スキャンすればお部屋すっきり、いつでも見返せる!
雑誌やチラシ、子どものプリントなど、日々増えていく家庭の紙モノ。必要な情報をサッと取り出せるように効率よく整理するコツをデジタルオーガナイザーのミリーさんに伺った
目次
紙の情報はすべてEvernoteで一元管理
働くお母さんは忙しい。ミリーさんは、プログラミングの仕事で培ったデジタルの知識を活かし、家事や育児を効率化するブログ『オシエテミリー』を開設。同世代のワーキングマザーに向けて、暮らしに役立つパソコン、スマホ、Evernoteの使いこなし術を発信している。
ミリーさんがこうした活動を始めたのは、2013年にライフオーガナイザーを取得したのがきっかけだ。
「二世帯住宅で一緒に夫の両親が住んでおり、とても荷物が多かったのです。うまく片付ける方法を探していて、ライフオーガナイザーの講座に申し込みました」
ライフオーガナイザーの勉強を通じて整理収納アドバイザーの小西紗代さんと出会い、Evernoteの便利さを知って使い始めるようになった。
ミリーさんのブログのコンテンツは、パソコンやスマホの便利機能、ブログ開設、Evernote、メルカリの活用、暮らしまわりなど多岐にわたるが、なかでも最も読まれている記事が『紙のお片付け』だそう。
なんとなく捨てられない紙モノを電子化して処分
ミリーさんは、野口悠紀雄氏が提唱する『押し出しファイリング』という整理法で書類を収納している。押し出しファイリングとは、書類の日付と内容を書いたA4封筒に入れて時系列で棚に並べていく整理術で、一度取り出した封筒は手前に戻す、というもの。キッチンにある扉付き収納ボックスの1マスには押し出しファイリング方式の封筒が整然と並んでいる。
「凝ったデザインの映画のパンフレットなど残しておきたい紙モノや、保管の必要な契約書などは、この方法で収納しています。以前はもっといっぱいあったのですが、ScanSnapで電子化して、一気に処分しました」
それまでは、家電の取扱説明書や通知のはがき類、セミナーや講座の資料、雑誌の切り抜き、洋服のタグなど、なんとなく捨てられない紙モノをたくさんファイリングしていたそうだ。今はこうした紙の書類をスキャンしてEvernoteに整理し、どんどん処分するようになった。
以前は、iX100を使っていたが、複数の書類をまとめて取り込めないので、スマホの写真で済ませることも多かったという。今年の3月にiX1500を購入。キッチンに設置して、いつでもスキャンできるようにしている。
ブログの読者は紙のお片付けに困っている人が多いそうだ。ミリーさんは、休日を利用して自宅や近所のカフェでEvernoteを使って書類をデジタル化して整理する方法の講座を開いている。
「情報を整理するためだけなら、スマホで写真を撮って取り込むだけでもいいけれど、ScanSnapでスキャンすれば綺麗に残せるので、思い切って原本を捨てられます。講座に参加される方にも購入を勧めています」
実際、ミリーさんのご自宅はどこを見てもスッキリと綺麗に片付いている。押し出しファイリングの棚の下段にはiX1500やパソコンが収納され、すべての扉を閉めると白い壁のようになる。
単に見た目が片付いていればいいというわけではなく、見たい時にすぐに見られることが大事だ。大事なものを奥深くにしまっていると、取り出すのに時間がかかる。捨てるものだけでなく、残しておくものも含めて、デジタル化するようにしているそうだ。
学校や塾からのお知らせはお子さんが自分でスキャン
家族で共用しやすいのもiX1500の特徴だ。ミリーさんは、中学3年生のお子さんと、学校や塾のお知らせの情報共有にも活用している。フルタイムで働いていると、会社から帰宅するのは夜7時過ぎだ。お子さんも塾や部活で帰りが遅く、帰宅後は食事や入浴、勉強などあわただしい。保護者向けの書類を受け取るのが翌日になることもままある。
「子どもとのやりとりには『学校』と『塾』のボタンをつくり、家に帰ったら、もらってきたお便りを自分でスキャンさせています。すると私のスマホに通知が届き、会社ですぐにEvernoteで見ることができます」
お子さんが中3で高校受験を控えており、三者面談の日程といった学校や塾とのやり取りが多いそうだ。会社にいる時間に連絡があれば、休暇申請を出すなどスケジュールを調整しやすい。また、台風などで翌日が休校かどうかは、家に帰る前に知りたい。
「お母さんたちは皆さん工夫されていて、学校のお知らせをスマホで撮影して、LINEで送ってもらっている方も多いですね。でもLINEだと流れていってしまうので、数週間前に届いた保護者会のお知らせや月間予定表などは、探すのに苦労してしまいます」
ミリーさんはLINEで届いた画像もEvernoteに入れておくようにアドバイスしている。スマホにダウンロードしてアルバムに保存したとしても埋もれていってしまうので、1枚の画像を探し出すのは大変だ。
「受け取ったらすぐにスケジュール帳に書くようにしていても、日付や時間を写し間違えていることもありますよね。それに、持ち物や集合場所までは細かくメモしていないので、いつでも見返せるようにしておくことは大事です」
細かくノートブックに分けて整理する時間がなくても、とりあえずEvernoteに入れておけば、検索で見つけられる。カレンダーやメモなど複数のアプリを使い分けるよりも効率がいい。
子ども側にしてみれば、忙しそうな親に先生からのお知らせを渡すタイミングを図るのは難しい。LINEで送るにしても、スマホカメラで書類の文字が読めるようにきれいに撮影して送るのは手間がかかる。配布物が多かった時は何枚も撮影して送るのは面倒だし、それぞれがなんの書類なのか伝えておかないと、あとで何か言われそうだ。iX1500なら、書類をセットしてボタンを押すだけ。OCRで自動的にタイトルが付けられるので、書類の説明をしなくても済む。それに、まだスマホを持たせていない小さな子どもでも簡単に使えるのは大きな利点だ。
先生から保護者へ直接メールが届くような仕組みになればいいのだろうが、いまのところは、子どもを介した紙のやりとりが基本だ。限られた貴重な家族との時間を事務的なプリントの処理に使うのはもったいない。情報共有をScanSnapで効率化すれば、家族とのコミュニケーションがもっと充実できるかもしれない。
>>Milly's Setting【生活の書類をスキャン】押し出しファイリング×Evernoteで紙情報をスッキリ整理
多忙なワーキングマザーにとって、整理整頓や情報を探す時間は大きなコストだ。いかに手間を少なくして、モノを片付け、すぐに取り出せるようにするかがポイント。ミリーさんの場合、紙の情報をダイニングキッチンの一角にある大きな収納棚に集約している。保存の必要な書類は、押し出しファイリングで整理し、レシートやポストに届いたハガキなどは、帰宅後すぐにScanSnapでEvernoteに取り込む。収納棚は生活の導線にあるので、家族も使いやすい。
家では目を通す時間がなくても、とりあえずEvernoteに入れておけば、時間のある時にパソコンやスマホで読むことができる。プロファイルには、スマホでパッと見たい書類を、あえてPDFではなくJPEG画像で取り込むなど、時間を有効に使うための工夫がいっぱいだ。
組み立て式の収納ボックス。棚ごとにきちんと分類されており、必要なものをサッと取り出せて機能的だ。iX1500を設置している棚には照度センサー付きの照明を設置し、背板を切り欠いて電源コードを通している。
■取材協力
ミリー(みりー)さん
40・50代女性のためのパソコン・スマホ講座ブログ『オシエテミリー』を運営。ワーキングマザーに向けて家事、育児、仕事を効率化するコツを伝えている。ライフオーガナイザー1級。エバーノートマスター。
40代・50代の働く女性向けに、パソコンやスマホの使いこなしやお片付けのコツなど、暮らしに役立つ情報を発信している。自宅でEvernote講座も開いているので、詳しく知りたい方は問い合わせてみては。
記事制作:flick!編集部
本記事は『flick! digital(フリック!デジタル)特別編集 デスクが片づくデジタル超整理術』に掲載されました。
記事は2019年11月10日時点の内容です。
ScanSnap iX1600
毎分40枚・80面の両面高速読み取りを実現し、簡単操作のタッチパネルを搭載。Wi-Fiの5GHzに対応し、原稿サイズ、色や両面・片面を自動的に判別。 驚くほど簡単、スピーディーに電子化します。 ※ 記事中の「ScanSnap iX1500」の後継モデルです。 |
---|
この記事を書いた人
おすすめ記事
新学期を迎える前に古いプリントを効率的に処分!「お片づけ先生」こと伊東裕美さんの実践的ノウハウとは【Evernote × ScanSnap Vol.2】
新学期を控えたこの時節、溜まりに溜まったテストやプリントの処理に頭を悩ませているご家庭も多いことでしょう。そこで「お片づけ先生」として活躍中の伊東裕美さんに、書類の整理からお部屋をきれいに保つ方法まで
夏休みの宿題・お知らせなど、持ち帰ったプリント類をしっかり管理。ScanSnapで手間をかけない片付けを
長期の休みに入り、テーブルの上には子供たちが持って帰ってきたらしいプリント類が無造作に。終わったイベントのお知らせや、小テスト、先月のPTA便り......。夏休みの宿題もどんなものがあるのかきちんと
学校プリントの賢い整理・収納術をご紹介!管理にはデジタルの活用もおすすめ
子どもが小学校へ上がり、ほっと一息ついたのも束の間。待ち受けていたのは、学校やPTA、放課後児童クラブから配布されるプリントの山・山・山...。 毎日のように持ち帰ってくるプリントの中には、大切な連絡
親子で習慣にしたい学校プリント整理術! お片づけのプロ・青山順子が教える、毎日の書類管理を楽にするアイデアその2
家庭内の書類に、デジタル機器を活用した片づけアイデアをシリーズ6回でお届けしています。 学校の情報は、親子で共有しつつ、次第に子どもが自分で予定を管理出来るようになるといいですね。2回目は、親子で取り
3児子育て中・フリーランス主婦のScanSnap活用法
ドラえもんのポケットの道具で、「大切な写真」「あふれる書類」「子供の作品」「レシート」などなんでも放り込むだけで管理できる箱があったら「ぜひほしい!」と思いますよね。 ScanSnap iX1600は
家事育児の効率化で子どもと向き合う時間を。整理収納アドバイザーが伝える「小1の壁」の乗り越え方
親子が必ずと言ってよいほど経験する「小1の壁」。小学校への入学を皮切りに環境が大きく変化し、多くの親子がその対応に苦慮しています。 岐阜県を拠点に活動する整理収納アドバイザーの野田美紀さんも、小学校5
入学と同時に訪れた想定外の連続。ねここあんな。さんが挑む小1の壁突破プロジェクト!
イラストレーターの「ねここあんな。」さんはInstagramやTwitter、ブログなどを活動の場に、夫さんと息子さんとの暮らしの様子をかわいらしいイラストで発信しています。 息子さんが小学校に入学し
三人寄れば文殊の知恵!困りごとはみんなで解決。小1の壁突破プロジェクト!〜第1回定例会 学校のプリント整理編〜
小1の壁突破プロジェクト概要 イラストレーターのねここあんな。さんと、公募で集まった小1のお子さんをもつプロジェクト参加メンバーの皆様が共に小1の壁に挑みます!ScanSnapを活用した学校プリントな
「あのプリントどこいった?」問題を夫婦で解決!小1の壁突破プロジェクト!〜第2回定例会 学校のプリント共有編〜
小1の壁突破プロジェクト概要 イラストレーターのねここあんな。さんに半年間密着し、ScanSnapを活用した学校プリントなどの情報整理から、家族が助け合う仕組みづくりまで、PFUがサポートを行います。