あふれる情報を整理する Notion にPDFを保存する
インターネットがあたりまえになり、いろいろと便利なクラウドサービスが増えました。WEBクリップ、メモ、名刺の保管など、多くの情報をデータとして持てるようになることで保存先が増え、必要な情報を見つけられなくなり、よく使う情報を都度調べる手間が増えることに悩むようになりました。
今回は、散らばってしまっている情報の中でよく使うデータや書類を管理できる「Notion」を紹介します。「タスクも、メモも、ナレッジも、すべてをひとつにする オールインワンのワークスペース」を打ち出しているNotionを使った書類管理についてご紹介したいと思います。
目次
1. Notionでつくる自分のワークプレイス
Notionは2016年にサンフランシスコで設立されたサービスで、2021年10月に日本語化されました。完全に日本にローカライズされているので、検索も日本語に最適化されました。公開当初に英語のハードルや検索などがネックで使わなくなった経験のある方は、改めて使ってみると新たな発見があると思います。
Notionはメモ、ドキュメント、プロジェクト管理、wikiをカスタマイズ可能な形で組み合わせたAll-in-one Workspaceのサービスで、チームの複数人でWikiをつくったり、プロジェクトのタスクやドキュメントを管理したり、個人でも趣味、日記やWEBクリップをまとめることができます。つまり使う人によって、さまざまな用途に使用することができるため、機能を特化したサービスに比べると何ができるのかがわかりにくく、最初はサービスを理解しづらいかもしれません。
Notionのデータベースはページの集合体なので、後からでも組み直したり、表示方法を変えたりもできます。最初に様々な使い方を調べてみて、テンプレートを一度使って体験してみるのがいいかと思います。
今回この記事にあわせて、Notionのリンクや、理解を深めるYouTube、Twitterのリンクなどをまとめたページを公開しましたので、参考にしてみてください。
https://azure-fernleaf-720.notion.site/Notion-ScanSnap-28da5a12b06b4f8083ab0c0bc2a3ff80
2. Notionを使ってみよう
登録すると個人のページが開きます。
ページは左側のサイドバーと右側のエディターに分かれています。サイドバーでは、個人以外でチームや複数のワークスペースに所属すると、左上で簡単に切り替えることができます。その下部にはページの一覧があります。ページには公開の範囲により3つに分かれています。
- ワークスペース→メンバー全員が閲覧・共有できる、またページ単位で見える人が設定できる
- 共有されたページ→外部のユーザーを招待したページ
- プライベートページ→自分専用のページ
外部に公開できるサービスが増える中で、秘密のページを公開してしまったという問題を見聞きすることがありますが、アイコンだけではなく、セクションが分かれていることで明確に判断でき、とても考えられていて安心感があります。
使い方はさまざまなコンテンツやデータベースを作り、組み合わせてページを作り、ページ同士をリンクさせて階層化してまとめていきます。その他のNotionの使い方は有志の方がNpediaとして公式のヘルプを公開していますので、こちらを見ていただくことをおすすめします。
ちなみにこのヘルプページもNotionで作られて公開されたページです。
https://extns.notion.site/Npedia-9851b488b96846c3b04c691cd3419326
3. よく使う情報を見つけやすく一箇所にまとめておく
私自身これまでありとあらゆる情報をEvernoteにまとめていました。書類や名刺はScanSnapでデータ化し、その他にもWEBクリップ、思いつきのメモなどもEvernoteに入っていました。
GoogleDriveやDropBoxなども使っており、いろいろな画像やPDFが保存されています。自分だけであればなんとか探し出すこともできますが、最近ではその探し出す時間がかなり長くなってしまいました。
そのため、さまざまな情報の中で、よく使うプロジェクトや目的ごとにNotionで「情報を取りまとめる用途」として使っています。
私自身は、デジタルプリントの事業を行うスタートアップを経営しており、内部メンバーだけでなく、外部協力企業、お客様などのステイクホルダーが多岐に渡るため、外部の方へも参加しやすく、かつ共有でき、場合によってはWEBで公開できるNotionはとても便利だと考えます。
たとえば、私は下記のような使い方をしています。
- 会社関係で常に使う情報→決算書類や定款、各種書類など何度も使う情報
- サービスWiki→用語集やTeamsやSlackのリンク、クラウドサービスのリンク集
- お客様への提案情報→商品画像一覧や、提案書などの営業用のWEBページ
お客様向けに商品一覧などを紹介するWEBページでは、ギャラリー機能として画像表示がとてもわかり易く、見積もりやサービス資料のPDFなども一箇所で見られるため、このリンクを送るだけで、サイトで一般的に公開する情報より詳細な情報を伝える事ができます。
4. PDFを Notion にアップしてみる
今はNotionとScanSnapは直接連携していないので、いくつかのステップがありますが、基本的に紙の書類をScanSnap HomeやScanSnap Cloudを経由して、パソコンのローカルに保存したり、GoogleDriveやDropBoxなどのクラウドにアップしたPDFをNotionに取り込みます。取り込み方もいくつか方法があり、それぞれに適した取り込み方があります。
4-1) PDFを埋め込む
一番のおすすめはPDFの埋め込みです。選択の中でPDFを選ぶか、ショートカットとしてテキストで「/PDF」と打つことでPDFを一番便利な表示方法にできます。
PDFの表示サイズも自由に変えられて、表示内で縦横のスクロールができるので、わざわざ開かなくても内容をすべて確認できることができるのはとても便利です。また、PDFの下にキャプションをいれられるのも補足の説明をいれるのに重宝します。
それ以外にもいくつかの取り込み方があります。
4-2) ファイルアップロード
外部のデザイナーの方とのファイルのやり取りや書類一覧など、中身は見なくてもわかるような書類でなるべくコンパクトに見せたいときにおすすめの方法です。
4-3) 外部サービスEvernoteのリンク
EvernoteはPDFだけの共有リンクは使えませんが、ノート単位で共有することで、リンク先がEvernoteであることが明確にわかります。PDFだけでなく、補足情報などもまとめて伝えたい時はおすすめの方法です。同様のことはNotion内でページをネストすればいいので、あまりこの方法を使う機会はないかもしれませんがご参考まで。
4-4) GoogleDriveの共有
クラウドストレージの中でもGoogleDriveは専用の取込が可能で、取込方法は共有リンクを貼付する方法と、アカウントを連携してドライブの中身を直接選択する方法があります。どちらの場合もPDFの中身も表示されます。PDFを埋め込む場合と違い、サイズの変更とキャプションを入れることができませんが、見やすく、ファイルが更新される場合などはおすすめです。
5.自分なりの最適化した使い方を見つけるおもしろさ
Notionはデジタルの情報をデータベースとして整理し、レゴを組み立てるように並べ替えたり、表示方法を変えたりすることができます。そして一人だけで使うのではなく、チームのメンバーの集合知としてまとめることもでき、それをさらに公開することでさらなる情報の共有化が可能となります。
最近では、ヘルプサイトだけではなく、企業サイトや採用サイトをNotionの公開機能を使いWEBサイトやランディングページとして使う例も多くなっており、Notionアンバサダーの@shogocatさん(https://twitter.com/shogocat)のまとめていただいている企業採用事例が参考になります。
https://www.notion.so/Notion-5279483f808c4b1183406a72afdf31a7
今はScanSnapから直接連携はできませんが、Twitterなどでも連携を要望されているユーザーさんも多いようなので、可能になる日が早く来ると良いですね。
この記事はNotion社とのコラボ記事です。Notion社の記事はこちら。
ScanSnap iX1600
毎分40枚・80面の両面高速読み取りを実現し、簡単操作のタッチパネルを搭載。Wi-Fiの5GHzに対応し、原稿サイズ、色や両面・片面を自動的に判別。 驚くほど簡単、スピーディーに電子化します。 |
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ScanSnap iX1300
毎分30枚(A4カラー/300dpi)の高速読み取りが可能な「Uターンスキャン」と、一般的な紙からA3までの大きな書類、厚手の原稿等の読み取りも可能な「リターンスキャン」2つの読み取り方法を備え、仕事環境や家庭に発生する多様な書類をすばやく電子化します。 |
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この記事を書いた人
ScanSnapプレミアムアンバサダー。株式会社OpenFactory代表。デジタルプリントで大量生産からインターネットを通じて個別製造を実現する印刷サービスPrintioや、デジタル工房HappyPrinters、デジタルテキスタイルマーケットHappyFabricを運営しています。
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堀江賢司さんは、愛知県に本社を構える堀江織物株式会社の取締役であり、印刷やものづくりの楽しさを伝えるサービスを行う株式会社OpenFactoryの代表取締役でもあります。 2010年に堀江織物の東京営