[PRESS RELEASE]
2018年1月15日
株式会社PFU
産業向けエッジコンピューティングシステムの取組みを強化
~ディープラーニング推論処理を省電力で実現するAIカードと高性能エッジコントローラを販売開始~
株式会社PFU(代表取締役社長:長谷川 清、横浜本社:横浜市西区、以下、PFU)は、製造・生産現場における高度化・効率化のニーズを受け、IoTやAIなどのデジタル技術を活用した産業向けエッジコンピューティングシステムの取組みを強化します。今回、その重要な一要素となる、高性能と低消費電力を両立させた組込み向け「Deep Learningアクセラレータカード」を販売開始します。さらに、インテル®Xeon®プロセッサを搭載した2Uサイズの「AR6200 モデル140K」を販売開始し、ラックマウント型組込みコンピュータ AR6000シリーズのラインナップを拡充します。
背景
近年、産業向けコンピュータの市場において、IoTやAIの技術を活用し、産業機器、医療機器などの装置やセンサーから得られる多量のデータを、生産性向上やコスト削減、良否判断精度の向上、設備の予防保全に有効活用したいというニーズが高まっています。
さらに、製造・生産現場や医療現場など、データを生成する装置やセンサーの近く、あるいは装置内部にあるコントローラに対して、収集したデータをリアルタイムに活用したいという要望も高まっています。
PFUは、これまで幅広いインテルCPUラインナップを産業向け組込みコンピュータに展開してきましたが、今後これらの要請に応えるため、データ解析、データ保全・蓄積、セキュリティ対応の機能を充実させ、現場でのリアルデータ活用を実現するエッジコンピューティングシステムを強化していきます。
本取組の一環として、今般、産業向け組込みAIやエッジコンピューティングの実現に向け、AI、ディープラーニングをより省電力で実現する「Deep Learningアクセラレータカード」と、高性能と高拡張性を両立させた2Uサイズのラックマウント型組込みコンピュータ「AR6200 モデル140K」を販売開始します。

エッジコンピューティングシステム構想図
新製品1:「Deep Learningアクセラレータカード」
「Deep Learningアクセラレータカード」は、産業向け組込みAIやエッジコンピューティング実現に求められる、小型、高性能と低消費電力を実現した製品です。ディープラーニングの推論処理をカードで実行するため、コンピュータのCPU負荷を軽減し、かつリアルタイム性能を向上させることが可能です。
オープンなディープラーニングフレームワーク互換となっており、お客様が保有する同フレームワーク上のAIアプリケーション資産はそのままご使用いただけます。
また、お客様のご利用用途、目的に応じたカスタマイズ、チューニングを行うことで、最適なアルゴリズムと性能で、「Deep Learningアクセラレータカード」をご利用いただけます。

<AI400シリーズ>
Deep Learningアクセラレータカード
特長
- 推論処理をカード上の演算エンジンで実行
コンピュータのCPU負荷を低減。
GPUと比較して低消費電力。
リアルタイム性能向上。 - ディープラーニングフレームワーク(Chainer®)互換
既存のAIアプリケーションをそのまま使用可能。 - 目的に応じたチューニング
目的に最適化したアルゴリズムの実装。(*1) - PCI Expressハーフサイズ
奥行き167.65mmを実現し、小型の組込みコンピュータにも搭載可能。 - 長期供給/保守
自社設計・製造により、安定の品質で長期供給/保守を実現。
(*1) | 別途有償にて対応。 |
提供ソフトウェア
「Deep Learningアクセラレータカード」は、以下のソフトウェアを合わせて提供します。
名称 | 概要 |
---|---|
サンプルアプリケーション | 画像認識用のサンプル |
サンプルニューラルネットワーク | 画像認識用のサンプル(定義ファイル、学習済みパラメーター) |
ディープラーニングフレームワーク | ディープラーニングフレームワーク (Chainer®) |

新製品2:「AR6200 モデル140K」
2Uサイズのラックマウント型組込みコンピュータ「AR6200 モデル140K」は、エッジコンピューティング実現に求められる高性能と高拡張性を実現した製品であり、高速計算処理、ファイルサーバ、仮想マシンとして幅広くお使いいただけます。さらに、「Deep Learningアクセラレータカード」を搭載することで、高速画像処理、動画像認識、ディープラーニングなどにもご利用いただけます。
また、IPMI2.0準拠(*2)BMC(*3)を標準搭載しており、温度、電力、ファンの動作、CPU/メモリの状態監視が可能です。本機能により、システムの信頼性、可用性を高めることで、ダウンタイムを削減します。このような特長により、「AR6200 モデル140K」は、半導体の微細化に伴う高い処理性能と豊富な拡張性が求められている半導体市場、工作機械市場のニーズにお応えするほか、仮想化機能の実装に最適なインテル®Xeon®プロセッサを搭載することで、柔軟な構成が求められるSDN/NFV(*4)を利用する、通信インフラ市場にも最適です。

<ラックマウント型組込みコンピュータ>
AR6200 モデル140K
特長
- インテル®Xeon®プロセッサ(Broadwell-EP)を2個搭載。
- Microsoft Azure Certified取得。
- IPMI 2.0準拠BMC搭載により装置の監視やトラブル調査が可能。
- ECCメモリによる信頼性向上、24時間運転を実現する高信頼性設計。
(*2) | Intellignet Platform Management Interface |
(*3) | Baseboard Management Controller |
(*4) | Software Defined Network/Network Functions Virtualization |
新製品とエンベデッド製品全体のラインナップ

出荷開始時期
商品名 | 出荷開始 |
---|---|
AI400シリーズ 「Deep Learningアクセラレータカード」 | 2018年11月 |
ラックマウント型組込みコンピュータ 「AR6200 モデル140K」 | 2018年12月 |
展示会
上記の新製品は以下の展示会でご覧いただけます。この機会に是非ご来場いただき、実際に製品をご覧ください。
名称 | 第2回 ロボデックス |
---|---|
期日 | 2018年1月17日(水曜日)~19日(金曜日) 10時~18時 ※ 最終日のみ17時終了 |
会場 | 東京ビッグサイト 西ホール1階(当社ブース:小間番号 W1-4) |
商標について
- インテル、Intel、Xeon、インテル Core、Celeron、Pentiumおよびインテル Atomは、アメリカ合衆国および/またはその他の国における Intel Corporation またはその子会社の商標です。
- Chainerは、株式会社Preferred Networksの日本国およびその他の国における商標または登録商標です。
- その他、記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
関連リンク
以上
<お客様お問い合わせ先>
<報道関係者お問い合わせ先>
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