AI時代の詐欺・なりすましにどう備える?SNS詐欺と音声AI、見分けにくい時代の対策

SNSで届くメッセージが自然で、電話で聞こえた声も家族や知人そっくりだったら――。
AIの進化によって、これまでなら違和感で気づけたかもしれない詐欺やなりすましが、以前より見分けにくくなりつつあります。
ScanSnapが協賛するラジオ番組『ラジオでAI~miraiダネ~』の2月~3月放送では、SNS上での投資詐欺の巧妙化や、音声AIによる「声のなりすまし」の可能性が取り上げられました。
共通していたのは、本物か偽物かを、画面や音声だけで判断しにくくなっているということです。
今回は、番組で語られた内容をもとに、AI時代の詐欺・なりすましリスクと、その対策の考え方を整理します。
目次
番組で語られた、AI時代の詐欺リスクとは?
2月から3月の放送では、AIの便利さだけでなく、詐欺やなりすましなど、AIが悪用される可能性についても紹介されました。
まず、2月6日の放送で取り上げられたのは、SNS上で自然に近づいてくる詐欺です。
伊本さん自身が、友達の友達を名乗る相手とやり取りしたところ、最終的には仮想通貨や投資の話に誘導され、怪しいと感じてブロックした体験を語っていました。
一方、3月6日の放送では、音声AIが作る偽音声データの実演が紹介されました。
短い音声からでもかなり自然なAI音声が作れることが示され、オレオレ詐欺のような電話への悪用可能性にも話が及びました。

どちらの話題にも共通していたのは、AIの進化によって以前より"本物らしさ"が増していることです。
メッセージが自然で、声も似ている。
そうなると、これまでのように「怪しい日本語」や「少し不自然な声」だけでは判断しにくくなってきます。
SNS詐欺は「相手に合わせる型」へ?――自然なやり取りが生む怖さ
3月6日の放送で印象的だったのは、伊本さんの体験談です。
相手は「友達の友達」を名乗るアカウントで、やり取りそのものはかなり自然だったといいます。しかも、仕事や活動を知っているような内容も含まれていて、やりとりしていても強い違和感はなかったそうです。
ところが、会話を続けていくうちに、仮想通貨や投資の話へと流れが進みます。別の話題に振っても、またその方向に戻そうとしてくる。そこで伊本さんは怪しいと判断し、ブロックしたと語っていました。

また、最近の詐欺について、単に同じ文面をばらまくのではなく、相手の過去投稿などを見てAIがメッセージを作る手口もあるらしい、という話も紹介されました。
たとえば、その人のSNSなどの過去の発信内容に触れる、活動や仕事を知っているように見せる、「放送を聞きました」といった親近感を持たせる言葉を使う――。
そうした工夫が入ることで、メッセージを受けとった側は、冷たく対応しにくくなるのです。
ここで重要なのは、自然な日本語だから安心とは言えないことです。違和感の少なさだけでは判断しにくい時代になっている、と捉えましょう。
さらに、SNS上のなりすましには複数のパターンがあるとも。

架空の人物として近づくケース、実在人物になりすました偽アカウント、本物アカウントの乗っ取り。受け取る側からすると、どれも画面上だけでは見分けにくいのです。
だからこそ、「SNS上でしか知らない相手から、お金の話が出たらまず疑う」という、シンプルな対策が番組では強調されていました。
声だけでは判断しにくい?音声AIとなりすましの可能性
3月6日の放送では、伊本さんの声を学習したAI音声の実演が行われました。
本物の音声とAI音声を聞き比べる形で紹介され、1分程度の話し声でも、かなり似た音声が作れることが示されました。
もちろん、抑揚や感情表現にはまだ差があるという補足もありましたが、何も知らずに聞いたら迷ってしまう程度には、技術が進んでいることが伝わってきました。

また、オレオレ詐欺のような電話への悪用可能性も話題になりました。
家族や知人に似た声が使われたら、音声だけで本物かどうかを判断するのは難しい。
海外で電話口の声をAIの学習に使う手口の話が、別の放送回でも紹介されており、声もまた悪用対象になりうることがうかがえます。
「声が似ているから安心」とは言い切れないのです。
電話の内容をうのみにせず、相手の名前、要件、金額、連絡先などをいったん整理して確認する姿勢が重要になります。音声もまた、過信しにくい時代になりつつある、と考えておく方がよさそうです。
見破ろうとしすぎない――番組で語られた対策の基本
では、こうした問題にどう備えればよいのでしょうか。
番組で繰り返し語られていたのは、見破ろうとしすぎないことの大切さです。
まず、SNS上でお金や投資の話が出たら、詐欺を疑いましょう。
これは伊本さんが「シンプルで安全」として話していた考え方です。
本当にリアルで知っている相手なら別ですが、SNSでしか知らない相手や、会ったことのない相手からお金の話が出たら、まず距離を置く。
このくらい単純なルールの方が実践しやすいのかもしれません。

また、自然なメッセージや似た声を前にすると、その場で本物か偽物かを見破るのは難しくなります。だからこそ、「怪しいなら止まる」「すぐ信じない」といった姿勢が大切になります。
今までの放送でも繰り返し出てきましたが、詐欺やなりすましへの対策となる基本行動は、以下のようなものです。
- 本人に別ルートで連絡する
- 実際に会って確認する
- 他人に相談する
- 一人でその場で決めない
派手な対策ではありませんが、AIで巧妙になった詐欺に対しても有効な基本動作として、今後ますます重要になっていきそうです。
デジUP!流まとめ|AI時代は「確認の習慣」を持つことが大切
今回の放送内容から見えてくるポイントは、大きく3つあります。
- SNS詐欺は、自然な会話や相手に合わせたメッセージで近づいてくる可能性がある
- 音声AIによって、声も本人確認の決め手にしにくくなりつつある
- だからこそ、「見破る」以上に「疑う・確認する・相談する」ことが大切になる
AI時代のリスク対策では、特別なIT知識を身につけることだけが重要なのではありません。
怪しいときに立ち止まること、別ルートで確認すること、一人で抱え込まないこと。
そうした基本動作の重みが、むしろ増しているように見えます。
また、メッセージや書類をその場の印象だけで判断せず、後から見直したり、他の人に共有したりしやすい形にしておくことも有効です。
ScanSnapのようなツールは、紙の情報を整理して見返しやすくする点で、こうした"確認のしやすさ"を作ることとも相性がよいといえそうです。

今回ご紹介した内容の詳細なトークは、MROラジオ『ラジオでAI〜miraiダネ〜』各回の放送と、公式ポッドキャストで聴くことができます。ぜひ実際の番組放送チェックしてみてくださいね。
では、また第4弾の特集記事でお会いしましょう!
関連リンク・参考情報
- MROラジオ「ラジオでAI〜miraiダネ〜」公式サイト
- MROラジオ「ラジオでAI~miraiダネ~」ポッドキャスト
この記事を書いた人
おすすめ記事

AIで仕事はなくなる?⽣成AI時代の働き⽅⼊⾨〜AIに奪われない⼈間の強みとは?
「AIが進化したら、いつか⾃分の仕事はなくなるのでは?」 ChatGPTやGeminiなどの⽣成AIが話題になるたびに、そんな不安の声もどこからか聞こえてきます。 ScanSnapが提供するMRO北陸

AI時代の⼦育て・教育:AI禁止ではなく「良い学び」につなげるには?〜親と先⽣が知っておきたい⽣成AIとの距離感〜
「ChatGPTで調べたらそう言ってた!」 そんな言葉が、小学生の口から当たり前のように出てくる時代になりました。一方で、保護者や先生の多くは、 「正直、仕組みがよくわからない」 「便利そうだけど、

教えて&シェアして!みんなのリアル~チャットツールのコミュニケーション術を教えて!~
※本募集は、2024年8月21日(水曜日)24時をもって終了いたしました。 たくさんのご応募ありがとうございました。 「デジUP!」では、チャットツール活用にまつわるエピソードを募集中!ご応募いただい

家庭にあふれる紙・書類の整理方法|3つのコツですっきり片付く!
「とりあえず...」で玄関の端につい溜めてしまったDMやチラシ、後で見ようと思ってテーブルに置いたままのプリント、必要そうだからと、引き出しや本棚に無造作にしまった取扱説明書など。気づくと溜まってしま


