公開日 2024.3.5
イラストレーターのねここあんな。さんに半年間密着し、ScanSnapを活用した学校プリントなどの情報整理から、家族が助け合う仕組みづくりまで、PFUがサポートを行います。
また、公募で集まった小1のお子さんをもつプロジェクト参加メンバーの皆様が、ねここあんな。さんと共に小1の壁に挑みます!
第3回定例会では「お子さんとともに乗り越える」をテーマに、プリントを共有し夫婦で助け合える体制づくりを考えます。ゲストに野田 美紀さんをお招きし、子どもの自律支援とメンタルサポートについて伺いました。
前回の定例会では、ScanSnapを使ってクラウドとLINEの設定を進めました。
プリントをどんどんスキャンして夫婦で共有してみた結果生まれた、夫婦間の情報共有や相手の方の意見、助け合えたなどのエピソードをそれぞれの参加者の皆様にお伺いしました。
ねここあんな。さん:
4月の入学時期にあったらよかったなとつくづく思いました…!
4月は夫婦で協力しないとやっていけない時期でしたが、今は2学期で少し落ち着いてきたなと感じています。
急ぎの利用はなかったですが、必要なものを夫婦どちらがいつ買いに行くのが効率的かを共有できることが良く「明日あれば必要だった!」「どっちが買いに行くのが効率いい?」と気軽にコミュニケーションを取れました。
実は家族が順番にバタバタと風邪を引いてしまうことがあったんです。その際に、LINEで共有するだけで買い物などを「よろしく!」とお願いできたこともメリットでした。
どんな時でも、夫婦それぞれがフォルダを見れば解決できるという安心感がScanSnapを利用して感じた良いポイントです。
ユニコーンさん:
東京都にお住いのユニコーンさんは、小学1年生と年中さんのお子さんのお母さんです。
学校からの書類を先に受け取った人がスキャンするため、自分が率先してスキャンするという流れでした。パソコンを立ち上げなくてもスキャンできるのがラクで操作も簡単だと感じています。
スキャンしたものを送り合うというよりは、どちらかが外出していても来週の必要なものや新学期に必要な物など、必要なものをそれぞれ共有してデータで確認できるのがよかったです。クラウドを使うことで、夫婦で「これ買っておいて」などをLINEで送れることも良いポイントです。
とらさん:
石川県にお住いのとらさんは、小学3年生、小学1年生、年長さんのお子さんのお母さんです。
2学期は、マラソン大会や運動会などのイベントが多くありました。夫とクラウドを共有しているため、夫婦のどちらか一方だけが行くイベントでも、時間や持ち物、場所などの質問が減ったことを実感。夫が自分で調べてくれました。
また、通知表を受け取ったらすぐにスキャンして家族に「頑張ってたよ!」と結果をすぐに共有できたことも良いポイントでした。
小学1年生の4月は、子ども自身が文字の読み書きができないので連絡帳や手紙でやり取りが多く、持ち物も多いため一番手紙が多い印象です。
1年生のおたよりをスキャンして取っておくと、2年生の春に確認できるので「名前をどこに書くんだっけ?」「ぞうきんに紐をつけるんだっけ?」という疑問を過去データから確認できるので、保管しておくことをおすすめします。
うまさん:
埼玉県にお住いのうまさんは、小学1年生と年中さんのお子さんのお父さんです。
夫婦の共有では、私が率先してLINEでスキャンしたファイルのPDFを送付してみたり、カレンダーアプリの中にOneDriveのアドレスを入れたりなど工夫をしてみました。
ただ、OneDriveは自分だけではなく相手の設定も必要で、前に送ったファイルが見られなくなってしまったなどのトラブルも発生。自分は見えるが相手は見えないなど、閲覧権限の設定ができていなかったため、事前に設定をしておかないといけないと感じました。
共働きのなか、学校行事などの書類を外出先でも共有できたことがよかったというイメージです。
さるさん:
岐阜県にお住いのさるさんは、小学1年生と年少さんと保育園に通うお子さんのお母さんです。
ScanSnapからパソコンに入れていたデータをGoogleドライブに入れてからは、スマホで見られるようになったので便利になりました。上手く活用できるようになったと感じています。夫婦のLINEでも「プリント見たよ!」とやり取りができました。
スケジュールや送迎や習い事の共有もスマホのカレンダーアプリ「TimeTree」を使って夫婦で共有できており「便利になったね」と夫婦で話しています。
皆様、ScanSnapとクラウド、LINEを連携することで夫婦間でのプリントや情報共有に活用できていますね。
情報共有だけではなく、家族のコミュニケーションに使っていただいている方が多いことも印象的でした。ご活用いただきありがとうございます!
ここからは、弊社の小栗が「お子さんとともに乗り越える小1の壁」というテーマでScanSnapを活用するための方法をお伝えします。
皆様は、子どもがいることで発生してしまう家事や、やらなければならないことが終わらないなど、心の余裕がなくなってしまう。こんな経験はございませんか?
これにより、パートナーの動きにイライラしてしまったり、お子さんの言動にも強い言葉でダメ出ししてしまったりなどの経験がある方も多いと思います。
そこで今回は、子どもが家事に参加することで得られる効果や具体的な方法を紹介します。
お手伝いが増えることで、以下のような効果を得られます。
1. ありがとうの回数が増える
2. 自律心や自己肯定感がアップする
3. 親子の信頼関係にもつながる
具体的には、お風呂のスイッチを入れる、テーブルを拭く、自分の服をネットに入れて洗濯カゴに入れるなども子どもにお願いしています。
これらに毎回「ありがとう」と感謝を伝えることで、子どもが自ら「これやってあげようか?」と気づいてくれるようになりました。
このように、子どもと一緒に小1の壁を乗り越えることで、家族の絆を強固にできます。
前提として難しいことはできないことを念頭において、成功体験を誘発させる工夫が大切です。
そのために用意したのが「とりあえずなんでも入れていいボックス」です。
はじめは、ボックスごとに仕分けも子どもにお願いしようとしたのですが「混ざる・やらない・忘れる」が発生し、うまく行きませんでした。そこでとりあえずなんでも入れることに変更しています。
保管は「子ども帰宅→ボックスに入れる→親が仕分けしてスキャン→クラウド保管」の流れです。
さらにルールとして以下を設定して、子どもでも参加できるように工夫してきました。
● いつやるかの条件を決める
● あまり考えずに、30秒以内にできること
● できたら「ありがとう」と感謝を伝える
ScanSnapは、学校のプリントをスキャンする以外の活用方法もあります。特に、子どもが持ち帰ってきた絵や作品、勉強での活用がおすすめです。
例えば、絵や作品をスキャンしてクラウドサービスにストックすることで見返したり、絵を使ったグッズ作成に使ったりしたこともあります。
勉強の活用では、学習前にプリントをスキャンしておくことで、必要な時に印刷して繰り返し学習することも可能です。
ぜひ、皆様も紹介した方法を試してみてください。できたら必ず感謝の言葉も忘れずに伝えましょう。
ここからは、親・子の片づけマスターインストラクター、整理収納アドバイザーとして活躍されている野田 美紀さんに、子どもの自律支援とメンタルサポートについて伺います。
家事育児の効率化で子どもと向き合う時間を。整理収納アドバイザーが伝える「小1の壁」の乗り越え方
子供がやりたくなる愛と工夫のお片づけというテーマで、子供の気持ちの面でやりたくなるという気持ちを増やしていけるようなお話をさせていただきます。
ランドセルの中がカオス、大事な連絡やおたよりも出してと言わないと出てこない、帰宅後いつまでもダラダラしているなど、こんな経験ありませんか?
そんな時は、親の理想と子どもの気持ちを想像してみるとお互いのギャップが見つけられるかもしれません。
まずは親の立場から見た「こうなればいいのに」という理想の例を洗い出します。
● 言われる前におたよりを出してほしい
● 帰ってきたらすぐに自分で片づけてほしい
● ランドセルの中をいつもキレイに整頓していてほしい
次に、子どもの気持ちを想像してみます。
● 忘れている
● どこに出せばいいかわからない
● 興味がない、困っていない
● 朝から学校でがんばってきて疲れている
●ほかにやりたいことがある
いかがでしょうか?
理想と現実を見つけたあとは、以下のように親と子どもの気持ちと現実をすり合わせしていくことがおすすめです!
親は子どもに「自分ごととしてとらえてもらいたい」と思っています。一方で、小1の子どもは少し前までは保育園児や幼稚園児だったこともあり、親に甘えたいとも思っています。
ここは、子どもの甘えを親が受け入れて効率重視の考えを抑えてみてください。その上で、親がリードしてやりたくなる仕組みづくりが大切となってきます。
子どもの自律は「愛と工夫」がカギです。
● 愛=子どもとの愛情をもった関わりのこと
● 工夫=仕組みや仕掛けのこと
この2つを意識して次に進みましょう。
これまでの経験から見つけた具体的なポイントは以下の3つです。
それぞれ解説します。
親と子どもと一緒にするということです。習慣化するまでは口で言うのではなく、そばで一緒にすることをおすすめします。また、同じ行動をすることもおすすめです。
例えば、子どものランドセルの整理だけをやると子どもが渋ることもあります。そんな時は、親のカバンの中も一緒に整理しようと提案すると「それだったらやる」と興味を持ってやってくれるかもしれません。
子どもと親が一緒に取り組むことで、対等に感じてくれることもメリットです。実際に一緒にカバンの中身を整理した際は、古いレシートや期限切れのまま残っていたクーポンなども整理できました。
すぐに飽きるのが子どもです。そのため、子どもが好きそうなネタを思いついたらすぐに試してみましょう。実際に私が使ってきた方法は、競争・タイマーセット・子どもの好きな絵本を使ったパロディなどがあります。
好きな絵本のパロディでは、親が見ていないうちにささっと片付ける遊びをして楽しく片づけを進められました。また、BGMに運動会の曲をかけると子どもが素早く動くなどの実体験もあります。
子どもの「今」を見て、好きなキャラクターやデザインを見つけることも大切なポイントです。好きなものを知ることが工夫するアイデアにつながります。
子どもに直接聞くことで「こんなこともわかるんだね!」や「今こんな勉強しているんだね」とコミュニケーションにもつながります。
具体的には、楽しみにしている学校行事の話をする流れで、「プリントには行事のことどう書いてあるかな?」とプリントや片づけのきっかけにつなげることも可能です。
また、一つひとつの行動のアフター(終わった後)に対しての褒めを見逃さないことが最も大切なので忘れないこともポイントです。
ここまで、具体例を交えて愛と工夫のポイントを解説しました。片づけにお悩みの方は、まず以下の内容を書き出してみてください。
● 困っていること(現実)
● こうなってほしい(理想)
● 愛(何が好きかな、興味持つかな)
● 工夫(こんな方法で誘ってみようかな)
書き出して親と子どもの「今」を明確にした上で、普段から子どもが興味を持ちそうな工夫をストックしておくとスムーズに生活に取り入れられます。
日々、忙しい毎日ですが、子どもとの関わりには効率を求めないことが大切です。紹介した愛と工夫で、子どもの「できた=自律」につなげていきましょう。
小栗さんのお話を聞きながら、ボックスはうちも取り入れている部分だったのでこの取り組みが良いポイントなのかもと思いました。
子どもに対して「なんでこんなに効率悪くやるんだろう。」と目くじらを立てて怒っていました。怒ると自分の体力もすごく奪われるし、疲れがドッとやってきてしまいます。
今後は、子どもの様子をみて本人のペースを信じてあげたり、そのペースが整うようにサポートしてあげたりしたいなと思います。
また、カバンを子どもと一緒に整理することをやってみようと思いました。自分のお財布も大変なことになっていると思うので(笑)。
うちではボックスを用意していなくて、当初から子どもにスキャンさせることを意識していました。しかし、子どもはたまに自分でスキャンする程度で、ほとんどは親がやってあげる、またはカバンを漁ってスキャンすることが多かったです。
A4などの綺麗な1枚もののプリントは子どもでもできるが、A3や形が崩れるものをどうスキャンすれば良いのか子どもが判断できていない印象もあったので、ボックスを取り入れれば迷わずできると思いました。
子どもは、自分自身がやりたいことは効率よく動いてくれますが、それ以外のめんどくさいことはやってくれません。いかに楽しくさせるかが重要だと思いました。
その意味では、スキャンした後も目にみえる形で楽しみにできる仕組みやアイデアがあるといいかもと思います。
うちの子どもも準備が遅く、自分でプリントを出してくれないので、結局親がやってしまい、怒ってしまうということも多く共感する部分がたくさんありました。
「プリントを出しなさい」とは言うものの、子どももどうしたらいいのか困っている印象だったので、うちでも「ボックスを分けること」を取り入れたいです。
子どもが30秒でぱっと入れられる「とりあえずここに!」という場所を作ることが大きな一歩になる気がします。
子どもとの関わりには効率を求めないという部分が自分の反省点だと感じました。
子どもは効率が悪く、パジャマ一つを洗濯カゴに入れるだけでもズボンを入れたあとに戻ってきてまた別のことをしての繰り返しです。
それにいちいち怒るのではなく、できたことをもっと褒めていきたいと思いました。
また、これまで子供にはスキャンはさせていませんでしたが、やらせると喜びそうなので今後はやらせてみようと思います。
ボックスの仕分けが素敵だと思いました。プリントだけではなく作品もボックスに入れてもらって、寝かしつけてから親がまとめてスキャンするなど、習慣化させるルールを作るのは大事だなと参考になりました。
これまでも何度言っても聞かないしやらないという失敗を重ねてきました。給食セットを出せないことを「なんで出してないの?」と指摘するなど、できないことに口を出すことの方が多かったので、アフターの褒めが大事だとおっしゃっていたことが特に心に残りました。今後はやってほしいことを言って、やってくれたことへの感謝を伝えたいと思います。
日々の生活で忙しい中でもこの考えを頭に入れておかないと、声かけなどを忘れてしまいます。もう少し子どもとの関わりと工夫、仕組みについても、我が家でも考えて今後取り組んでいこうと思います。
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