東海大学女子バレーボール部
2011年には全日本インカレで優勝するなど、藤井壮浩監督のもとで躍進を続ける東海大学女子バレーボール部。その強さの秘密は、監督と選手の厚い信頼関係、選手一人ひとりの高い意識、さらにはバレーボール分析ソフト「Data volley」による試合データの徹底した分析にあります。そして分析結果の閲覧にあたっては、「ScanSnap iX500」が縁の下の力持ちとして活躍しているそうです。大学スポーツに『ScanSnap』がどう活かされているのか、同バレーボール部でアナリストを務める中島聡司さんにお話を伺いました。
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関東大学リーグ1部に所属するバレーボールチーム。2008年に藤井壮浩氏(東海大学体育学部講師)が監督に就任、2011年の全日本インカレでは6度目の優勝を遂げ、2014年には春季関東一部リーグで優勝。常に日本一を狙える、大学女子バレーを代表する強豪チームとして知られている。 |
現代のスポーツ界では試合データの分析が欠かせません。東海大学でも戦術の構築や選手のスキルアップのために、各国のナショナルチームも採用する世界標準のバレーボール分析ソフト「Data volley」を導入してデータ分析を行っています。担当のアナリスト・中島さんの仕事は、このソフトに試合の流れをリアルタイムで入力することから始まります。「たとえば、相手の3番がゾーン1からゾーン6にサーブを打ち、味方の5番がレシーブしてセッターがトスを上げ、味方のミドルブロッ1ーがBクイックに入って……といったことを、独自のコードですべて入力します」。大変な作業ですが、こうして蓄積した情報を分析することで、スパイクの決定率などの基本項目から各選手の細かい傾向までが、相手のオーダーやローテーションに応じて明確にあぶり出されます。
「ScanSnap iX500」が活躍するのは分析結果を活用する段階です。「Data volley」で可能な分析は多岐にわたるため、中島さんは必要な結果をあらかじめ選び出してグラフなどの形に整え、紙に出力して選手たちに配布します。これでミーティングがスムーズに進みます。「気づいたことをメモできる紙は、選手との共有にいちばん便利です」。そのあと中島さんは書き込み入りの紙をスキャン。PDFにしてノートPCやタブレットPCに入れ、新しい試合のデータ分析のために過去の分析結果が必要になった場合に備えるのです。「『ScanSnap』のおかげで、必要な分析結果だけをメモ付きですぐに見られるようになりました。実は『Data volley』で過去の分析を呼び出すには条件の入力などの手間がかかるので、このほうが断然、便利なのです。以前はやむなく紙の束を持ち歩いていましたが、重くかさばり、めくって探すのも一苦労。それが今は遠征先でも試合中でも、スキャンPDFを開くだけで事足りるようになりました」。
トップチーム同士がしのぎを削る試合では、データ分析の精度が明暗を分けることがあります。チームを支える地道な仕事を、『ScanSnap』がサポートしているのです。
コートサイドで試合の流れをすべて「Data volley」に入力。プレーを漏らさず確実に記録するためにはかなりのスキルを要します。あとで同期させるために映像も録画します。
「Data volley」を基に、必要な分析結果を整理してグラフなどにし、紙に出力します。この紙や試合の動画を見ながら選手とミーティングします。
(「Data Video」というソフトを使用)
出力した紙はミーティングでメモなどを書き込んだあと、「ScanSnap iX500」でスキャンしてPDFにし、ノートPCやタブレットPCに保管します。
必要な分析結果が手元のノートPCにPDFで入っているので、試合中の閲覧や、練習中の選手へのアドバイスもすぐに行えます。
中島さんは東海大学男子バレーボール部のOBで、現在は同大学職員。学生時代は選手とアナリストを兼任していました。「昔は手書きで試合を記録していましたが、今は手書きをはるかに超える情報を精密に分析できる時代です。その中から必要なものだけを抜き出して持ち歩くために『ScanSnap』は欠かせません。本当に便利な機器だと思います」。 |
Data volley、Data VideoはDATA PROJECT社の製品です。
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