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領収書やレシートをスキャンしてデータに!確定申告を効率化

領収書やレシートをスキャンしてデータに! 確定申告を効率化

個人事業をしていると、日々の取引の中で大量の領収書やレシートが発生します。

確定申告をするには、そうして日々発生する領収書やレシートを帳簿につけたり、申告ソフトに入力したりしなければなりません。これに手間がかかって困っている人は多いのではないでしょうか。

実は、領収書やレシートをスキャンしてデータ化することで、確定申告にかかる手間を大幅に削減することができます。ここでは、領収書やレシートをスキャンしてデータ化することのメリットや効率化のポイントをご紹介します。

目次

    紙の情報を、もっと自由に 情報整理に長けたスキャナーScanSnap

    1. 領収書の処理と管理が大変!そんな時はスキャナーで解決しよう!

    領収書とレシート

    確定申告の時期、領収書やレシートの山にうんざりすることも多いでしょう。手作業での帳簿付けや会計ソフトへの入力は、時間も手間もかかり、ミスも心配です。

    そんな悩みを解決するのがスキャナーの活用。特に「ScanSnap」なら、領収書を素早くスキャンしデータ化できるため、面倒な手入力から解放され、確定申告の準備も劇的に効率化できます。

    溜まったレシートはスキャナーで一気にスキャン!

    確定申告では、領収書やレシートを帳簿につけて1年間の合計金額を計算し、利益や税金を計算する必要があります。それゆえ、日々の取引の中で大量に発生する領収書やレシートをどう管理するのかは、多くの個人事業主にとって悩ましい問題のひとつです。

    領収書やレシートの管理について、次のような問題点やお悩みをお持ちではないでしょうか?

    • 領収書やレシートをひとつひとつ帳簿につけたり、申告ソフトに入力するのに多くの時間や労力がかかっている
    • 計算間違いをする可能性がある
    • 二重で記帳してしまうことがある
    • 特定の領収書やレシートを探すのが大変

    このような問題は、スキャナーを使って領収書・レシートをスキャンし、申告ソフト等に取り込むことで以下のように解決できます。

    • 自動で仕訳を作成し登録してくれるので、帳簿付けにかかる時間を大幅に削減することができる
    • 会計ソフトが自動計算してくれるので、計算間違いが起こらない
    • 銀行明細やクレジットカードなどの取引データを自動で取り込める(サービスによる)
    • 申告に必要な書類を簡単に作成できる
    • 領収書やレシートはスキャンした後ノートに貼るなどして保存するようにすると、二重記帳の心配が少なくなる
    • データ化するので、特定の領収書やレシートの内容を簡単に参照することができる
    帳簿付け 簡単

    スキャナーで領収書やレシートをスキャンすることで、手作業での入力作業を省き、時間を大幅に節約することができます。

    会計ソフトと連携すれば、確定申告の経費計算もラクラク。計算間違いのリスクも減らせます。さらに、銀行明細やクレジットカードの取引データ自動取込機能と組み合わせれば、経理作業はさらに効率化できるでしょう。

    データ化によって、領収書やレシートの検索も容易になります。取引先名や日付などで簡単に検索できるため、過去の経費情報を素早く確認でき、紙の領収書を探す手間から解放されます。

    さらに、電子帳簿保存法で定められたスキャナ保存の要件を満たせば、スキャン後に原本を破棄することも可能です。

    電帳法スキャナ保存対応で原本の保管が不要に!

    電子帳簿保存法のスキャナ保存制度を利用するには、タイムスタンプの付与やバージョン管理、その他のルールを満たす必要があるため、これらに対応した会計ソフトを使用することが一般的です。

    加えて、こうした会計システムへスキャンデータを取り込むためのスキャン端末選びも重要になります。

    たとえば、ドキュメントスキャナー「ScanSnap」には「e-文書モード」という機能が搭載されていますが、このモードを使うことで電子帳簿保存法のスキャナ保存要件を満たす形式でデータを保存することが可能です。

    e文書モードでのスキャン

    e文書モードでのスキャン

    法令要件を満たしてスキャンすると修正テープで消した跡(改ざん)がわかる。

    とはいえ、いきなり全ての領収書原本を破棄してしまうのは不安、という方も少なくないでしょう。

    そこでおすすめなのが、スキャンした後の領収書やレシートをノートなどに貼り付けて保管する方法です。ノートやファイルを使って分類して保管しておけば、スキャンしたデータとの照合が容易になり、二重記帳などのミスを防ぐ効果も期待できます。

    なお、個人事業主として事業を営む上で、会計ソフトやスキャナーの購入費用は、経費として計上できます。確定申告のタイミングは、こうした業務効率化のための環境を整える絶好の機会と言えるでしょう。電子帳簿保存法への対応も視野に入れ、領収書管理のデジタル化を検討してみてはいかがでしょうか。

    2. 領収書やレシートをスキャンする方法

    ここでは、会計ソフト「freee会計」とドキュメントスキャナー「ScanSnap」の組み合わせを例に、領収書やレシートをスキャンする具体的な手順を解説します。なお、以下の手順を進める前に、パソコン内に「ScanSnap Home」をインストールしておいてください。

    ①スキャナーの電源をON、会計ソフトを起動

    まずは給紙カバーを開けてScanSnapの電源を入れます。初回使用時には初期設定が必要になりますので、スキャン前に設定を完了しておくようにしてください。

    ScanSnapの電源を入れると、自動的にドライバソフトウェアである「ScanSnap Home」が起動します。

    次に、スキャンした領収書やレシートのデータを取り込む会計ソフトを起動します。

    本記事ではクラウド会計ソフト「freee会計」と連携する場合の手順をご紹介しますが、詳細な手順については「③データを会計ソフトに読み込み」で解説します。

    ②領収書をスキャナーに通してスキャン

    ScanSnapの準備が整ったら、領収書のスキャンをはじめましょう。

    「ScanSnap iX1600」や「ScanSnap iX1300」などのADF(自動給紙装置)搭載モデルであれば、複数枚の領収書やレシートをまとめてセットして「Scan」ボタンを押すだけで簡単に連続スキャンが可能です。

    また、次のような機能も便利です。

    長いレシートのスキャン

    2つのモデルでは長尺レシートの読み込みにも対応しています。A4以上のサイズでも「手差しモード」を使ってスキャン可能です。

    自動ファイル名設定とOCR

    ScanSnap Homeでは、スキャンしたデータのファイル名を自動で生成する機能があります。また、OCR(文字認識)処理によってタイトルを自動抽出し、ファイル名に設定することもできます。

    たとえばレシートをスキャンする場合、レシートの日付や店名を読取り「20250130_PFU商店」といった形でファイル名を生成しておくと、時系列と支払先でデータを管理しやすくなります。


    以下画像は、ScanSnapを使って駐車場の領収書をスキャンした際のScanSnap Home上での表示です。赤枠で示された領収書のファイル名は、日付とOCR処理によって自動的に付与されたものになります。

    digiup03-05-Scanning_Receipts.png

    スキャンしたデータは、このように「ScanSnap Home」上で確認できます。正しくスキャンできているかチェックするようにしましょう。必要に応じてデータの回転や削除などの編集も可能です。

    ScanSnap Cloud

    ScanSnap Cloudを利用することで、コンピュータやタブレット、スマートフォンがなくても、ScanSnapでスキャンするだけであらかじめ指定したクラウドサービスに自動でスキャンデータを保存できます。

    ③データを会計ソフトに読み込み

    スキャンした領収書やレシートのデータは、会計ソフトに読み込むことで、経費計上や確定申告書類の作成に活用できます。

    ここでは、クラウド会計ソフト「freee会計」にデータを読み込む場合の手順を例にご説明します。

    ScanSnap Cloudを利用する場合

    ScanSnap Cloudを使うと、スキャンするだけで直接クラウド会計システムにデータを保存できます。

    データ連携にあたっては、事前に「ScanSnap Home」上でプロファイルの保存先を設定しておく必要があります。

    プロファイル設定画面で「クラウドで経費精算や会計業務」を選択した後、以下画像の「事業所名」の箇所を設定して、画像の保存先となる事業所名を指定してください。

    digiup03-06-Scanning_Receipts.png

    設定が完了すると、領収書やレシートをセットしてスキャンするだけで、自動的にfreee会計内の「ファイルボックス」にデータが取り込まれます。

    スキャンデータをローカルに保存する場合

    スキャンしたデータをローカルに保存し、freeeのファイルボックスに自分でアップロードします。

    freeeファイルボックスの「ファイルを選択」ボタンをクリックし、スキャンした領収書やレシートのデータを選択すれば、電子データが反映されます。

    digiup03-07-Scanning_Receipts.png

    freee会計にデータが取り込まれたら、領収書の内容を確認し、必要に応じて取引の登録を行います。freee会計では、AIがデータの内容を読み取り、勘定科目などを自動で推測してくれる(以下画像、赤枠部分)ため、内容に間違いがないかチェックして取引登録するようにしましょう。

    digiup03-08-Scanning_Receipts.png

    使用している会計サービスが電子帳簿保存法に対応し、スキャナ保存の要件を満たしている場合、スキャン後の原本は破棄しても問題ありませんが、税務調査の際にそのサービスを利用を継続しており、必要な情報を提示できる必要があります。不安な方は紙の原本も整理・保管しておくことをおすすめします。

    ScanSnapの便利な機能はこちらでご確認ください!

    3. 領収書スキャンにおすすめのスキャナー

    ScanSnap iX1600

    領収書やレシートが大量にある場合は、書類を高速で読み取れるiX1600がおすすめです。

    ScanSnap iX1600

    ScanSnap iX1600
    56,100円(税込)

    サイズがばらばらな領収書やレシートでも、中央をそろえてセットすればまとめてスキャンが可能。月ごとにまとめて領収書をスキャンする方や、領収書以外の書類もスキャンする方には特に心強い相棒になること間違いありません。

    ScanSnap iX1300

    もう少しコンパクトに扱いたいならScanSnap iX1300がおすすめです。

    ScanSnap iX1300

    ScanSnap iX1300
    37,400円(税込)

    カバーを開いてもA4程度のサイズに収まり、両面スキャン、Uターンスキャンなど高機能な読み取りが可能です。カードや通帳もスキャンできるリターンスキャン機能も備えています。

    ScanSnap iX100

    いつでも好きな場所で使いたいなら、コンパクトボディのiX100がおすすめ。

    ScanSnap iX100

    ScanSnap iX100
    26,400円(税込)

    給紙スペースに領収書やレシートを差し込むだけで、どんどんスキャンできます。コンパクトなスペースでスキャンをしたい方や、場所を選ばず仕事を進めたい方にもってこいのモデルです。

    連携できるクラウド会計サービス

    ScanSnapはfreee会計の他にも多くのクラウド会計ソフトと連携し、スキャンした領収書やレシートのデータをスムーズに会計ソフトへ取り込むことができます。

    これから会計ソフトを導入される方は、ScanSnapと連携できる会計ソフトを選ぶことで経費計上がとてもラクになるので、ぜひご検討ください。

    会計クラウドがもっと便利になる!(ScanSnap Cloud活用編)

    4. スキャンするときの注意点

    とても便利なスキャンによる領収書管理ですが、いくつか注意点もあります。ここでは、領収書やレシートをスキャンする際の注意点を3つご紹介します。

    保管方法に気をつける

    領収書・レシートが破れてしまうと、判読できなくなることがあります。また、レシートは感熱紙であることが多く、湿気を含んだり、強い光にあたったりするとかすれてしまう可能性も。領収書・レシートを受け取ったら早めにスキャンして、印刷面を折りたたんで保管するのがおすすめです。

    こまめにスキャンする

    領収書やレシートは、溜め込まずにこまめにスキャンする習慣をつけましょう。月に一度など定期的にスキャンすることで、領収書の紛失リスクを低減できるだけでなく、確定申告の準備もスムーズに進められます。「まだ大丈夫」と後回しにせず、計画的にスキャンすることが大切です。

    こまめにスキャンする習慣は、確定申告直前の作業量を分散させることにもつながります。申告時期に慌てて大量の領収書を処理しようとすると、ミスが発生したり、精神的な負担が大きくなったりします。定期的なスキャンを心がけ、余裕を持って確定申告を迎えましょう。

    カード利用時は領収書の保存も忘れずに

    クレジットカードで支払いをした場合、利用明細が発行されますが、それだけでは十分ではないケースがあります。特に、消費税の課税事業者の方は、2023年10月から開始されたインボイス制度に対応するため、利用明細だけでなく、領収書の原本、もしくはそのデータも保存しておく必要があります。

    5. まとめ

    領収書やレシートのスキャンは、確定申告の準備を効率化するだけでなく、日々の経理作業を大幅に簡略化するために有効な手段です。「ScanSnap」などのスキャナーを活用してこまめに領収書やレシートをデータ化し、時間節約や計算ミスの防止、簡単検索を実現してみてはいかがでしょうか。事務処理にまで手が回っていない方や、処理が難しいと感じている方にとっても、心強い仲間になるはずです。

    ScanSnap_iX1600

    ScanSnap iX1600

    毎分40枚・80面の両面高速読み取りを実現し、簡単操作のタッチパネルを搭載。Wi-Fiの5GHzに対応し、原稿サイズ、色や両面・片面を自動的に判別。 驚くほど簡単、スピーディーに電子化します。
    ScanSnap_iX1300

    ScanSnap iX1300

    毎分30枚(A4カラー/300dpi)の高速読み取りが可能な「Uターンスキャン」と、一般的な紙からA3までの大きな書類、厚手の原稿等の読み取りも可能な「リターンスキャン」2つの読み取り方法を備え、仕事環境や家庭に発生する多様な書類をすばやく電子化します。
    ScanSnap iX100

    ScanSnap iX100

    バッテリー・Wi-Fiを搭載しながら、わずか400gのコンパクトボディ。場所を選ばず原稿を電子化でき、手軽に情報の保管や共有が可能。

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