1. 「全日本物流改善事例大会2026」にて当社製品を活用した尼高運輸様の取り組みが「優秀事例」に選出!
2026.5.29

「全日本物流改善事例大会2026」にて当社製品を活用した尼高運輸様の取り組みが「優秀事例」に選出!
~繁忙期の3か月間で約1,200時間もの業務時間を削減した成果とその方法を発表~

全日本物流改善事例大会2026

「全日本物流改善事例大会2026」において、PFU製品を活用した尼高運輸株式会社様の取り組みが「優秀事例」として選出されました。これを受け、2026年5月12日・13日に開催された同大会で、受賞事例の紹介を行いましたので、改善事例の内容と大会の様子をご紹介します。

1. 「全日本物流改善事例大会2026」とは

公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会と一般社団法人日本物流資格士会が主催する、全国の物流現場・物流管理における優れた改善事例を発表・共有する大会です。大会をとおして実務者同士の交流を促進し、各社の業務改善を目的としています。
今回は2日間にわたる優秀事例の発表だけでなく、大会40周年を記念した、記念講演や交流会も開催されました。

発表会場の様子
会場入り口のプログラム

当日の会場の様子

2. 発表事例の概要

発表したのは、尼高運輸様の取り組み事例です。

タイトル 繁忙期に約30人必要だった伝票処理を14人で回せる仕組みへ
~人手不足の現場で省人化と品質向上の両立を実現~
成果
  • 繁忙期に25~30人必要だった伝票処理の人員を14人へ削減
  • 生産性が全体として50%向上
  • お歳暮・お中元シーズンの3か月で約1,200時間の労働時間を削減
  • 22時頃まで続いていた残業が、18時~19時に終業できる状態へ
背景
  • 大手食品メーカーN社様のギフト発送代行は、短期間に業務が集中する季節波動型
  • 全国44の百貨店から届く宅配伝票は形式が統一されていない
  • 紙の伝票はハンディスキャナーで読み取り、集約した情報をもとに、手書きで作業指示書を作成・転記していた

3. 発表事例の詳細と改善ポイント

ここでは、発表内容と改善ポイントをご紹介します。

3-1. 物流・流通業界の大きな課題「人手不足」

尼高運輸様でもお中元やお歳暮などの特定の時期の人材確保に課題を抱えていました。そこで「人を増やす」のではなく、業務の進め方(構造)を見直す方針へ転換。発送代行業務で約30人必要だった伝票処理を、半数程度の人員で回せる仕組みを構築しました。

■ 発送代行業務とは

伝票班は百貨店から届く宅配伝票を処理し、包装現場に渡す作業指示書を作成します。
包装班はその指示書をもとに、包装・発送業務を行います。

発送代行業務
■ 改善前の課題

全国の百貨店から届く宅配伝票の形式が統一されておらず、テキスト化できない画像データ(PDF)の宅配伝票や紙で届く宅配伝票があり、これらを20台のハンディスキャナーで読み取って、集約した情報をもとに、パートスタッフが「手書き」で作業指示書を作成・転記していました。これにより次の3つの課題が発生していました。

  1. 読み取り項目の増加により、作業指示書作成の負担が増大
  2. 手書き転記による記入ミスが発生し、包装現場で修正対応が必要に
  3. 繁忙期には伝票班だけで25〜30人規模の人員が必要だが、人員確保が難しく残業が22時頃まで及んだ

3-2. 百貨店から届く伝票形式をそろえるのではなく、社内で扱うデータの形式を統一して解決!

課題は、一見すると、百貨店から届く宅配伝票の形式を統一できれば解決しそうに思えます。
しかし、百貨店ごとに異なる宅配伝票の形式を統一するのは現実的ではありません。そこで、「入り口をそろえる」のではなく「出口をそろえる」という発想で、業務の進め方そのものを見直しました。

具体的には、複数形式で届く宅配伝票の情報を、最終的にCSVに統一し、そのCSVを自動で加工・統合し、作業指示書を自動作成・出力する仕組みを構築しました。

CSVへの変換は、紙の宅配伝票をスキャナーで電子化したものと、PDF形式で届く宅配伝票を対象に、OCRでデータ抽出して行います。

伝票をスキャンしている様子
OCRで変換しているところ

伝票の束をスキャンし(左)、OCRで処理しているところ(右)

伝票の束をスキャンし(上)、OCRで処理しているところ(下)

■ 工夫ポイント:「選択的自動化を採用」

尼高運輸様では、すべてを自動化するのではなく、包装や熨斗の指示が複雑な「送り込み伝票」は、あえて従来の手書きの運用を残しました。
いきなりすべてをシステム化するのではなく、現場の混乱を避けつつ、効果が大きい部分から自動化する現実的な設計です。

3-3. 成功要因

■ ポイント①:現場主体で設計

OCRの読取設定や運用ルールは、現場の担当者が構築しました。たとえば、OCRの読み取り結果の修正は、アプリではなくExcelで行っています。現場主体で設計することで、より現場に適した形の運用となり、円滑に定着しました。

■ ポイント②:使いやすいツールを選定

シール状で厚みがあり、波打ちや折れがある伝票でも紙詰まりを起こさずに読み取れるスキャナーが必要でした。そこで、業務用スキャナー「fi-8190」を採用し、繁忙期の大量スキャンでも安定稼働を実現しています。

  • 独自の給紙技術で薄紙伝票や折り目のある書類も安定搬送
  • 1分間に90枚の高速両面読み取り

また、季節変動が大きい発送代行業務の特性に合わせ、オンプレミス型で定額制のAI-OCRソフトウェア「DynaEye 11」を選定されました。

  • 定額料金で使い放題
  • 直感的な操作性
  • 高い認識精度

3-4. 定量的な成果に加え、定性的な成果も!

今回の取り組みにより、省人化・生産性向上・労働時間および残業削減の効果が得られました。

尼高運輸様の導入事例効果

さらに、作業指示書作成の自動化で記入ミスが激減し、包装班は修正対応に追われることなく、本来の発送業務に集中できるようになりました。また、日次の出荷データを迅速にCSVで提供できるようになり、取引先であるN社様側の発注調整や営業予測の精度向上にも寄与するなど、定性的な効果にもつながっています。

尼高運輸様の導入事例定性効果

事例発表の内容は以上です。最後に、発表の様子を少しレポートします。

4. 発表の様子

今回の全日本物流改善事例大会は40周年記念大会であり、東京コンファレンスセンター・品川にて開催されました。多数の応募事例の中から選ばれた過去最多の48事例が、2日間にわたり発表され、尼高運輸様の事例発表は5月12日、B会場で行われました。
発表時、会場はほぼ満席状態。参加者はスライドを見ながら真剣に聴講され、現場改善への関心の高さがうかがえました。
尼高運輸様の事例の特長は、一度にすべてを自動化するのではなく、現状の運用を残しつつ改善を積み上げた点にあります。来場者の皆さまにとって、何か改善のヒントとなれば幸いです。

発表後の講評では、「伝票処理の人手不足は多くの物流会社に共通する深刻な問題であり、足りない人を増やすのは難しく、同じことを同じようにこなすのは厳しい。そんな中、人を増やすのではなく“業務を変える”という視点が今後はどこの会社でも求められる。業務を変えるという思い切った方向性で改善を進められた点がよかった。」との評価をいただきました。

尼高運輸様の事例発表の様子

発表は、弊社ドキュメントイメージング事業本部 パートナービジネス統括部 ビジネスプロダクト販売推進部の吉野が行いました。

優秀事例のトロフィーの写真

優秀事例のトロフィー

5. まとめ

本コラムでは、「全日本物流改善事例大会2026」において、「優秀事例」として選出された尼高運輸様の取り組みをご紹介しました。
その他にも、流通・物流業の現場で実際に成果が出た導入事例を紹介した資料をご用意しています。業務効率化・省人化のヒントが詰まった内容です。ぜひ、下のバナーからダウンロードしてご活用ください。

また、AI-OCRソフトウェアにご興味があり、実際の帳票で試してみたい方は、DynaEye 11の無償評価版をご利用ください。60日間、機能制限や枚数制限はなく、認識精度や操作性を自由にお試しいただけます。以下からお申し込みできます。

※ Excelは、マイクロソフトグループの企業の商標です。

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