整理収納アドバイザーが教える「家庭円満になる7つの整理術」
自宅の片づけや収納については、夫婦間で温度差がでがちなもの。「処分されたくないけれど、なかなか分かってもらえない」という悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか? でも、ちょっとした発想の転換で、家の中がスッキリ片付き、家庭円満で快適なわが家を作ることができます。
今回は、ScanSnapを使った片づけ講座を開催している整理収納アドバイザーのお2人に、家族で楽しみながらできる自宅の整理収納術を伺いました。
目次
片づけのプロ、整理収納アドバイザー
整理収納アドバイザーの資格を持つ青山順子さんは、「親・子の片づけマスターインストラクター」として活動していらっしゃいます。お子さんやご夫婦間のコミュニケーションをとりながら、楽にできる空間づくりと思い出の整理などを教えています。
一方の福永恵さんは、整理収納アドバイザーのほか、ルームスタイリスト1級、住宅収納スペシャリストの資格を持ち、住宅の収納に特化したアドバイスを行っています。Macユーザー歴20年。デジタル収納は、ご自身でも興味深いテーマだと言います。
整理することで得られる三大効果
整理収納については、多くの人が興味を持っています。自宅の限られたスペースを快適に使いたいと思いながらモノはどんどん増えてしまい、捨てるに捨てられないジレンマに陥っている人も少なくないでしょう。
「整理収納には、三大効果というのがあります。ひとつは、『時間的効果』。探し物がなくなることで、時間を有効に使えるようになります。次が、『経済的効果』。同じものを何度も買ってしまうことがなくなり、自宅のスペースも快適に使えるようになります。最後が『精神的効果』で、片づけをしなくちゃとイライラしたり、散らかった家に帰る精神的な負担がなくなります」(青山さん)
さまざまなメリットがある整理収納。頭では分かっていても、家にあるものは思い入れがあるものばかり。そこで、誰でもできる片付けのアドバイスを伺いました。題して、「家庭円満になれる7つの整理術」。ちょっとした発想の転換や簡単なルールを作ることで、片づけの煩わしさから解放されますよ。
「家庭円満になれる7つの整理術」
①大切なものを宣言する
他人の物はいらないものに見えがち。そこに会話がなければ、なんでもやみくもに置いているようにしか見えません。大切なもの、捨てられたくないものはしっかり宣言することが大切です。
②普段使っているものから片づけを始める
いきなり趣味のものを整理しようとすると衝突が起こります。そこで、普段使っているものから整理開始。一番簡単なのが、靴下や下着です。洗濯の回数を考えて、必要な分だけを残します。後は、「1つ買ったら1つ捨てる」のルール付けを。
③長期休暇を使って、一気に片づけてしまう
中途半端な状態で終えてしまうと、次が大変になります。夏休みや年末年始など、ある程度まとまった時間をとれるときに一気にやってしまいましょう。
④「いる」「いらない」ではなく、「使っている」「使っていない」で分ける
いるか、いらないかと聞かれると、「いる」と答えるのは当然のこと。そこで、今、使っているかを判断基準にします。タンスの肥やしになっている洋服は、一度、着てみると「これを着て外出できない」と分かり、すんなりと手放すことにつながります。
⑤各自のスペースを決めてバランスよく管理する
家は家族のみんなのもの。誰かのものだけが多いアンバランスな状態は快適とは言えません。これは、家庭円満に欠かせない重要なポイント。コレクションは指定の場所に入りきる分とする一方で、そこには口出しをしないというルールを決めましょう。
もちろん子どもにも同じルールを適用。「何が必要で、何が不要か」を子ども自身が決める習慣をつけることで、選択力の訓練にもつながります。
⑥デジタル化すれば活用頻度が増え、場所もスッキリ
本や雑誌、学校のプリントや取扱説明書、旅先でもらったチラシなど、デジタル化することで検索が可能となり、活用頻度が増えます。スキャンしたものは、プリントアウトすればいつでも紙の状態に。多くなりがちな紙焼きの写真もスキャンすれば、デジカメのデータと一緒に管理できます。
⑦思い出は、専用ボックスで凝縮していく
なかなか捨てられない思い出の品。これは、「思い出ボックス」を作って収納します。ただし、ボックス内に収まることが条件。満杯になったら取捨選択をし、思い出を凝縮させていきます。この時、親子で一緒に整理するとコミュニケーションになり、「あの時、そんな風に考えてたんだ」と子どものことをより深く理解する機会にもなります。
ひと口に思い出の品といっても、親と子で違うのは当然のこと。それぞれの思い出ボックスを用意するのもいいでしょう。
「もったいない」の本質を再考すれば、手放すことに抵抗がなくなる
片づけでネックになるのが、「もったいない」という思い。これは角度を変えると違った捉え方ができそうです。
「本当は『捨てる』ことよりも、『使ってない』ことの方がもったいない。その本質を活かしていないわけですから。さらに、置いておく場所ももったいない。だから、それを使ってくれる人に譲ると考えるのがコツです」(福永さん)
クローゼットや押し入れの奥底で、ひっそりと眠るさまざまなものたちを、しっかり活用してくれる人に譲ることで、さらに価値があがります。それは、大事な娘を嫁に出す感覚に似ているのかも。それでも心に痛みが......。
「捨てるときの痛みは必要なものです。使わなかったものを手放すことで、次に何かを買うとき、『買っても使わないよね』と考えるようになり、むやみに買ったり、増やしたりがなくなります。手放すことで、モノと向き合うことができるようになるのです」(青山さん)
とはいえ、痛みは軽くしたいもの。その痛みを少しでも軽くするのがデジタル化です。青山さんのお宅では、ずっと捨てずに置いてあったゲームソフトの箱をデジタル化して残すことで処分することができたそう。「見たいときにいつでも見られる」という安心感が、処分への抵抗をなくしたそうです。
「ジャマだ!」と言われながら置いているものも、そのまま置いておけばホコリをかぶって色あせてしまいます。今のうちにデジタル化して処分し、家族の笑顔に変えるのもひとつの選択肢だと言えそうです。
まとめ
自宅の部屋になじみやすいからと白いScanSnapを愛用している福永さんと、「紙を食べてくれるから」との発想でヤギのオリジナルカバーをつけている青山さん。二人が口をそろえて言うのは、「ScanSnap iX100はデジタル化導入にピッタリ」ということ。
モノがあふれる部屋をスッキリさせるためにも、お互いの宝物宣言とスペース決めの家族会議を開くところからスタート。「誰かが整理を始めると、みんなも片付け始めるようになる」とのことなので、この機会に、自分のものから整理を開始しましょう。
■取材協力
青山順子さん
整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師、親・子の片づけマスターインストラクター
気軽に楽しく整理収納にチャレンジしてほしい、参加者の「片づけスイッチ」を押すために、わかりやすい整理収納講座を開催中。
福永恵さん
整理収納アドバイザー1級、ルームスタイリスト1級
お料理やお片付けなど、ここちよい暮らしのためアイデアや、収納、インテリア、お料理、お気に入りのものなどをWebで紹介しています。
この記事を書いた人
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