1. インボイス制度対応にIT導入補助金2024を活用!インボイス枠(インボイス対応類型)ならハードウェアも対象に
2024.5.28

インボイス制度対応にIT導入補助金2024を活用!インボイス枠(インボイス対応類型)ならハードウェアも対象に

IT導入補助金2024では、2023年10月に開始されたインボイス制度に対応するためのITツールの導入をサポートする「インボイス枠(インボイス対応類型)」が設けられています。この補助金は、インボイス制度対応の会計ソフトや受発注ソフトだけでなくPCなどのハードウェアも補助対象となるため、ソフトウェアと併用するハードウェアも購入できないかと考えている方にとって注目の枠になっています。
この記事では、IT導入補助金2024の「インボイス枠(インボイス対応類型)」の補助対象や手続きの流れについて説明します。

1. IT導入補助金2024 インボイス枠(インボイス対応類型)とは

インボイス枠(インボイス対応類型)は、中小企業や小規模事業者に対して会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフトの経費の一部を補助することで、インボイス制度に対応した企業間取引のデジタル化を推進することが目的の補助制度です。
2023年10月に開始されたインボイス制度の詳細については、以下の記事でご確認ください。

この補助を利用するには、「会計」「受発注」「決済」のいずれかの機能を持つソフトウェアの導入が必須です。また、ソフトウェアと併用する場合は、PCやスキャナーなどのハードウェアの購入にも補助が適用されます。
ソフトウェアの補助対象には、ソフトウェアの「オプション」と「役務」も含まれます。さらに、ハードウェアには「PC・タブレット等」と「レジ・券売機等」があります。

分類 補助対象
ソフトウェア(必須) インボイス制度に対応し、「会計」「受発注」「決済」の機能を持つソフトウェア
オプション
  • 機能拡張
  • データ連携ツール
  • セキュリティ
役務
  • 導入コンサルティング
  • 導入設定/マニュアル作成/導入研修
  • 保守サポート
PC・タブレット等 PC/タブレット/プリンター/スキャナー/複合機
レジ・券売機等(*1) POSレジ/モバイルPOSレジ/券売機

*1:レジ・券売機等は、決済機能を持つソフトウェアを導入する場合のみ補助が適用されます。

2. 補助の対象と補助額・補助率

インボイス枠(インボイス対応類型)の補助額と補助率は、ソフトウェアとハードウェアで異なります。

● ソフトウェア
機能要件 補助額 補助率
会計・受発注・決済のうち1機能以上を有する 50万円以下 中小企業:3/4以内
小規模事業者:4/5以内
会計・受発注・決済のうち2機能以上を有する 50万円超~350万円以下 中小企業:補助額のうち50万円以下については3/4、50万円を超える部分については2/3(*2)

小規模事業者:補助額のうち50万円以下については4/5、50万円を超える部分については2/3

*2:50万円を超える補助額の計算については、後述②の例を参照ください。

● ハードウェア
補助対象 補助額 補助率
PC/タブレット/プリンター/スキャナー/複合機 10万円以下 1/2以内
POSレジ/モバイルPOSレジ/券売機 20万円以下 1/2以内

例えば、中小企業で以下を申請しようとする場合、
① 1機能を有するソフトウェア40万円とハードウェア12万円を申請
② 2機能を有するソフトウェア100万円とハードウェア20万円を申請
補助率と補助申請可能額は以下のようになります。

① 1機能を有するソフトウェア40万円とハードウェア12万円を申請

補助対象 補助率 補助申請可能額 自己負担額
ソフトウェア40万円 3/4 30万円 10万円
ハードウェア12万円 1/2 6万円 6万円
合計 36万円 16万円

② 2機能を有するソフトウェア100万円とハードウェア20万円を申請

ソフトウェアが50万円を超えるため、(A)補助率の3/4が適用される額と(B)補助率の2/3が適用される額で計算式が分かれます。

補助対象 補助率 補助申請可能額 自己負担額
ソフトウェア100万円 (A)3/4
補助申請可能額が50万円になるように、66万6,667円に3/4が適用される。
(A)50万円
(66万6,667円×3/4=50万円)
(A)16万6,667円
(B)2/3
100万円から(A)の66万6,667円を差し引いた金額(33万3,333円)に2/3が適用される。
(B)22万2,222円
(33万3,333円×2/3=22万2,222円)
(B)11万1,111円
ハードウェア20万円 1/2 10万円 10万円
合計 82万2,222円 37万7,778円

補助申請可能額は、サービス等生産性向上IT導入支援事業事務局ポータルサイトの補助金シミュレーターで確認できます。

3. インボイス制度にスムーズに対応するにはスキャナーの導入がおすすめ

インボイス枠(インボイス対応類型)ではハードウェアも補助対象となりますが、どのようなハードウェアを導入すればよいでしょうか。
インボイスの受け取り側(買い手)としてインボイスを効率的に処理したい方には、電子データのインボイスと紙のインボイスの両方に対応したソフトウェア(会計ソフトや受発注ソフト)と、 紙のインボイスを電子化できるスキャナーを導入するのがおすすめです。
そして、インボイス制度対応のソフトウェアと併用するスキャナーは、業務用イメージスキャナー fiシリーズが最適です。fiシリーズには以下の特長があります。

● 高速・両面読み取りで大量の書類を短時間で処理できる
● 薄い伝票やシワがついた書類、領収書やレシートのような小さな非定型の紙も確実に読み取れる給紙搬送性
● 視認性が高い画像を生成しOCR精度を向上
● 電子帳簿保存法スキャナ保存(e-文書法)に対応

fiシリーズは、電子帳簿保存法スキャナ保存制度で規定される解像度、階調性、圧縮強度などの画質要件を満たす「e-文書モード」を全機種搭載しています。

複合機とスキャン専用機の違いや、fiシリーズを利用するメリットについて以下の記事で紹介しています。ぜひご確認ください。

4. 申請・手続きの流れ

ここからは、インボイス枠(インボイス対応類型)の申請準備から実施報告までの流れを説明します。

1) IT導入支援事業者の選定

IT導入補助金を申請するには、ITベンダー・サービス業者であるIT導入支援事業者が必要です。IT導入支援事業者は、IT導入補助金事務局の「ITツール・IT導入支援事業者検索」で調べます。目的に沿ったITツールの導入を支援してくれるIT導入支援事業者を選定しましょう。

2) オンラインアカウントの取得

申請前に以下のオンラインアカウントを取得します。

  • 「gBizIDプライム」アカウントの取得
    IT導入補助金の申請には、GビズIDの1種である「gBizIDプライム」のアカウントが必要です。
  • 「SECURITY ACTION」宣言の実施
    「SECURITY ACTION」宣言は、中小企業・小規模事業者等が、情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度で、IT導入補助金の申請には宣言済みアカウントIDが必要です。
  • 「みらデジ経営チェック」の実施
    「みらデジ」ポータルサイト内にgBizIDプライムで登録し、「経営チェック」を実施します。インボイス枠(インボイス対応類型)では、この経営チェックは必須要件ではなく加点項目となっているため、未実施でも申請は可能です。
3) ITツールの選定

IT導入支援事業者と相談して、導入したいITツールを選定します。ITツールは、IT導入補助金事務局の「ITツール・IT導入支援事業者検索」から調べます。

4) 交付申請

IT導入支援事業者から「申請マイページ」に招待してもらい、申請に必要な情報などを入力した後で、IT導入支援事業者と共同で事務局に申請を提出します。

5) ITツールの発注・契約・支払い、補助事業の実施

事務局から交付決定が通知されたら、ITツールを導入し申請した補助事業を実施します。このとき、通知が来る前に発注・契約・支払いをした場合は補助金の交付を受けられないので、注意が必要です。通知を受けてから発注などの手続きに着手しましょう。

6) 報告および補助金交付

補助事業が完了したら、「申請マイページ」から事業実績報告を作成・提出し、補助金の交付を受けます。交付された後は、期限内に「申請マイページ」から事業実施効果報告を行います。

以上がインボイス枠(インボイス対応類型)の申請・手続きの流れです。
募集期間やIT導入補助金のスケジュールについては、「事業スケジュール」のページをご確認ください。

5. まとめ

IT導入補助金を活用して効率的にインボイス制度に対応し、経理業務の効率化を目指しましょう。
電子データと紙の両方のインボイスを効率よく処理するには、業務用途に適しているfiシリーズの導入をおすすめします。

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