新学期を迎える前に古いプリントを効率的に処分!「お片づけ先生」こと伊東裕美さんの実践的ノウハウとは【Evernote × ScanSnap Vol.2】
新学期を控えたこの時節、溜まりに溜まったテストやプリントの処理に頭を悩ませているご家庭も多いことでしょう。そこで「お片づけ先生」として活躍中の伊東裕美さんに、書類の整理からお部屋をきれいに保つ方法まで、実践的なノウハウをうかがいました。
この記事はEvernote社とのコラボ記事です。
目次
保存するかしないかを子どもに決めてもらう
伊東裕美さんは東京都を拠点に活動する整理収納アドバイザー。小中学校や保護者の依頼を受けて子どもたちに「お片づけ」のノウハウを教える「お片づけ先生」であり、3人のお子さん(中学生と小学生)の母親でもある伊東さんに、まずは子どもが学校から持ち帰ったテストやプリントの整理について聞きましょう。
「うちでは今、プリントやテストが来たら『ScanSnap』でスキャンしてデジタル化してしまうので、紙のまま取っておくことがほとんどないんです。子どもが学校から帰ってくると自分で書類トレーにテストやプリントを置いて、それを私がスキャンしてデジタルデータで保存。スキャンが終わったものは基本的に資源ごみボックスに直行です」
なるほど、リビングの一角には子どもの手の届く高さに書類トレーと「ScanSnap iX1500」が置かれています。iX1500はPCを起動することなくデータを好みの場所に保存できる上に、小さなサイズのプリントやB4判のテストなどもスキャンが可能(※1)。これなら学校から来る書類を日々スムーズに処理していくことができるので、新学期直前になって今学期の書類整理に追われるという悩み自体がなくなるわけです。
スキャンするときのポイントは、学校で丸つけまで済んだテストの選別です。伊東さんは保護者に必要な情報が書かれたプリントはすべてデジタル化しますが、テストはお子さんが「取っておいてほしい」と言ったものだけをスキャンしています。
「丸つけの終わったテストは基本的に廃棄可能な書類に分類しています。でもたまに本人が『取っておいて』と言うんですね。だいたい100点を取ったものですけど(笑)。私は子どもがそのタイミングでどうしたいか、本人に聞いて決めるのがよいと思っていて、アドバイザーのお仕事でもそうお伝えしています」
大人の観点で必要か不要かを決めるよりも、子ども本人に決めてもらうほうが理に適っています。これは、溜まったテストやプリントをScanSnapでまとめてデジタル化しようというときにも有効な考え方でしょう。
「初めてデジタル保存を導入される方は、子どもに『紙のまま取っておくのは大変だよね。でも、こういうふうに取っておくこともできるよ』とデータを見せて、子どもが『これでいいよ』と言ったらスキャンして原本を廃棄するのがよいと思います。保存の仕方を子どもに伝えて、その上で決めてもらうということですね」
伊東家の場合、以前はお子さんが「紙のまま取っておきたい」と言うこともあり、紙のファイルを作っていた時期もありましたが、お子さんが成長するにつれて原本で保存する機会は減り、現在はほとんどデジタル保存になっているそうです。
「テストのデジタル保存は受験対策にも有効です。上の子が中学受験をしたときは小学校のテストを全部スキャンしていました。そうしておくと、学校から新しい練習問題プリントが来たときに『この問題、前のテストでも出たよね』と見返すことができて、親も子ども自身も苦手分野を把握することができるんです」
「新しい練習問題も白紙の状態でスキャンしておき、タブレットで見ながら問題を解いて答えはノートなどに書くようにしていました。それなら同じ問題を繰り返し練習することができますから」
紙の整理と処分だけでなく、学習や受験にも有効なデジタル保存。この機会に始めてみてはいかがでしょうか。
仕事の書類は「Evernote」に直送していつでも閲覧
伊東さんは「ScanSnap」(iX1500のほかにiX100も所有)を仕事やプライベートにも活用しています。この場合、スキャンしたデータはすべて「ScanSnap Cloud」経由で「Evernote」に直接送って保存し、一元管理しています。
「基本的に整理収納アドバイザーや『お片づけ先生』の仕事に関する書類と、保険証書、保証書、取扱説明書などを保管しています。仕事の書類は請求書や領収書、お客様情報など。あとはクレジットカード情報、クラウドサービスなどのパスワードや暗証番号ですね。お客様情報や個人情報にはEvernoteのテキスト暗号化機能でパスワードをかけています」
スキャン対象となる仕事の書類の一つに、日々発生する経費の領収書があります。個人事業主の伊東さんにとって、毎年の確定申告は効率化の課題の一つ。そこで伊東さんは領収書をもらうと蛇腹式のファイルボックスに月別にプールしておき、ある程度溜まったらiX1500の「名刺・レシートガイド」を使って一気にスキャン。大切な領収書をEvernoteにデータでバックアップできるばかりでなく、記帳作業もスキャンデータを見ながら行うと原本をめくるより楽に、効率よくできるようになります。
「ScanSnap iX1500は最近導入したもので、スキャンがあまりに速いので驚きました。セッティングもスムーズにできましたし、使い勝手も良好です。領収書に関してはこれまで愛用していたiX100でも十分でしたが、書類の枚数が多いときはiX1500がいいですね」
iX1500はタッチパネル上にプロファイル(読み取り設定)別のボタンを30まで作れるので、Evernote直送専用のボタンはもちろん、Evernoteの保存先ノートブックごとに分けてボタンを作ることもできます。
一方のEvernoteは、有料の『プレミアム』プランを活用中。プレミアムでは毎月10GB分をアップロードできるほか、Evernote上のPDFファイルの中の文字を全文検索できるのが大きな魅力です。これはEvernoteがOCR機能でテキスト認識するもので、ScanSnapでスキャンしてEvernoteにアップしておくだけで、たとえば「お片づけ」といった言葉で検索すれば関係する書類をすぐに見つけ出すことができます。
「Evernoteは細かくグループ(ノートブック)分けしながら現実のノートの感覚で整理することもできますが、私のように仕事で大量にアップしていると、グループを探すより検索したほうが速いので、最近はもっぱら検索を活用しています」
ScanSnapでスキャンしたデータをEvernoteに保存しておけば、出張先や旅先でも必要な書類をスマートフォンやタブレットで手軽に確認できるため、本当に便利。特に伊東さんのような個人事業主の場合は仕事に直結した使い方ができるので、一度使うと手放せなくなる人も多いようです。ScanSnap導入の際には、ぜひEvernoteとのコンビネーションを試してみてください。
「お片づけ」が身につくと人生が明るくポジティブになる
デジタル面での整理・活用法のほかに、お部屋をきれいに保つ方法などアナログ面の「お片づけ」についても伊東さんにノウハウをうかがいました。
1. 引っ越しは新居に移る前に物を整理する
新年度を控えて引っ越しが増える時節でもあります。引っ越すときは今持っている物の量と新居の収納スペースの両方を把握して、入りきらないものは処分しましょう。
「普段使っていない物を新居にまで持っていくのはおすすめしません。見直す余地のある物の代表格は洋服、キッチン用品、雑貨類。特に服は捨てにくいので、クローゼットを整理するとき、全身が映る鏡を近くに置いておくことをおすすめしています。迷ったときは実際に着てみて鏡に映してみると『もう似合わない、着られない』というリアルがわかるので、捨てる思いきりがつきます。ただ当ててみるのではなく、着るのがポイントです」
新居の容量と「着ない・使わない」という事実を客観視することが、効率的な引っ越しと新居での快適な生活を実現するコツ。「引っ越しは思いきって処分するためのよい機会と思ってください」。なるほど納得です。
2. 「物のおうち」を決める・動線を考える
伊東さんが「お片づけ先生」として小学生に教えていることの一つに、お道具箱の中を小分けして名前をつけ、「物のおうち」を作るというものがあります。これは効果てきめんで、お道具箱の中がぐちゃぐちゃだった子も整理できるようになるそうです。伊東さんは同じ原理を家庭にも応用し、引き出しやケースにラベルを貼って収納場所を明示しています。これだけで散らかり具合がまったく変わってくるので、ぜひご参考に。
「物のおうち」と併せて参考にしたいのが、子どもなど家族がとる行動の「動線」を考えて家具などを配置すること。写真は伊東さんが仕事のために作成した動画から取ったもので、学校から帰ってきたお子さんが「上着を掛ける/手を洗う/ランドセルを置く/スキャンする書類をトレーに置く」という行動をスムーズにとれるよう、動線が考えられていることがわかります。
3. 散らかった部屋は決まったタイミングで片づける
片づけられた部屋は必ず散らかります。それでも伊東さんのお宅がきれいに保たれているのは、その都度片づけるのではなく「家族で決めたタイミングでリセットしているから」です。
「うちでは出したら片づけるのではなく、しばらく出しっぱなしで散らかっていてもいいから、『寝る前とお出かけする前には必ず各自で片づける』ということを家族の約束事にしているんです。出したら片づけるのは理想かもしれませんが現実的には難しいので、決めた2回だけ意識して、自分から進んで片づけられるようになってほしいと考えています」
こうすることで伊東さんの経験上、注意されてしぶしぶ片づけるのに比べると明らかに子どもたちの"片づける力"が上がるといいます。
伊東さんは「お片づけ」を強要するのではなく、片づけられるよう育てることを重要視しています。冒頭の「スキャンするテストを子どもに選んでもらう」という考え方もその一部に含まれます。
「私自身、最初に本格的に片づけをしてみたときに大きな達成感があって、『片づけをするだけでこんなにも気持ちよくなるんだ』と思ったんです。それを機に生活も考え方も、生き方までもがガラリと変わりました。ネガティブだったのがポジティブになって、悩みがあっても改善策を見つけられるようになったんですね。こんなに変われるなら、ぜひたくさんの人に片づけられるようになってほしいと思いました。私が今、主に子どもたちにお片づけを教えているのも、その思いがあるからなんです」
自らを程よく律することで、人生のすべてが明るい方向に向かうということでしょう。大人になってからでも決して遅くはありません。新学期や新年度を機に、デジタルとアナログのどちらからでも、伊東さんのノウハウを参考にして「お片づけ」に取りかかってみてください。
※1 読み取り範囲:最大216mm×360mm、最小50.8mm×50.8mm
A3/B4/11インチ×17インチは、「手差しスキャン」モードにより2つ折りで読み取り可能です。
※2 連携するクラウドサービスへの保存が可能。
※記事中の「Evernote プレミアム」は現在プラン名称が変更されています。
詳しくはEvernoteへお問い合わせください。
■取材協力
伊東裕美(いとう・ひろみ)さん
整理収納アドバイザー 1級、ScanSnap整理収納プレミアムパートナー
子どもたちの「自分に必要なモノを選び取る力」「人・モノを大切にする心」を育むことを主眼に「お片づけ先生®」として活躍中。学校で授業を行うことも多い。元・保育士/幼稚園教諭。
Okataduke&Co / Instagram
この記事はEvernote社とのコラボ記事です。
ScanSnap iX1600
毎分40枚・80面の両面高速読み取りを実現し、簡単操作のタッチパネルを搭載。Wi-Fiの5GHzに対応し、原稿サイズ、色や両面・片面を自動的に判別。 驚くほど簡単、スピーディーに電子化します。 ※ 記事中の「ScanSnap iX1500」の後継モデルです。 |
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