ScanSnap iX1500
毎分30枚・60面の両面高速読み取りを実現。原稿サイズ、色や両面・片面を自動的に判別し、驚くほど簡単、スピーディーに電子化します。
「はる」さんは、Instagram、ツイッター、noteを駆使してデジタル勉強のメソッドや医療現場のエピソードを公開し、人気を博している現役の看護師です。中でもデジタル勉強関連の発信が多いInstagramのフォロワー数は、なんと2.4万人(2020年5月現在)。今やインフルエンサーの一人といえる「はる」さんに、デジタル勉強の具体的な方法や目的、効果のほどをうかがいました。
はるさんのデジタル勉強道具一式。左側にある断裁機と「ScanSnap iX1500」で本を「自炊」し、デスクにある端末(特にiPad Pro、iPad mini)で読んだり書き込んだりするのが基本です。
看護師の「はる」さん(ハンドルネーム。以下「はるさん」と表記)はInstagramにたくさんの手書きノートを公開しています。内容は「ドレーン・チューブ管理」「心臓の構造と循環について」など、まさにプロフェッショナル。きれいで読みやすい文字や得意のイラストが柔らかい印象を与え、読めばスッと頭に入ってくるよう編集されています。「書くことは覚えること」という勉強の基本に、はるさんがしっかり則っていることがわかります。これらのノートは、一人の専門職として自分を向上させたいというはるさんの思いの現れでもあります。
これらのノートには紙に手書きしたものもありますが、最近の実例の多くは、iPad上で書き込みをしてノートを作るデジタル勉強(はるさんの表現では「iPad勉強」)の成果物です。デジタルの導入によって、はるさんの勉強は大きく飛躍しました。
「私は今、主にGoodNotesという手書きノートアプリを使ってiPadにノートを書き込んでいます。デジタルのノートを一から作る場合、アプリはほとんどGoodNotesですね」
使用しているデジタルペンはApple Pencil。GoodNotesとApple Pencilの組み合わせで、iPadの画面上で文字や線やイラストを書き込んでいきます。iPadは2台を所有。画面の大きなiPad Proと、携帯性に優れたiPad miniです。
「長時間集中したりイラストを描いたりするときは画面の大きなiPad Proを使うことが多いですね。Apple Pencilは、iPadとの互換性がスムーズで、ペアリングが楽だということから選びました。そこがいちばん大事かなと思ったので。使ってみた結果、問題がなかったのでApple Pencilを使い続けています」
ツール同士の相性から考えるあたり、さすが「ガジェット好き」を自認するはるさんです。それにしてもiPadで作成したノートの見やすいこと。まるで印刷物のようです。文字がきれいなのももちろんですが、資料の図表などがきちんとレイアウトされているなど、ノートの編集が充実しているのです。
「そこなんですよ。自分で調べて、直感的にどんどん変えて編集していくというのが、この勉強法のすごく大事な部分。しかも、それがアナログとは比較にならないくらい効率よくできるんです。一度書いたものを消すのも、資料をインターネットから持ってきて貼り付けるのもあっという間です。もちろん、ネットから引用した情報はあくまでも個人の使用の範囲内に留めなければならないので、厳重な注意が必要ですが」
このデジタルノートを現在、はるさんはあえてプリントアウトし、紙のノートとして職場で活かしています。勤務先の病院ではiPadを使用できないためです。
デジタルのノートをA5サイズに出力して綴じたノート(左)。ちょうどiPad mini(右)のような感覚で持ち歩けます。
「以前の職場ではiPad miniを白衣のポケットに入れておき、現場でノートを見たり直接メモをとったりしていましたが、現在の職場ではそれができません。そこで、A5サイズにまとめられるよう出力した紙を綴じて“アナログのiPad”みたいなノートを作っています。これなら職場に持っていけますから。現場で手書きの追記がしやすくなるよう、iPadでノートを作るときに行間や余白を広めにしています」
現場で先輩のアドバイスを受けるなどして追記をしたときは、あとでiPadの元データに書き写します。こうすることでデジタルのノートがどんどん充実していきます。現場でiPadに直接書き込めるならそれに越したことはありませんが、現状でも大きな苦労はないそうです。
「iPadはあくまでも自分の勉強のためのツールですから、自分で工夫すればいいことですよね。大切なのはノートをデジタルで作ること。そうしておけば縮小出力もすぐできますし、本当に便利ですよ」
はるさんのデジタル勉強の入り口として機能している「ScanSnap iX1500」。シンプルデザインの白いボディはインテリアの中にすっきり収まります。
書き込むことと並んでデジタル勉強の核となるのが、勉強の素材となる本を「見ること・読むこと」です。これも紙の本ではなくデジタルデータであれば、めくる手間や置き場所に煩わされることなく内容に集中することができるため、勉強が大きくはかどります。
はるさんは、電子書籍で出ている本は電子書籍で購入していますが、まだ数が限られているため、多くは紙の本で入手します。それらはデジタル勉強に対応させるため、断裁してScanSnapでスキャンし、PDF化します。「自炊」と呼ばれるこの作業を、はるさんはこれまで本の断裁サービスとScanSnapの貸し出しを行っているフリースペースを利用して行っていましたが、先日「ScanSnap iX1500」を導入。自宅で手軽にスキャンできる環境を整えました。
iPadの中には電子書籍のほかに、ScanSnapで「自炊」した本のPDFがかくさん入っています。
iX1500はScanSnapシリーズのフラッグシップモデル。大きな液晶画面で直感的に操作でき、PCを立ち上げることなしにスキャンすることも可能です。なにより、A4判で毎分30枚(両面・片面)の高速度でスキャンできるのが、大量の紙をスキャンする「自炊」派にとって最大の魅力。デジタル勉強の強い見方といえます。
ScanSnapなら紙をセットしてスキャンボタンを押すだけで紙をスムーズにPDF化できます。
「作業や閲覧の効率化、データ化に非常に役に立っています。なんといってもアナログ媒体を電子化出来るという点は、勉強や今後の生活においても選択肢が増えるので、勉強に限らず、活用させていただきたいと思っています」
こうしてデータ化した本や電子書籍を閲覧しながら勉強するとき、はるさんはiPhoneを活用しているそうです。
「iPhoneの画面に教科書などの本を表示して、iPadをノートの画面にして勉強するというのが最近のスタンダードです。当初はiPadのスプリットビュー機能で画面を二つに分けて片方に本を表示すればいいと思いましたが、iPhoneのサイズでも閲覧には十分だったので、今は手元にiPadしかないときを除いて、この方法で勉強しています」
はるさんの最近のスタンダードは、iPhoneに本のページを表示してiPadでノートに書き込むスタイル。勉強の効率が大きく上がります。
「ScanSnapでスキャンした本はビューアアプリのPDF Expertで開いています。iPadで途中まで本を見ていて、次にiPhoneで開くと同じページの画面がぱっと開くので、すごく便利です」
PDF Expertは簡単な書き込みもできるため、読みながらメモを書き込むこともあります。スキャンしたPDFは電子書籍のような制約がなく、自由に加工できるのがよいところ。本のPDFをベースに、GoodNotesを使って本格的なノートを作ることも可能です。デジタル化することで本の内容が自分の中にしっかり入るので、はるさんは本をスキャンするとき心の中で「ありがとう」と言いながら断裁するそうです。これまでにスキャンした本は80冊。大変な数です。
では、なぜはるさんはそこまでしてデジタル勉強に打ち込むのでしょう。その理由と、はるさんが目指すところを聞きました。
もともと勉強熱心な看護師だったはるさんが、メインの勉強法をデジタルに切り換えたのにはきっかけがありました。
「最初に職場を移ったとき、診療科が変わったら求められるものも180度変わってしまったということがあり、自分の知識がいかに不足しているかを何度も痛感させられました。看護師はどんなときでもきっちりとした仕事を求められますから、当時は本当に焦りました。そこで、もっと知識をつけたい、勉強したいという思いが強くなってInstagramの勉強アカウントを作ったんです。するとInstagramには私が尊敬する看護師さんたちが大勢いて、その方たちがiPadでの勉強法や本のスキャンのことをよく発信していたんですね」
Instagramに投稿し始めた当初、はるさんはこのようなアナログの手書きノートで勉強していました。
それを見たはるさんは「こんなことができる時代になったのか」と驚き、この機会にiPadを購入して勉強に活かそうと決心します。
「なにしろガジェットや機械が好きですし、勉強のためという理由がありましたから、自分に投資をするつもりでiPadを購入しました。スタイリッシュに勉強ができるだろうし、今後のキャリアにスムーズに取り入れられる方法なら始めてみたいと思って」
「もう一つ頭に浮かんだのは『たくさんの本を持ち歩かなくてすむ』ということです。看護学生時代、特に国家試験前にはクラス中のみんなが洗濯物の籠に大量の本を入れて持ち歩いていて、最後には籠が壊れるほど。その当時のことを思い浮かべて、勉強するならぜひInstagramの先輩方のようにデジタルで、と思いました」
はるさんは現在、iPadを活用したデジタル勉強のメソッドをInstagramで発信。同じ看護師はもとより、勉強の効率化を目指す多くのフォロワーに支持されています。
はたしてデジタル勉強は、はるさんにぴったり合った勉強法でした。看護師の国家試験を受けるときも勉強に勉強を重ねましたが、「実感としては今がいちばん勉強しているかもしれません」とはるさんは言います。
「試験勉強と違って、今は自分から進んで身につけたいと思うことが具体的にたくさんありますから。今思えば、あのとき職場が変わってよかったと思います。そのおかげで心機一転やろうと決心して、iPad勉強をきっちりとできるようになりました」
どんな仕事でも、実務と勉強を両立させるのは大変なこと。デジタル勉強は、それを実現するための大きな力といえるでしょう。
「医療はどんどん進化しているので、看護師として常に知識を吸収していくのは当たり前のこと。勉強するのも看護師の仕事のうちです。もちろん現場は試験と違って点数が見えるわけではありませんが、自分の勉強法を確立することができたので、あとは自分がどう消化していくかの問題ですね。『単に理解したところで終わらせてはいけない、臨床に活かせなければ意味がない』ということはずっと課題にしていますし、これからも課題であり続けると思います。でも、ともあれ勉強するときにストレスがないというのは本当に大きなこと。とても助かっています」
はるさんは今、資格試験にもデジタル勉強を活用しています。日本医学英語検定試験という医療に特化した英検の試験勉強で、iPadにはそのための本も一式入っています。その目的は「英語論文を読むため」と、やはり看護師として向上していくためです。インタビューの最後に、熱心な勉強によってはるさんが目指しているところを聞きましょう。
「勉強することで患者さんに適切な看護を提供できて、現場をスタッフみんなで回していけるようになり、職場の環境もよりよいものになって、ひいては自分もよくなっていく。それを期待しています。プラスになることだと思っていますし、今はとても楽しく勉強しています」
毎分30枚・60面の両面高速読み取りを実現。原稿サイズ、色や両面・片面を自動的に判別し、驚くほど簡単、スピーディーに電子化します。
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