Asanaで大量のタスクをモレなく管理。ScanSnapから取り込んだ書類をAsanaで共有し、オフィスのペーパーレスも加速!
女性の健康課題をテクノロジーで解決するために作られた製品やサービスを提供するフェムテック(Femtech)。日本でフェムテックが注目される前の2018年から、いち早く月経カップや吸水ショーツなどの輸入販売事業を開始したインテグロ株式会社様。
数多のプロジェクトをワークマネジメントツール『Asana』で管理・遂行。今回、ScanSnap iX1600を導入したことで、事務作業の効率化を図り保管スペースを広げることも可能になったそうです。
新規参入が相次ぐフェムテック業界において、少数精鋭で邁進するインテグロ株式会社の木下綾乃さんにお話を伺いました。
目次
1. 『Asana』をベースに大量のタスクを一元管理
――『Asana』を使用するようになったきっかけを教えてください。
「最初は知人の紹介で。最初はAsana自体を全く知らなくて、以前もAsanaに代わるものを使っていたわけではないので、そこで初めてこういうものがあるということを知り、0から始めました。使いながら覚えていったという感じですね。最初無料のプランから始まって、有料にして、時々Asanaのセミナーに参加したりサポートに聞いたりしながら慣れていきました」
仕入れからお客様の元へ。サポートを含めたプロジェクトをAsanaで一元管理。QMS(品質管理システム)としての活用も。
――『Asana』はどのように活用されているのでしょうか?
「社内はもちろん、外部にも複数のチームがあるので、できる限りみなさんをAsanaに招待し、ほぼすべての業務をAsanaで進めています。唯一倉庫とのやり取りのみメールなのですが、添付で送られてくる在庫表などはすべてAsanaに入れて管理しています。Asanaに慣れてしまうと、メールだけだと同じ件名のままずっとやり取りが続いたり、電話だと記録が残らなかったりして『言った、言わない』になるのが怖いですね。今考えれば、よくやっていたな、と。Asanaはタスク管理を共有できるところが便利です」
「また、Asanaは、大きいプロジェクトで分けられるのが良いですね。生理ケアのセミナーや、月経カップの使い方講座などを開催するときも『何月何日のセミナープロジェクト』というのを作って、打ち合わせの段階から、セミナー終了までにやることを、すべて管理できる。商品をアメリカやカナダから輸入する際も、発注してから商品が日本に到着し、販売できる状態になるまでに、40~50個ほどのタスクがあります。輸入元のメーカーや輸送業者、商品の検品や保管を行う日本の倉庫など、荷物の輸送状況に合わせてさまざまな書類のやり取りが発生するため、抜け漏れなく行うためにも、Asanaがかなり役立っています。時系列ごとに『輸入前にやること』『輸送中にやること』『到着してからやること』で、セクションごとに分けていくと1つ1つ片付けることができるので」
2. 近くにいても離れていても。進捗確認から日常のコミュニケーションまで『Asana』でできる
「私は普段、カスタマーサポート以外にも、注文の管理やモール型ECサイト・自社のサイトで販売しているのでそれぞれの管理だったり、取り扱っている商品が医療機器のため品質・安全の管理に準拠したドキュメントの管理をしたり、製品や市場に関する情報の整理、輸入業務、在庫管理、またカスタマーサポートの延長でワークショップやセミナーをオンライン・オフラインで開催したりなど多岐にわたります。
マルチタスクで複数のプロジェクトを動かしているので、それをAsanaで整理できると知り、使い方の動画を見て『これは使いやすいかもしれない』と使い始めました」
――Asanaを導入する前はどのようにタスク・プロジェクト管理をされていたのでしょうか?
「メインはメールでのやり取りです。個人的に手書きが好きだったのでToDoリストを作成して進めていました。ただ、それは自分自身が実行するリストなので周りの人には分からない。報告しない限りシェアができないので『今日はこれをやりました』『これをやってます』というのをそれぞれが報告しあわないと、お互いに誰が何をやっているのかが分からないというのが不便でした」
「AsanaではそれがPC画面上で全部分かります。近くにいても離れていてもお互いの行動が分かるというのが便利です。『いいね』とか『見たよ』といったアクションをスタンプでコミュニケーションできるのも『最初は上司にスタンプを送っていいのかな?』ですとか、タスクを振るのを躊躇したのですが、慣れたら互いに送りあっています。Asanaは自分で作ったリストが画面になっただけという感じでしたので、比較的スムーズに受け入れられました」
――普段はリモートでお仕事されることが多いのでしょうか?
「業務内容的に、私はメディアなどに商品のサンプルやリーフレットを発送する業務や、セミナーの準備などもあるので、基本的には出社しています。他のメンバー、その日のスケジュールによってリモートにしたり、育児中のメンバーはフルリモートで勤務しています。でもAsanaで繋がっていたので、不自由することはなく、子育て中でもできる時に業務をしているようで、画面にタスクがあがったのを見て『今やっているんだな』というのが分かってコミュニケーションも取りやすいです」
「弊社はAsanaに支えられているので、Asanaがトラブルでダウンしたらその日は休みです(笑)。デザイナーの方が時差のある海外に滞在されているときも、Asanaがあれば眠っている間にタスクのリプライが来ているので、その回答を送っておけば起きたらまたリプライが来ている。同じ時間軸の感覚でやり取りができています。
カスタマーサポートもメールでのやり取りがメインなのですが、今ではAsanaで1タスク1人のお客様でどんなやり取りをしたのかという管理をしているので、お客様が過去にどのようなことで悩んでいたのか、商品の特性上、相談を受けてアドバイスをして試すまでに時間が空いてしまっても、メールだと過去の内容が消えていってしまうと思うのですがAsanaではすぐに検索ができるので、的確なサポートをすることができます。やり取りはタスクを完了にはせず、例えば今後新メンバーが入ってきた時にケースバイケースの内容を確認することで、お客様に合った回答ができるようになっていってほしいと思っています」
3. ScanSnapの導入で、ニーズに気づき電子化への意識が変わった
――今回、ScanSnap iX1600をなぜ導入されたのでしょうか?
「今までコピーをメインにしている機材を使っていて、1枚1枚ボタンを押してスキャンするので、完了までに結構な手間暇がかかって面倒なので、気が進まなくてつい後回しにしてしまっていたんです。そこへ『すごいものがあるよ』とご紹介いただいたので、興味がわき導入しました。
大量のスキャン業務があったというわけではないのですが、女性の身体について学ぶセミナーや、展示会などに行った時にもらう資料や他の製品に関わる情報・パンフレットなどをそのまま溜め込んでいたんですね」
「月経カップは医療機器にあたるため、品質や安全性に準拠したものは基本的にすべて紙での保存が義務付けられているので紙は捨てられないのですが、倉庫の方とドキュメントを共有する際にスキャンしてメールで送るなど、月に1度はスキャン作業が必ず発生していて。
今回、スキャンが簡単になったことで『オフィスにあるものをどんどん電子化していこう!』という気持ちになりました。その気持ちの変化は大きかったです。今までは『これ使うかな、使わないかな、取り敢えずとっておこう』というものも『後で見るか見ないか分からないものは取り敢えずスキャンしよう!』という風に気持ちが変わりました。していなかっただけでスキャンするものって結構あったな、と」
――ニーズはあったが、気づかずにいた?
「そうですね。優先順位の高いタスクを進めてしまっていたのですが、それに気づいたのが会社の引っ越しでした。2018年の販売開始以来、さまざまな雑誌で商品を取り上げていただいたのですが、商品が掲載された雑誌はすべてそのまま保管していて、棚がパンパンの状態になっていました。引っ越しする際に棚がもういっぱいだったので荷造りをする際に、表紙と裏表紙と自社の掲載ページを全部スキャンしたことで、棚1つ分のスペースができました」
「溜め込んでいたメモや資料もスキャンしてAsanaに『スキャン保存プロジェクト』を作ってそこに全部入れたらかなりすっきりしました。ScanSnapはタイトルを自動で付けてくれるのも便利です。書類関係はスキャンしてAsanaに保存してからタスクを完了させているので、添付をするときにも役立っています」
――ScanSnapの使い方はいかがでしたか?
「まだ複雑なことをしていないからかもしれないですが、タッチパネルを使って簡単に操作できています。(デジタル整理スタイルで)他の方の事例を見ると色々な使い方をされているので、できることはいっぱいあるな、と」
4. 起動が速いScanSnapだから、さくっとスキャンを始められる
――業務の中でScanSnapを使って効率化できたことを教えてください。
「スキャンスピードが体感としては5分の1から10分の1くらいになりました。スキャンする時間もかからないですが、スキャンしている間放置できるので、まず時間をかけているという実感がなくなりました。『ながら』でスキャンができる。スキャンしようと思ってからメールに添付するまでの時間がなくなったような感覚ですね。『あー、スキャンするのか......』と葛藤してから『よしやるか』というようなこともなくなり、社内でも気軽にスキャンを頼んだり頼まれたりするようになりました。今までは各々が溜めていたものを『取り敢えずスキャンしておいて』『はい』と」
「輸入して日本の倉庫に入って検品が終わった時に、例えば『今回はこの2,000個を出荷して市場に出していいですよ』という出荷判定の記録を出す業務があり、倉庫から検品作業終了の記録を見てこちらでドキュメントを作って、紙で保存しつつそれを倉庫の方にも送っています。商品のロットごとにドキュメントを作っていくのでロットが多いとそれだけ枚数が増えるため、スキャンしてPDFにしたファイルを一気に送ることができるようになったので楽になりました。
セミナーやワークショップを開いた後に来てくださった方にフィードバックシートを書いてもらっていてデータとして集計を出すのですが、手書きの内容もせっかく書いてくださったものなので残しておきたくて」
「アンケートは枚数があるので今まで紙を取っておいたのですが、今はセミナーが終わったらすぐスキャンできるようになったのでそこも効率的になりました。販売当初は生理期間の快適性を求めて購入される方が多かったのですが、最近の傾向としては環境への意識が高い方が環境のために商品を購入するというケースが増えています。フィードバックシートを読んで振り返りをすることで新しい発見や変化を見て取ることができますが、スキャンして電子化したことでその機会が増えました」
――今後連携して使ってみたいサービスはありますでしょうか?
「名刺管理をやりたいと思っています。今回初めてEightを使ってみたのですが、ScanSnapでスキャンして連携できると伺ったので継続していきたいと思っています。領収書のスキャンもしていきたいです」
――今後の会社のビジョンをお聞かせください。
「フェムテック業界がここ数年で目まぐるしく変化があるマーケットになりました。ただ、一方で業界にいる側としては業界ばかりが盛り上がっているように見え、実際の当事者である女性たちが置き去りになっているように見受けられる部分があります。
私たちは、販売開始当初から、ひとりひとりのお客様の悩みに寄り添い、日々コツコツとお客様の不安をなくすような活動を行っています。
今後も、生理期間をもっと快適に過ごしたい女性が、ワクワクした気持ちで新しい生理ケアにトライできるように、ただ商品を販売するだけでなく動画配信やワークショップなどでどんどん正しい情報を発信してきたいと思っています」
書籍『私たちの月経カップ より快適な新しい時代の生理用品』
著者:神林美帆(月経カップアドバイザー/ インテグロ株式会社 代表取締役)
――ScanSnapへのリクエストがありましたら教えてください。
「そうですね、難しいかもしれないのですが、スキャンしたらタスクとしてAsanaに飛んでほしいです。それが可能になったらよりスムーズに連携している感じになると思うので、ぜひ」
ScanSnap iX1600が、書類整理の一助となれば幸いです。取材へのご協力、誠にありがとうございました。
※本記事掲載までのやり取りはAsanaを使用して校正などが行われました。
ScanSnap iX1600
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この記事を書いた人
筑波大学体育専門学群 卒業、中高保健体育教員免許取得。筑波大学人間総合科学研究科体育学専攻 博士前期課程 修了。 3歳から水泳を始め、約18年間競泳選手として活躍し、引退後は幅広い年齢層に水泳の指導を行う。 2017年に月経カップと出会い、生理中の過ごし方や生理に対する捉え方が大きく変わる。 インテグロのカスタマーサポートとしてこれまでに1000名以上の方々をサポートし、生理ケアに関するワークショップなども開催している。
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