文具王のScanSnapスーパー活用術⑨「アイデア・メモ」編
皆さんは、普段なにげに書き留めたメモをどうしていますか?
私はいろんなことをメモしたり紙に書いて考えたりします。
ToDoリストや買い物リストのような、用が済んでしまえば不要になるものから、講演や執筆の構成を考えながら書くような、比較的情報量が多くて複雑なものとか、製品に関するアイデアでは、図面やちょっとしたイラストのようなものもあるし、YouTubeのネタになりそうなことなんかもありますね。
紙の大きさも、書き方も、重要度もバラバラですが、とにかく、思いついたことは忘れてしまわないように、すぐメモします。
そのためにすぐ手が届くところにメモ用紙とペンはいつも置くようにしています。
でも、そうやって書いたメモ類も、数が増えてくると整理にも困ります。
見返したいと思うタイミングがいつ来るかわからないし、たしかそんなアイデアを書いたはず、と思ったらメモが見つからないということもよくあります。
マメな人ならばそれらを手帳やノートに転記してメモを捨てる、というような方法もあるのでしょうが、メモって、書いたときの勢いがあるから書けるところもあって、いちいち転記したりするのは面倒ですし、アイデアメモなどの場合、もう一回同じようには書けないことも多いのです。
ですから、私は、すぐ使って捨てるメモ以外は、一旦スキャンしておくことにしています。
もちろん使うのはScanSnapです。
きちんとした書類をスキャンしてきちんと保管するというのは、紙の場合でもやっていたことですから、同じようなルールで対応できます。
ではメモの場合はどうでしょう。
メモは、頭の中の未整理の状態をとりあえず書き出したものですから、分類や整理をするのはとても難しいし、見返したいと思った時になんとか探せて、記憶をたぐり寄せられれば充分なので、分類もタグ付けもしていません。なるべく手間をかけずにとりあえず置いておく。 そのために自分なりにいくつか工夫をしていますので今回は、私のアイデアメモスキャンの工夫をご紹介します。
目次
具体的なスキャン方法について考えてみましょう
ToDoリストや買い物メモのような、用が済んだら完全に不要なものは、紙のまま見えるところに貼っておいて、終わったら捨てるぐらいで良いと思います。
その他のアイデアや備忘のためのメモは、物理的な形でとりあえず用が済むまでは紙のまま扱うのが良いと思いますが、メモは紛失しがちなので、念のためスキャンしておくのも悪くないと思います。
後で検索しやすいようにする工夫
印刷された書類と手書きメモの大きな違いの1つは、その文字にあります。手書き文字は、活字と違って、スキャンしても正しく文字認識されませんので、基本的には、書かれた内容に即したタイトルの自動付与や、文字検索ができません。
場合によっては図やイラストしか書かれていないメモもありますからもちろんスキャン後に手動でキーワードやタグ付けを行う事は可能ですが、思考の断片のようなメモにいちいちタイトルを手打ちするのは実際とても面倒です。
そこで、私は、なるべく手書きのメモが見つけやすいようにいくつか工夫しています。
その1 Evernoteに保存する
スキャンした書類はEvernoteに保存しています。
Evernoteは、スキャンした書類を取り込んだノートと呼ばれる書類を、カードビューやサマリービューという形式で閲覧することができます。この表示形式では、スキャンした画像がサムネイルで表示されるので、文字がなくてもメモに書いた図や大きな文字、なんとなくの配置などから、メモを特定しやすいので探しやすくなります。
その2 アイデアメモは黄色いコピー用紙に
私は、メモを普通の紙に書くこともありますが、普段アイデア出しなどに使う用に、黄色いコピー用紙を用意しています。
この紙に書いたメモは、スキャンするとサムネイルが黄色になるので、小さなサムネイルでも明らかに他のスキャン書類とは区別することができます。これで、ざっと並んだサムネイルの中から手書きのメモを探し出すスピードは各段に上がります。
もちろんこれは、他の色の紙でもいいし、罫線やページに特徴のあるマークが入っているメモ帳などでもかまいません。
それに、黄色い紙は書いた文字がはっきり目に入りやすいし、いつもこの紙でアイデア出しをすることによって、黄色い紙を置くと自分の中のスイッチがオンになりやすいという効果もあります。
その3 付箋をスキャンする
私がメモ用にデスクに用意しているものに、この付箋があります。
「ポスト・イット® 強粘着 ポップアップ ディスペンサー(3M社製)」というもので、75×75mmの黄色い紙で、ティッシュペーパーのようにすぐ引き出せて、どこにでも貼り付けられます。
私はいつでもこの付箋が取り出せるように手の届く所に置いています。
私の持論は、付箋はティッシュのように使え、電話がかかってきたらサッと取り出して机に貼って話を聞きますし、パソコン作業中に数字や一時的なパスワードなどをメモするのにも使いますが、もちろんちょっとしたアイデアメモとしても使います。
ただこれはとても便利なのですが、このままスキャナーには絶対に入れないで下さい。
粘着部分が内部のローラーにくっついてスキャナー内部に詰まります。
そこで私が用意しているのは、自作の付箋用キャリアシートです。
作り方はとても簡単。ごく普通のクリアホルダーのこの部分を付箋より少しだけ大きくカットするだけ。これに挟むことで、詰まらず付箋も簡単にスキャンすることができるようになります。
その4 スタンプで向きを揃える
手書きスキャンのもう一つの弱点は、スキャンするときの向きです。
ScanSnapには、スキャンした書類の画像の中にある文字を自動的に判別し、その文字の向きから、書類の上下を自動的に識別します。ですから普通の書類の場合、縦長でも横長でも自動的に正しい向きに保存されます。
しかし、手書きの場合は、向きを判別するための文字が認識できないので、紙を入れた時の向きによって保存される画像の向きが決まります。ですからたとえばA4横の紙に書いたメモの場合、スキャンすると、たいていサムネイルは縦長で書いてある内容は90°横を向いた状態になってしまいます。
私はこれを防ぐ為に、スタンプを使う事にしています。
私がデスクで使っているのは「COLOP e-mark(COLOP社製)」という超小型のプリンターのような電子スタンプで、スマートフォンのアプリからどんな文字でも印刷できます。普段は日付と時間をプリントするよう設定していますが、これで日付を印字すれば、その文字はScanSnapにも読み取れるので、このスタンプの向きで手書き書類の向きが自動補正されます。
もちろんこれは、こんなハイテクスタンプである必要はまったくなくて、たとえば住所印のようなものでも良いし、こんな名前印でも大丈夫です。とにかくきちんと読みやすい活字が捺せれば問題ありません。
その5 メモ専用プロファイルを設定する
ScanSnap iX1600やiX1500※をお持ちなら、スキャンプロファイルに、メモ用のボタンを作っておくと良いでしょう。私はこの「メモ」というプロファイルを使ってスキャンしたものは、すべてEvernoteの「メモ」というノートブック(フォルダのようなもの)に保管されるように設定しています。これなら、確実にスキャンしたメモの中から探せますから、後で探し出しやすくなります。
※現在ScanSnap iX1500 は販売を終了しており、現行の後継機種はScanSnap iX1600 です。
まとめ
どうでしょう?どの工夫も、どちらかというと原始的でアナログな手段です。公共のデータベースとしては、不充分なやり方ですが、自分が思い出したいときに探し出せれば良いと割り切ってしまえば、こうした工夫だけでもかなり楽になります。
私が考える整理のコツは、なるべく手間をかけないでなるべく簡単に見つけ出せるようにしておくこと。
普段いろいろと考えたり思ったりしたことも、しばらく立つと案外覚えていないものです。そんなときに、「あの時書いたメモがあって良かった!」ということもたまにはあるわけです。
ということで、せっかく書いたメモですから、とりあえず取っておくと、もしかしたら後で役に立つこともあるかもしれません。
※3M、Post-it、ポスト・イットは、3M社の商標です。
ScanSnap iX1600
毎分40枚・80面の両面高速読み取りを実現し、簡単操作のタッチパネルを搭載。Wi-Fiの5GHzに対応し、原稿サイズ、色や両面・片面を自動的に判別。 驚くほど簡単、スピーディーに電子化します。 |
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ScanSnap iX1300
毎分30枚(A4カラー/300dpi)の高速読み取りが可能な「Uターンスキャン」と、一般的な紙からA3までの大きな書類、厚手の原稿等の読み取りも可能な「リターンスキャン」2つの読み取り方法を備え、仕事環境や家庭に発生する多様な書類をすばやく電子化します。 |
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この記事を書いた人
" 道具使いの名人 "として知られる「文具王」こと高畑正幸氏。Macを使いこなし、また以前からScanSnapに注目していたという文具王に、ScanSnapのクリエイティブな使い方を伺いました。 散逸しがちな情報を効率よく整理・活用する、ベストな方法とは?アナログとデジタルの隙間を埋めて、仕事や生活をもっと便利に楽しくするコツは? 思いつきそうで思いつかない "文具王的・ScanSnap" 活用術を掲載しています。
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