ScanSnapで実現する書類管理の新しい形 〜PDFではなく画像保存が便利な理由〜

皆さん、ScanSnapを使いこなしていますか?
今回は、ScanSnapの公式アンバサダーを務めている私、タムラカイが是非オススメしたい、日々実践している少し変わった活用法をご紹介します。
目次
プリンターよりスキャナーの方が活躍する我が家

ScanSnap iX2500
手軽に書類をスキャンしてデータ化できるScanSnapの便利さは、すでにご愛用の方には語るまでもないでしょう。「紙の書類をボタン一つでデジタル化」「スキャンするものによって書類種別を自動判別してくれる機能」など、日常のデジタル化、ペーパーレス化に欠かせないツールです。 我が家では「コンビニで印刷できるし」とプリンターがなくなってしばらく経つのですが、スキャナーはしっかりリビングに鎮座しています。
今回紹介するのは、すでにScanSnapを使っている方はもちろん、むしろスキャナーにちょっと興味はあるけどハードルが高そう...という方に是非知っていただきたい活用法です。
書類の保存はPDF、そう思っていた時もありました
さて、書類をデジタル化したいと考えるScanSnapユーザーの多くは、書類をPDFとして保存しているのではないかと思います。
私もかつてはそうでした。OCR(Optical Character Recognition:光学的文字認識、つまり読み込んだ文字をデジタル化してくれる技術!)で文字検索できることが大きなメリットだと考えていたからです。しかし、ある時から私は書類を画像(JPEG)として保存する方法に切り替えました。これが意外なほど便利で、今では手放せない管理方法になっています。
私の実践する画像保存術
私が実践している手順は、「ScanSnapのタッチパネルでボタン一つで書類を画像として取り込み、Googleフォトを使って管理する」というシンプルなものです。
ちなみに、私は初めてタッチパネルが搭載された2018年発売のiX1500でこの方法を確立してずっと愛用してきたのですが、このたび2025年6月24日に発売になったiX2500に置き換え、設定を移行して同じ運用で使い出しています。
読み込み速度アップなどの進化を感じつつ、もはやScanSnapがない生活は考えられなくなってしまいました。
事前準備
1. 書類保存専用のGoogleアカウントを作成する
これは必須ではありませんが、家族写真などと書類が混ざらないようにするため、私は別アカウントを作ることをおすすめします。
2. ScanSnap Home(PCアプリ)で設定
ScanSnap ix2500は5インチのタッチパネルを搭載しており、細かな操作の指定ができるのが特徴です。ScanSnap Homeを使って「Googleフォトに書類を保存」の専用ボタンを作成しておくと、いつでもワンタッチで書類を画像として取り込めます。

iX2500のプロファイル

iX1500のプロファイル
ポイントはこのボタンが押された時にScanSnap Cloud経由で読み込んだ書類が、作成したGoogleアカウントのGoogleフォトに送られるように設定することです。ScanSnap Cloudは取り込んだものを自動判別して種別ごとにクラウドサービスへ振り分ける機能がありますが、私は確実に送りたいので専用ボタンを作っています。
Googleフォトを活用するメリット
1. サクサク動いて一覧しやすい

Googleフォトは一覧性抜群。目的の書類を視覚的に素早く見つけられる。
Googleフォトは元々写真を見るためのアプリなので一覧性が抜群です。スクロールするだけで書類全体をざっと見ることができるので、探しているものを視覚的に素早く見つけられます。ファイル名から探すのって難しいです...よね...。
PCからはもちろん、スマホやタブレットからも使えることもポイントです。
2. フォルダではなくアルバムで管理できる

Googleフォト上のアルバムなら、1つの書類を複数のアルバムに登録できる。
PCでのフォルダ管理では、1つのファイルには1つの置き場所しか設定できません。フォルダ構造を忘れると二度と見つけられなくなることもあります。
一方、Googleフォトなら保存した書類を選択して「2025年6月」「学校プリント」「あとで確認」など複数のアルバムを設定することができるので、用途によって異なる視点から情報を探せます。
3. Googleフォトの文字認識機能でテキスト検索も可能

テキスト認識しているところ
ここ数年のGoogleフォトの進化により、写真内の文字も検索できるようになりました。また、Googleレンズを使えば、認識した文字をコピーすることもできるので、必要な情報は写真の詳細に残しておくことが可能です。
検索のポイントとして、文字をダブルクォーテーション「""」で括ることで、画像内のテキストや詳細の文字列を対象とした検索が可能になります。
ただこれまで色々と使ってみて、すべての文字が完全に検索対象になっていないかも...?と感じることもあるので、この点に関してはさらなる進化を望むところなのですが、見た目で探すこともできるので、私はこれで十分活用できています。
手書きノートのデジタル化にも
この画像保存術は、手書きノートのデジタル化から考案しました。実は私は約10年にわたり、手書きのノートをこの方法でデジタル化しています。

手書きのノートのデジタル化は約10年続けている
私のやり方は以下の通りです:
- A4のコピー用紙とクリップボードを使用
- アイデアを書き留めたら、ページの右下に日付を記入
- 週に一度程度まとめて読み込み、日付順に整理
この方法の良いところは、iPadのApple Pencilで書いたデジタルメモも、紙に書いてスキャンしたものも、すべてGoogleフォトに集約できる点です。一元管理ができるため、どのデバイスからでも自分のアイデアや記録にアクセスできます。
まとめ
後半は少しマニアックな使い方になりましたが、書類やプリントをPDFではなく画像としてGoogleフォトで管理する方法は、想像以上に便利です。そしてこれが実現できるのは、面倒なスキャン作業をボタン一つで完結させてくれるScanSnapの存在があってこそ。
PDFでの書類管理から一歩踏み出して、画像保存とGoogleフォト活用という新しい管理方法を、ぜひ試してみてください!
この記事を書いた人

ScanSnapプレミアムアンバサダー。創造の仕掛けと仕組みを描くプロセスデザイナー/ファシリテーター。ラクガキと対話で、人と組織の可能性を解き放つドットの人。AFFLATUS代表/富士通デザインフェロー。
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