不満解消の秘訣は家事の見える化!共働き夫婦の家事分担
「夫婦共働きで、家事に手が回らない...。」「自分ばかりが家事を負担している気がする...。」こうした悩みや不満を抱えている家庭は、決して少なくありません。
家事分担が原因で関係がギクシャクしてしまうと、「いったい何のために家事をがんばっているのか」と悲しくなってしまいますよね。
家事分担がうまくいかない理由はそれぞれにありますが、多くは夫婦間のコミュニケーション不足にあります。
そんな時は「家事の見える化」をきっかけにコミュニケーションを深め、家事分担に関する問題を解消しましょう。
今回の記事では、家事分担のコツや役立つツールを紹介します。うまく家事分担できずにお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
1. 共働き家庭の家事分担の不満...考えられる原因6つ
夫と妻が共に働く世帯では、家事についてもしっかり分担してお互いの負担を軽減したいところです。しかし現実には、家事分担に不満を抱えている夫婦は少なくありません。
問題を解決するためには、まず不満の原因を正しく認識する必要があります。
考えられる6つの不満の原因を以下に挙げてみますので、当てはまる要因がないか確認してみてください。
1-1.【妻側の不満①】自分がやり直さなければいけない
夫が家事を担当しても、その結果に満足できない方はかなりいるようです。
- 夫が洗った食器の汚れが落ちていない
- 片付ける場所が違う
- 洗濯物の干し方、畳み方が違う
この場合、結局妻が家事のやり直しをすることになります。せっかく家事を分担しても妻側の負担は軽減されないため、不満につながりがちです。
これは「普段から主に妻が家事を担っている」家庭で発生しやすい不満と言えるでしょう。
1-2.【妻側の不満②】自分の負担の方が大きい
夫婦で平等に家事分担をしているつもりでも、実は妻側の負担ばかりが重くなっているケースもあります。
株式会社リベルタス・コンサルティングが発表した「令和元年度 家事等と仕事のバランスに関する調査報告書※」によると、夫婦+子供(就学前)世帯の女性の家事時間は、1日平均2時間11分。一方、男性の場合はわずか47分です。
子どもが小学生になると、さらにその差は開き、女性の1日平均は2時間41分、男性は45分です。家事分担と言っても「決して公平ではない」というのが、多くの妻の本音なのでしょう。
※参考:令和元年度家事等の仕事バランスに関する調査報告書 概要版(株式会社リベルタス・コンサルティング)
1-3.【妻側の不満③】夫に主体性がない
家事の分担方法は家庭によってさまざまですが、「言わないとやってくれない」という状況に対して不満を抱える方が多いようです。
- 夫の帰宅時間のほうが早くても、言わなければ何もやってくれない
- 言われたことだけしかやらない
- 言われたことでも「あとで」と言って放置する
「言えばやってくれる」という状況では、一見家事分担ができているように思われがちです。ところが、無限にある「家事」という「業務」の責任を担うのは、結局指示を出している「妻」になってしまう家庭は多いようです。
「指示しなければならないのに、分担できていると言われても...」という不満が多く見られます。
1-4.【夫側の不満①】家事をしても駄目出しされる
ここからは、夫側の不満についても見ていきましょう。
妻側で紹介した「やり直しの手間が発生する」という不満は、夫側の不満の原因にもつながっています。
せっかくやった家事に対して駄目出しされるのは、気持ちの良いものではありません。
「だったら自分が気に入るように、自分でやればいいのでは?」と、夫側の不満の一端になるのです。
1-5.【夫側の不満②】妻の求めるポイントがわからない
家事分担自体には積極的でも、普段の家事の仕方や妻の求めるポイントがわからない...というケースは比較的多く見られます
- 家事のやり方や順番が分からず、普段どうやっているか質問すると、結局妻がやることになってしまう
- レストランのような本格的な味を目指して料理したが、お金をかけ過ぎだと言われてしまった
というように、妻の希望がわからないことが原因で、①の駄目出しにつながってしまったりするケースもあるようです。
1-6.【夫側の不満③】家族の予定が見えない
家事のスケジュールを決める要素のひとつに、自治体のお知らせや子どもの学校のイベントなどがあります。
子どもが持ち帰ったプリントや地域の回覧板、手渡される妻側ではしっかり把握されているものの、夫にはなかなか情報が回らない...ということはありませんか?
夫が主体的に動けない理由のひとつが、この情報不足によるものなのです。
さて、妻側夫側でそれぞれ3つの不満を挙げましたが、どの不満も元を辿れば夫婦のコミュニケーション不足から生まれるものです。
「○○は自分の仕事」「△△はこういう風にやってほしい」という意識を共有できれば、家事分担に関する不満は軽減するでしょう。
不満を解消するためのポイントは「家事の見える化」にあります。
これまで見えていなかったものを目に見える情報にすることで、気持ちよく協力し合える環境を作っていきましょう。
2. 家事分担のコツは見える化!具体的な方法とは?
「家事の見える化が重要」とは具体的に何をどうするべきか、ピンと来ない方も多いと思います。
ここからは「家事の見える化」を実現するための3つのステップを紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
2-1.ステップ1:「名もなき家事」を明らかにする
家事分担がうまくいかない原因の一つは、家事の全体像が見えていないことです。
たとえば「ゴミ出し」という家事ひとつとっても「ゴミをまとめる」「分別する」「ゴミ箱を洗う」「ゴミ袋をセットする」「ゴミ袋の数を管理する」という名もなき家事が潜んでいます。このように細かい作業も含めたすべての家事を洗い出してみてください。
2-2.ステップ2:夫婦で家事リストを作成する
名もなき家事を含めてやるべき作業を洗い出したら、次に家事リストを作ってみましょう。
家事リストをうまく作るコツは、夫婦が協力することです。家事の内容や求めるポイントについても、ここできちんと意思共有しておきましょう。
2-3.ステップ3:現在の状況を明確にする
リストが出来上がったら、現在それぞれ誰が担当しているのかを色分けしてみてください。
すると、家事分担の現状が見える化されます。リストを見て家事分担の現状を明らかにし、家事による負担の偏りを見直すと、お互いが納得した上で家事を分担できるので、ストレスも減ります。さらにリストをもとに役割を明確化すると、夫婦それぞれが主体的に家事に取り組むきっかけにもなるでしょう。
3. 家事の見える化に役立つおすすめツール3つ
オリジナルリストを作成するのが面倒だという場合は、家事の見える化に便利なツールや専用アプリを利用するのもおすすめです。
ここからはおすすめツール3つを紹介します。
3-1.家事分担アプリ「Yieto(イエト)」
Yieto(イエト)は、家事のリスト化や分担をスマホでできるアプリです。
※画像はすべて各リンク先(公式サイト)から引用
Yietoにはあらかじめ130もの家事タスクが登録されています。それぞれのタスクに担当者を当てはめるだけで、誰がどれだけ家事をしているのかが一目でわかる仕様です。
3-2.家事の見える化「チェックシート」
共働き率全国第1位の福井県が公開しているのは、家事の「見える化」チェックシートです。77の項目に家事が細かく分類されていて、家族それぞれの担当範囲を明らかにできます。
※画像はすべて各リンク先(公式サイト)から引用
このチェックシートには「外注」欄が用意されているのが特徴です。家事代行サービスの利用や両親のサポート・デリバリーの活用など、夫婦以外が家事を担う場合の担当も、把握できます。
夫婦が気持ちよく家事分担するにはどうするべきか、建設的に話し合えるきっかけになるでしょう。
4. 気持ちよく家事分担するための4つのコツ
家事は家族が快適に暮らすために必要な仕事です。
家族全員がそれぞれ主体的に取り組めるように、できれば気持ちよく分担したいものです。
ここからは、家事分担のコツを4つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
4-1.家事について家族会議を行う
円満な家事分担のために何より必要なのは、家族間のコミュニケーションです。
しかし実際には「我慢の限界を迎えるまで、お互いの気持ちや状況を確認できていない」という夫婦も少なくありません。
我慢の限界を迎えて爆発すれば、当然ケンカにもなります。口論で気持ちをぶつけ合う前に、冷静に意見交換するための家族会議を開きましょう。
家族会議では、以下のようなポイントについて話し合います。
- 担当家事をこなす上で、無理が生じている部分
- お互いの得意な家事や苦手な家事について
作成した家事リストを見ながら、建設的に話し合うのがポイントです。
ケンカのときにはつい感情的になってしまいがちですが、冷静な話し合いならばお互いに気遣いながら意見を交換できるのではないでしょうか。
冷静に話し合えるようにシートを使うのもおすすめ。
※画像はすべて各リンク先(公式サイト)から引用
内閣府男女共同参画局の夫婦が本音で話せる魔法のシート「○○家作戦会議」を使えば、お互いの気持ちを見える化できます。
4-2.家庭に関係のある書類をデータで共有する
家事の見える化や情報共有におすすめなのが家庭向けの書類の共有です。
- 自治体からのお知らせ
- 子ども関連の案内
このようなお知らせは、紙の書類で情報が回ってくるケースがほとんどです。
プリントの内容をどちらかしか把握していない場合、それに付随する仕事は必然的にすべて把握している方がこなす流れになってしまいます。
そうならないようにおすすめなのが、スキャナーを使って書類をデータ化した上で、夫婦で情報を共有する方法です。
家庭用としておすすめのスキャナーは「ScanSnap」です。
「ScanSnap」を使えば、紙の書類を高速スピードでスキャンできます。クラウド上にデータを保存しておけば、夫婦で行事の情報を共有できるでしょう。
A4フラッグシップモデル「ScanSnap iX1600」なら、給紙カバーを開けてから2.9秒以内に読み取り可能になります。(※USB接続時)
1分間に40枚・裏表で80面のスキャンが可能なので、スキャンそのものを面倒に感じることもないでしょう。
ScanSnap iX1600
56,100円(税込)
たとえば「子どものお迎え時間変更のお知らせ」のプリントをクラウドに共有しておけば、夫婦どちらも情報に触れられます。
すると仕事の都合をつけられるのはどちらか、自然と家事分担につながっていきます。
4-3.「できない」を解決するための方法を模索する
家事分担をしたいとパートナーに打診したものの「できない」「無理」と断られてしまうケースもあるでしょう。
そこであきらめないことが家事分担のコツです。問題解決の道は家庭によって異なります。
- なぜできないのか?
- どうすればできるようになるのか?
- どこまでならできるのか?
このような内容を家族で話し合い、どうするのがベストなのか、お互いのストレスを軽減できる方法を考えてみてください。
4-4.ときには外部のサポートも取り入れる
家事分担のコツ、最後の一つは「無理をし過ぎない」ことです。
完璧を目指してがんばりすぎて、自分自身を追い詰めてしまうこともあるでしょう。また自分ががんばっていると感じる分、パートナーのやり方が気になってしまったり、不満が大きくなってしまったりする可能性もあります。
夫婦二人でこなせない家事は
- 家事代行サービスを利用する
- ミールキットやテイクアウト、お弁当なども活用する
- ネットスーパーや買い物代行サービスを活用する
こういった外部のサポートを取り入れてみてはいかがでしょうか。
自分も相手も無理ならば、どちらか一方が負担をする必要はありません。多少コストはかかっても、外部サポートを導入した方が結果的にうまくいくでしょう。
また、自動お掃除ロボットや食器洗い乾燥機、衣類乾燥機など、便利家電を活用するのもおすすめの方法です。
あらかじめ家事の負担を最小限にしておけば、残りの家事分担についてスムーズに話し合いを進めていけるでしょう。
5. まとめ
共働き家庭が抱える家事分担の問題を解決するには、夫婦間のコミュニケーションを深めることが必要です。
しっかりと話し合って見えない家事を明らかにし、現在の家事分担を見える化することで、お互いの意識改革のきっかけになります。
家事の見える化の方法はさまざまです。
やるべきことを共有できる家事用アプリや、家族に関係のある書類を手軽にデータ化できるスキャナー「ScanSnap」の導入など、家庭にあった方法を検討してみてください。
これらの方法で家事に関わる情報を共有することで、家族それぞれが「今自分に何ができるのか?」を考える習慣を作れるでしょう。
自分たち家族にとってベストな家事分担方法を見つけられるように、一度話し合ってみてはいかがでしょうか?
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この記事を書いた人
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