全国約100か所のサービス網と約800名のカスタマーエンジニアによる機動力を活かし、国内外50社以上のマルチベンダー保守を提供するPFUの保守サービス部門。
各ベンダーとの窓口となるセンターへ現場のカスタマーエンジニアの情報をスピーディーかつ確実に共有するためにネットワークスキャナーN7100が活躍している。
課題
- 現場で発生する書類(作業報告書)を
スピーディーにもれなくセンターに集約したい - 顧客情報が含まれる書類のため
FAXやメールでの送信は誤送信のリスクが高い



効果
- ワンタッチでスキャンするだけで登録完了
書類送信・報告時間が短縮、センターで一元管理 - 業務システムと連携し必要書類・保存先が自動表示
人的ミスを防止、誤送信リスクがゼロに


ネットワークスキャナー
「N7100」採用のポイント
- 業務に合わせカスタマイズしたアプリを組み込み、報告作業を自動化
- 集中管理機能により、全国約100拠点への展開を短時間で実現

作業報告書の流れ


~導入の背景~
多様で複雑な報告業務が現場もセンターも大きな負担に
PFUでは全国約100か所にサービス拠点を展開し、マルチベンダーに対応した、ITの展開/保守サービスを提供している。利用者の機器等に障害が発生するとベンダー(保守委託元)からセンターに連絡が入り、センターから拠点のカスタマーエンジニアを派遣する。エンジニアは障害対応を行った後、修理エビデンスとして、現場で報告書を作成しお客様に署名・サインをもらう。この報告書はベンダーへの報告と検収のため、センターに集約が必要となる。
「以前は、保守拠点からFAXやメールでセンターへ送付していました」(金山課長)
エンジニアは帰社後にこの事務作業を行うが、人によって送り方もまちまちだった。日に600件の書類が集まるセンターでは、一旦整理してベンダーへ報告する必要があり、月末の事務処理のために3~4名の専任スタッフが必要になることもあったという。しかも、50社以上のベンダー毎に必要な書類やそのフォーマットが異なり、報告書には顧客情報が含まれるため、エンジニアもセンターも誤送信が起きないように注意を払う必要があり、これが大きな負担となっていた。

~導入の効果~
誰でも迷わず間違えない仕組みで報告のスピードと正確性が向上
そこでPFU保守サービス部門では、全拠点にネットワークスキャナーN7100と作業文書管理システムを導入し、報告作業を自動化する仕組みを構築した。
各拠点のネットワークスキャナーから作業文書管理システムに直接報告書を送信できるようにしセンターでの一元管理を実現した。更に、システムはエンジニアのスケジュール管理システムやインシデント管理システムと連携し、当日報告が必要な書類だけを表示するようにした。このエンジニアもセンターも間違えない仕組みにより、報告作業の時間短縮と人的ミスの防止を実現した。「ネットワークスキャナーは事務所でいつも電源が入っている。エンジニアは帰ってきたら、席に座ってPCを立ち上げることなく、ワンタッチで報告作業ができます」(金山課長)

~採用のポイント~
カスタマイズと導入コスト削減が決め手
「ネットワークスキャナーは単にネットワークにつながるスキャナーとして使う事もできますが、業務に合わせてカスタマイズしたアプリケーションを組込み、業務システムと連携して使ってこそ真価を発揮します」(庵谷さん)
N7100採用のポイントとなったのはソフトウェア開発キット(SDK)で、エンジニアがタッチパネル操作だけで報告書を自動送信できる専用のアプリを開発し、組み込みができる点だった。また、ネットワーク経由で設定やアプリの配信ができる集中管理機能により、管理者の負担や導入コストが小さい事も決め手となった。
「N7100の集中管理機能を使うと、部署総動員で1週間かかる導入作業が、私1人で1日だけで完了する事ができました」(庵谷さん)

中央がサービスビジネス課の金山課長、右が庵谷さん。
今では保守サービスに欠かせないインフラに
ネットワークスキャナーは、現場のエンジニアもセンターにも利便性が認知され利用度があがり定着している。また、この改善をきっかけに他の業務も自動化できないかという機運が生まれ、作業チェックシートのOCR自動集計や、持出し機器の記録・管理、工具の定期検査にもネットワークスキャナーの活用が広がっている。当初はFAXの代替として導入されたネットワークスキャナーも、今では保守サービスに欠かせないインフラとして活躍している。

[記載の肩書きや数値、固有名詞などは、記事作成当時のものです。(作成日:2016年3月)]
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