[ 導入事例 ] セキュリティ対策アプライアンスiNetSec SF 空間×ICTで実現するオフィスの進化形
IoT機器の安全な接続を支える
iNetSec SF

  • 株式会社山岸製作所
1936年に木工所として創業した山岸製作所。現在ではインテリア家具・オフィス家具の販売から、店舗や商業施設の内装デザイン、オフィスのデザインまで幅広く手がけている。自社オフィスは内装・家具の提案に加え、ICTを活用したワークプレイスのショールームとしても機能しているが、その過程でセキュリティ強化が課題となった。これを克服するために導入したのがIT機器管理製品『iNetSec SF』だ。iNetSec SFによりあらゆるIT機器を一元的に管理し、安全にICTを活用できるオフィス環境を整備している。

経営を表現するオフィスづくりを提案

金沢市でインテリア家具・オフィス家具を販売する株式会社山岸製作所。その歴史は1936年、旧北国街道沿いの小さな木工所としてスタートしたことに始まる。二代目社長は第二次世界大戦に従軍し、「荒廃した日本を豊かにしたい」という強い思いから、上質な家具製作に力を注ぐ。その結果、木工所は高品質の家具メーカーへと大きく転換した。その後、三代目社長は家具メーカーの代理店事業に参入すると同時に、家具の提案や、新しい働き方が実現できるオフィス空間づくりへと、さらに事業を拡大した。



自社オフィスについて抜本的な改革に着手したのは2018年のことだ。それまでのオフィスは部署ごとに島型配置となっており、各島には上司専用席があるなど、かつての業務スタイルが色濃く残っていたという。「オフィス家具を販売する立場として、『このままでいいのだろうか』という疑問を持つ社員は多かったですね」(総務部 部長 江成和浩氏)。

こうした背景から、オフィス家具の活用にとどまらず、コミュニケーションを活性化させ、社員が誇りを持って働く環境づくりのため、オフィスの全面的な改装に踏み切った。無駄を徹底的に排除したオープンスペースに、自社で取り扱うオフィス家具を有機的に設置し、洗練されたオフィスへと進化している。

現在はオフィスがショールームとして公開されており、日本全国から多くの企業が視察に訪れる。「当社の考えとして、オフィスは単に作業する場ではなく、経営を表現するものだと位置づけています。そして、オフィスづくりはコストではなく、未来への投資として捉えています。」と江成氏は語る。

オフィス改革でペーパーレスを実現

同社のオフィス改革は内装や家具だけでなく、ICT環境にまで及んだ。新たなオフィスではフリーアドレスの導入を想定したデスクの配置となっている。フリーアドレスの場合、自席に書類を置けないため、必然的にペーパーレスが求められる。「まずはオフィス内にある書類を電子化する作業から着手しました。合わせて、社内にあったファイルサーバーをクラウド化し、どの拠点や席からでもスムーズに業務が進められるよう無線LANを整備しました」(江成氏)。



現在では自社のオフィス改革を実行した経験をもとに、IT企業である株式会社アイ・ツーと連携し、オフィスの物理的な空間を作るだけでなく、ICT環境についても包括的に提案を行っている。「さまざまなIT製品について、業務を通じて培った活用ノウハウをお客様に提供しています」(オフィス戦略室 松本和也氏)。

ICT環境の整備が進んだ一方、新たな課題として浮上したのがセキュリティ対策だった。オフィスの空間づくりを提案する上で、セキュリティ対策について相談される機会が特に増えてきた。「お客様が安心して利用できるオフィス環境を提案するには、セキュリティをどう担保するかを明確に示す必要があります。そこで、まずは自社でのセキュリティ強化が欠かせないと考えたのです」(江成氏)。

そこで江成氏は松本氏と共に全社横断的なセキュリティ委員会を立ち上げ、継続的にセキュリティ対策に取り組むことになった。その中で挙がった問題のひとつが、IT機器の管理だ。

同社が管理するIT機器は端末だけではなく、ショールームで使用する家電や照明など多種多様な機器がネットワークに接続されている。近年はこうしたIoT機器が急増し、管理が追いつかなくなっていた。「家電や照明は頻繁に入れ替わりネットワークに接続されるため、管理が難しくなっていました」(松本氏)。

IT専任担当者がいなくても管理できるシンプルな運用が決め手

IT機器管理の課題を解決するソリューションとして同社が注目したのが、ネットワークに接続するあらゆるIT機器を手軽に検知・遮断・管理できるiNetSec SFだ。

iNetSec SFは、ネットワークに接続されている機器をエージェントレスで検知する機能を持つ。クライアント端末側へのセットアップが不要で、ネットワーク構成を変更することなく導入できる点が大きな特長だ。PCやタブレットだけでなくIoT機器も識別してまとめて管理できるため、同社が抱える課題を解決できる。

iNetSec SFは、山岸製作所からの相談を受けて、アイ・ツーのシステムエンジニアである塚本拓生氏が提案した。類似の製品と比較した結果、iNetSec SFのシンプルな運用と優れたコストパフォーマンスが決め手となった。「管理者が労力をかけずにネットワークを監視でき、コストを抑えられるiNetSec SFが最適だという結論になりました」(塚本氏)。

知らない間に接続された照明や家電を管理可能に

iNetSec SFは、ネットワーク上に存在する機器情報を収集する「監視モード」と、申請しなければ接続できない「遮断モード(申請後解除)」、管理者が承認しないと接続できない「遮断モード(承認後解除)」の3つのモードがある。これらを柔軟に使い分けることで、さまざまなセキュリティニーズに対応できる。同社の場合、照明や家電などが頻繁に入れ替わるため、監視モードで運用し、ネットワークに接続されている機器リストを定期的に確認して、不要な機器やリスクのあるデバイスを効率的に管理している。

iNetSec SF導入後の最も大きな効果として、塚本氏は専門的な知識がなくてもセキュリティを強化できた点を挙げる。「管理者が特別な作業をしなくても、接続された機器の履歴が自動的に残り、不要な機器が見つかった際には即座に接続を遮断できるため、安全にネットワークを利用できています」(塚本氏)。

江成氏は、家電や照明のようなIoT機器を含む接続機器の台帳が自動で作成されることで、管理が大幅に効率化した点を高く評価している。台帳をもとに未使用のIT機器や故障しているIT機器などを洗い出して対処することで、IT機器の見える化だけでなく、セキュリティリスクの高いIT機器の接続を排除することができる。「当社には3つのオフィスがあり、どの拠点でも仕事ができる環境を整えているため、必ずしも管理者が常駐しているわけではありません。管理者が不在の拠点でもIT機器を漏れなく管理できるので大いに助かっています」(江成氏)。

場所だけでなく、時間を選ばない働き方を追求

ICT環境の整備によって場所を選ばない働き方を実現した山岸製作所。次に目指すのは場所だけでなく、自由な時間に働くことができる環境づくりだ。「最高のパフォーマンスを発揮するには、いつどこで働くかを社員自身が選べるようにすべきだというのが当社の考えです。出社とリモートワークを柔軟に組み合わせたり、家庭の用事のために勤務中に中抜けするといったさまざまな働き方にも対応できるよう取り組みを進めています。」(江成氏)。

すでに同社はリモートワーク向けのさまざまなツールを導入するなど、環境整備を進めている。「リモートワークはセキュリティを考慮する部分が増えてきます。今後も利便性を損なわないよう注意を払いながら、セキュリティ強化を続けていきたいと考えています」と江成氏は締めくくった。

お客様概要

名称 株式会社山岸製作所
所在地 石川県金沢市小金町3-31
設立 1963年(昭和38年)2月
資本金 3,700万円
従業員数 24名(2022年4月現在)
URL https://www.yamagishi-p.co.jp/
事業内容 ・オフィス家具・各種施設向け家具の販売
・家具・インテリア用品の販売
・システムキッチンの販売
・オフィス内装工事の設計
・施工・オーダーメード家具のプラン及び製作
この事例で
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