Case Study

ビン色別AIエンジンRaptor VISION BOTTLE

資源ごみ処理の省人化とデジタル化を実現

~ビン選別作業の自動化~
株式会社青南商事

1972年の設立から半世紀、業界をリードする株式会社青南商事。東北6県を中心に産業廃棄物処理やリサイクル事業を展開する企業で地域社会と環境への貢献を使命とし、多種多様な資源の有効活用と持続可能な社会の実現を目指し事業展開している。

この事例でご導入いただいている製品

リサイクルを次のステージへ

みなさんもご存じのように世界中で環境の変化、気候変動、パンデミックによる生活様式の変化が目まぐるしく、私たちもその変化に対応し循環型社会の実現に向け持続可能なビジネスモデルへの変換を迫られています。
50年以上の歴史の中でこれまで培った豊富な経験と実績を基に人々の暮らしをもっと豊かに快適にするお手伝いをしていきたいと常に考えています。

その中で人手不足は大きな課題の一つでした。将来を見据え、高品質なリサイクル製品をスピーディかつ正確に提供するためには、どうすればよいか。社員がより良い環境で、社会に向け新たな価値を生みだし続けるためにどうすべきか考える中で、選別作業の自動化へとシフトすることを決断しました。

手に頼らざるを得ないビンの選別作業工程

特にビンの色別選別作業は他の資源と異なり、手作業に頼らざるを得ない状況が続いていました。ビンの色分別作業(茶色、透明、その他)は、再資源化の品質を左右する重要な工程であり、高い選別精度が求められる為、選別作業員の確保・育成など多大な労力が必要です。
将来を見据えた際に、人手不足の解消、効率化の推進、他の資源物選別へのリソースシフトが課題となっていました。

AI自動選別機導入による業務効率化と現場の変革

選別作業はスピードと精度が求められますし、私たちも生産量アップのため、スピードや精度を大切にしています。当初は、現場で作業するスタッフは、「本当にAI自動選別機で代替出来るの?」という漠然とした不安がありました。

ただ、実際導入するとその不安は嘘のようにすぐになくなりました。操作方法も非常にシンプルで、特別な知識を持っていなくても操作可能、休むことなく稼働し、私たちの作業を代替してくれています。一言で言うなら「楽になった」です。

従来は4名での手選別作業を実施していましたが、AI自動選別機が導入されたことで作業員の負荷が減り、より選別の品質を高めることに繋がっています。効率よく作業を行うことができるようになり、短時間での選別作業を実現しています。

また、導入当初は選別判断が困難であったビン(例:残渣入りのビンや色の判断が難しいビン)もAIエンジンで学習し、その後は選別できるようになるなど、高い認識精度(99.99%)含めて素直に「すごい」と感じています。

現在、導入から約1年経過しますが、今後更に自動選別機の特性を活かす運用を考え、ロボットとの共存でより効率よく、生産性の高い仕事が出来ればと思っています。

AIとロボットが拓く、未来の選別技術と地域共生

私たちの施設では青森市内の小学4年生社会科見学の受入れを実施しています。先日も地域の小学生が見学に訪れ、「AIだって!」「ロボットがびんを取っている」と子供たちの驚きの声が響いていました。
見学後の子供たちからの手紙にも、ビン色別の自動化についての感想も多く寄せられています。子供たちがAIやロボットを知る良い機会にもなりますし、私たちのチャレンジを地域のみなさまに知っていただく1つになっています。

今後の展開について

導入から1年経過し、当初考えていたように、省人化、効率化を実現し、別の資源物選別へのリソースシフトも実現でき、自動化の効果を感じる毎日です。

私たちは他にも多くの資源物選別を実施しており、プラスチックや鉄などまだまだ各工程において人手作業は残っております。
ビン選別の自動化により、スタッフがAIシステム/ロボットと共存し、さらにより良い働き方にチャレンジしている様子を見て、今後の展開も検討していきたいと考えています。

今回導入された企業はこちら

名称
株式会社青南商事
所在地
〒036-8061
青森県弘前市大字神田5丁目4-5
設立
1972年9月
資本金
9,800万円
従業員数
630名(青南商事)
800名(グループ全体)
URL
https://seinan-group.co.jp/
事業内容
  • 鉄・非鉄リサイクル事業
  • 自動車リサイクル事業
  • サーマルリサイクル事業
  • 容器包装リサイクル事業
  • 最終処分場事業
  • 各種リサイクル事業
  • 海外事業
  • エンジニア事業
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