[PRESS RELEASE]
2019年7月31日
株式会社PFU
セキュリティ対策アプライアンス「iNetSec SF」を機能強化
~ 自己拡散するランサムウェアによる被害を早期に局所化 ~
株式会社PFU(代表取締役社長:半田 清、以下PFU)は、セキュリティ対策向けアプライアンス製品「iNetSec SF (アイネットセック エスエフ)」を機能強化し、2019年9月中旬より提供を開始します。今回の機能強化では、ランサムウェアを始めとする、自己拡散型マルウェアの検知・遮断(注1)に対応します。これにより、短時間で多くの端末に感染し、多大な被害をもたらす自己拡散型マルウェアの感染を局所化することが可能となります。
本機能強化はネットワーク通信を監視するため、端末にエージェントソフトウェアの導入が不要です。さらに、通常、検知および感染端末の自動遮断を行うためには複数製品の組み合わせが必要(注2)ですが、iNetSec SFは単一製品で実現できます。また、従来対策が難しかったクローズドネットワーク(インターネットに接続されていないネットワーク)(注3)への適用も可能です。
「iNetSec SF」は、販売開始以来、企業や大学、病院など幅広い分野のお客様にご採用いただいております。またiNetSecシリーズ(注4)は、2011年度から不正接続防止ツール市場を含む検疫ツール市場において7年連続国内トップシェアとなっています(注5)。
背景
短時間で広範囲に被害を拡大する自己拡散型マルウェアの台頭
2019年第1四半期における全世界でのランサムウェアの攻撃総数は約3,750万件を記録しており、わずか3か月間で、2018年の年間攻撃総数約5,550万件の7割に迫る勢いとなっています。また、被害企業の約40%の被害金額は1,000万円以上との調査もあります(注6)。ランサムウェアで有名なWannaCryは暗号化の機能に、自己拡散機能を併せ持っていたため、短時間に広範囲に被害が拡大し、「システム停止による機会損失」「復旧や再発防止にかかる莫大な人件費」「身代金の支払い」など経営面に重大な影響を及ぼしています。
このような背景のもと、PFUは安心・安全なネットワーク環境を実現するため、「iNetSec SF」を機能強化し、ランサムウェアを含む、自己拡散型マルウェアの対応コストを最小化します。
機能強化の概要
「iNetSec SF」の機能追加ライセンスとして提供している「標的型サイバー攻撃振る舞い検知セグメントライセンス」の機能を強化し、標的型攻撃で使用される遠隔操作型マルウェア (RAT型)に加え、新たに自己拡散型マルウェアの活動も検知し、感染が拡大する前に感染端末を遮断することで、感染被害を局所化します。

すでに「標的型サイバー攻撃振る舞い検知セグメントライセンス」をお持ちのお客様は、従来のライセンス費用の範囲で新機能をご利用頂けます。
機能強化による効果
- 自己拡散型マルウェアの被害に有効性のある対策を実現
既存の対策製品では、自己拡散型マルウェアの拡散行為に対し、「内部拡散を検知できない」、「検知しても感染速度が速く止められない」、「端末だけを隔離できない」など、有効な対策が出来ていない場合があります。「iNetSec SF」は、端末間の通信の振る舞いの監視を実現し、感染端末を即時遮断することによって今までの課題を解決し、有効性のある対策を実現します。
- 今まで難しかったクローズドネットワークでも有効性のある対策を実現
クローズドネットワークの場合、お客様の業務によっては「OSが古くセキュリティパッチが存在しない」「専用のアプリケーションが動作しておりセキュリティパッチや、追加エージェントを適用できない」、など脆弱な端末が存在している場合が多く対策が難しい場合があります。しかし、USBメモリや、保守端末PCの持ち込みを禁止できないため感染のリスクが存在します。「iNetSec SF」は、ネットワーク通信のみから検知を行い、エージェントレスで遮断を行うことより、持ち込まれた保守端末PCや、USBメモリで感染した端末であっても遮断し感染拡大を防止します。
商品構成・価格
種別 | 商品名 | 標準価格 | |
---|---|---|---|
製品 | iNetSec SF V1.0マネージャー | 240,000円 | 一括 |
iNetSec SF 510センサー | 180,000円 | ||
iNetSec SF 510センサー ラックマウントキット | 35,000円 | ||
ライセンス | iNetSec SF 追加セグメントライセンス | 35,000円~ | |
機能追加 ライセンス |
iNetSec SF 標的型サイバー攻撃振る舞い検知セグメントライセンス (今回の機能強化) |
52,000円/年~ | 年額 |
iNetSec SF 脆弱性検査セグメントライセンス | 60,000円/年~ | ||
iNetSec SF アプリケーション監視セグメントライセンス | 9,000円/年~ |
上記、ライセンスはセグメント単位に必要です。
構成
「iNetSec SF」はマネージャーとセンサー、機能追加ライセンスから構成されます。
マネージャー | : | センサーを統合するソフトウェアです。 システムに1つ必要です。 |
センサー | : | スイッチに接続し、通信監視、端末制御を行うアプライアンスです。 利用セグメントに1つ必要になります。 (タグVLAN構成の場合は、1センサーで32VLANまで管理できます。) |
機能追加ライセンス | : | 本機能を有効化するために必要なライセンスです。 利用セグメントに1つ必要になります。 |
構成例
下記の構成の場合、初年度472,000円、2年目以降は年額のライセンス費用がかかります。導入費用と保守費用は、別途となります。

出荷開始予定
2019年9月中旬
本機能はアップデートプログラムにて提供いたします。
出荷開始後、Support Webよりダウンロードが可能です。
販売目標
今後3年間で50億円の売上を目指します。
商標について
- iNetSecは、PFUの登録商標です。
- その他、記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
注釈
- (注1)本機能をご利用される為には別途「標的型サイバー攻撃振る舞い検知セグメントライセンス」が必要です。
- (注2)ネットワーク通信を監視する製品の場合、一般的に端末の特定ができないため、遮断する機能を提供していません。
- (注3)インターネットに接続されていないネットワーク環境。クローズドネットワークをお持ちの業種として、「製造」「金融」「自治体」「医療」「放送」等が挙げられます。
- (注4)旧製品「iNetSec Smart Finder」の実績を含みます。
- (注5)出典:株式会社富士キメラ総研『2018 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧』
- (注6)出典:トレンドマイクロ株式会社『日本と海外の脅威動向を分析した「2019年 第1四半期セキュリティラウンドアップ」を公開』
トレンドマイクロ株式会社『企業におけるランサムウェア実態調査』
関連リンク
- 「iNetSec SF」紹介サイト
- 「拡散するランサムウェア対策」紹介サイト
以上
<お客様お問い合わせ先>
<報道関係者お問い合わせ先>
※プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。