用していかがでしたか。

富樫さん他の病院で手術を受けられて手術後に当院へ戻ってくる患者さんや、紹介状を持ってくる患者さんは、封筒に5~6枚の書類が入っていることがあります。フラットベッドスキャナーを使っていたときは、ふたを開けて1枚ずつスキャンしていましたが、fi-800Rは、紙が多くてもまとめてセットして一度にスキャンできるので、すごく助かっています。

市川さん保険証などのカードをスキャナーの前から差し込んでスキャンできるところが便利です。フラットベッドスキャナーを使っていたときは、出しておけるスペースがなかったので、使わないときはスキャナーを立てかけておき、使うときだけ取り出してスキャンしていました。fi-800Rは常に設置できて、ふたを開けずに前面から差し込めるので、サッとスキャンできるようになりました。

竹田整形外科クリニック 事務スタッフの富樫さん
竹田整形外科クリニック 事務スタッフの市川さん

fi-800Rを使って作業が楽になったと話す富樫さん(左)(上)と市川さん(右)(下)

fi-800Rでカードをスキャンする様子

保険証などのカードもfi-800Rでスキャンできます(リターンスキャン)。

fi-800Rによってスキャン作業を効率化できているということですね。

山中さんはい。これは使い始めてから気づいたことですが、紙の上下を気にせずにスキャンしても、自動で向きを直してくれる機能に驚きました。フラットベッドスキャナーでは、向きを間違えたときはスキャンし直して画像を再度取り込んでいたのですが、fi-800Rでは上下逆さまで入れても正しい向きの画像になるので、楽になりました。

今後、電子カルテシステムのリプレースを予定されているとのことですが、fi-800Rとの連携で期待されていることなどはありますか。

竹田 大朗さん現在は、電子カルテを患者さんのIDで検索して、患者さんごとのカルテを開いてから画像を登録していますが、一度に複数の患者さんの書類をスキャンして自動で振り分けられるようにしたいと思っています。まだ活用していないソフトウェアの機能もありますので、電子カルテシステムのリプレースとあわせて便利な機能を活用し、電子カルテへの登録をより楽にしていきたいです。

今後も、竹田整形外科クリニック様のスキャン作業や業務効率化にfi-800Rを役立てていただけると幸いです。本日は、お忙しいところ貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

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