家事育児の効率化で子どもと向き合う時間を。整理収納アドバイザーが伝える「小1の壁」の乗り越え方
親子が必ずと言ってよいほど経験する「小1の壁」。小学校への入学を皮切りに環境が大きく変化し、多くの親子がその対応に苦慮しています。
岐阜県を拠点に活動する整理収納アドバイザーの野田美紀さんも、小学校5年生と2年生の2人のお子さんを育てており、ご自身も「小1の壁」を経験。その学びを生かして、親子向けにもお片付けセミナーを開催しています。そうした中、より子どもたちと向き合える時間を作るため、ご自身の家事育児のなかでScanSnapを活用した効率化に取り組んでいます。
今回はそんな野田さんに「小1の壁」の乗り越え方や、ScanSnapの活用法について、お話を伺います。
目次
1. 収納のゴールは「頭を使わず楽をすること」
――野田さんが整理収納アドバイザーとして取り組んでいることについて教えてください。
整理収納アドバイザーは、お客様のご自宅に伺って、お客様と一緒に整理に取り組むこともあれば、お片づけセミナーで講師を務めるほか、アドバイザーの認定講座を主催するなど、その範囲は多岐にわたります。
――収納や整理において大切にされていることはありますか。
整理収納の目的は、頭を使わず楽をすること、だと考えています。モノが多いと、選択肢が多くなってしまい、頭の中であれこれ選ぶようになって、つい考えてしまいます。選択肢が少ない方が、頭を使わなくていいので、当然楽になりますよね。モノを減らして選択肢を減らし、探しもののためになるべく頭を使わないことが、家事でも仕事でも大切なのです。
――整理収納の第一歩は、モノを減らすということなのですね。
そうですね。でも一方で、思い出の詰まったモノとか、気に入ってるモノなど、普段使わないけど置いておきたいモノも生活しているとありますよね。かといって生活スペースに残したままにすると、モノで溢れてしまいます。そこでそういったモノは、押し入れの上とか、高いところとか、普段目に付かないところに思い出ボックスとしてまとめて収納する。こうした工夫で普段目に触れるモノが少なくなって、疲れず楽に暮らせるようになります。
2. 「小1の壁」を乗り越えるキーワードは余白
――そうした中で、ご自身でも「小1の壁」を2度ご経験されています。お子さんが小学校に上がることで生活はどのように変わりましたか。
まず子どもたちと接する時間が変わりました。通っていた幼稚園では毎日お迎えに行く時間も決まっていましたし、延長保育も利用できたので、ある程度時間調整ができました。
一方、小学校では送り迎えがない分、楽なイメージもありますが、毎日下校時間が違うため、子どもたちの予定をきちんと把握しておく必要があります。
また、幼稚園と小学校とでは、先生とのやり取りの仕方も違います。
幼稚園では、保護者と先生との間で連絡ノートを利用したり、先生から直接電話があったりと、お互い綿密にやりとりができる体制が整っています。
ところが小学校に入ると、先生や学校からの連絡は、すべて子どもたちを介することになります。先生から聞いたことを親に伝えたり、ランドセルからプリントを出して渡したりする。そんな簡単な作業でも、それまで自分がやること、と思っていなかった子ども達にとってはハードルなのです。
さらに子どもたちの関係先が一気に増える場合もあります。入学を機に、塾や習い事に通うようになったり、学童保育に行くようになったりするお子さんも多いのではないでしょうか。それらの全てで、先程のようなやりとりが発生してしまうため、こうした部分も一つの壁になっていると思います。
子どもたち自身も入学という新しい生活がはじまることで、期待と不安があり、本人の気持ちが追いつかないこともよくあります。「もう1年生だから〇〇しよう」という声掛けも、本人が言う分にはいいですが、親や周りの大人から言われると、しんどくなってしまいます。そのため子どもたちが新しい環境に慣れるまでは、親御さんのサポートが欠かせないのです。
――子どもたちの負担を減らすにはどういったことができるのでしょうか?
子どもたち自身がやりやすいように、環境を整えてあげることが大切です。例えば、もらってきたプリントは帰ってきたらファイルボックスに入れる。そのファイルボックスもランドセルをしまう場所の近くに置いておく。そうするとはじめのうちは、言われながらやっていた子でも、だんだんと自分でできるようになっていきます。
――「小1の壁」を乗り越える上で親が心がけるべきことはありますか。
整理収納の基本にも通じることですが、自分の脳をできるだけ使わないことです。家事でも学校とのやりとりでも、できるだけ楽をして余裕を残す。そうすることで子どもたちに向き合える時間が増えます。
子どもたちになにか1つ習慣にしてもらうにも、親御さんが子どもと一緒に取り組むことで、それがきちんとできるようになります。できることが増えてくると、子どもの自信にもつながり、子どもたちが自立していきます。すると結果的に親にも返ってくるのです。
――最近では学校からのお知らせがデジタル化されるケースも多いと聞きます。野田さんの状況はいかがですか。
この6月から、毎月の予定などがアプリで届くようになりました。親はスマホで、子どもたちも学校から支給されているタブレットで確認できるようになって、段々とデジタル化が進んでいます。
ですが、完全にデジタルになったというわけでもなく、紙のお知らせが届くことも少なくありません。学校現場でのデジタル活用が過渡期にあるため、紙とデジタルが混ざっていて、親も混乱しやすい状況です。そうした中で、学校からのお便りをしっかり管理することが、より重要になってきています。
3. 速くて賢いScanSnapを家事や育児でフル活用
――野田さんはScanSnapを活用されていますが、いつ頃からどのように使われていますか。
購入したのは1年半ほど前で、ちょうど次女が小学校に入学するタイミングでした。きっかけはScanSnapのアンバサダーをしている青山順子さんに勧められたことでした。青山さんからいろいろと手ほどきを受けながら使っています。
用途としては、子どもたちがもらってきたプリントをScanSnapで取り込んで、スマホに転送して保存しています。仕事のすきま時間や出先でも、スマホで確認できるのでとても役立っています。
――ScanSnapを実際に使ってみて、便利だと感じたのはどのような点ですか。
スキャンした原稿の種類をScanSnapが自動で判別して、原稿種ごとにフォルダに分けて保存してくれる機能ですね。それから読み込みが、とても速いですね。我が家では一度に大量にスキャンする機会は少ないですが、速さには驚きました。
便利な使い方としては、子どもたちが勉強で使うノートを保存しておく、というのがあります。ノートはマス目の数や罫線の幅などが、教科ごとに細かく指定されていて、学年によっても変わってくるのでなかなか覚えづらい。ですが、年度初め(4月)の学年だよりに各教科で使用するノートの種類(マス目、15mm方眼、など)が表記されているので、その学年だよりをスキャンしておいて名前変更などで目立つようにしておくと買い物のときにも慌てずにスマホで確認できるので便利です。
ママ友から学校のプリントを見せてほしい、と聞かれる機会も多いのですが、スキャンしておけばすぐに転送できます。写真で送ると影が入ったり、文字がぼやけたりしますが、ScanSnapだときれいにデータ化できて文字も読みやすいので、得意げに送ってますね。
育児以外では、免許証や保険証、マイナンバーカードといった身分証明書も番号を確認する機会が意外と多いので、データ化してスマホでも確認できるようにしておくのがオススメです。
――今後ScanSnapをどのように活用していきたいですか。
今まではプリント管理がほとんどでしたが、もっと活用の幅を広げたいと思っています。最近取り組んでいるのは、子どもの作品をスキャンすることです。
子どもたちが習字を習っていて、5年生の子は書き終わったモノはいらないと言ってすぐ捨ててしまうのですが、2年生の子の方は練習したモノまで全部取っておきたいみたいで。かといって全部スキャンするのは大変なので、選りすぐりの数枚を取り込んでいます。上の子の半紙も捨てる前にそっと保存することもあります。
ScanSnapは半紙のような薄い紙でもきれいに取り込んでくれるのですが、無地の紙を裏に挟んで読み込むことで、裏写りせずきれいに保存ができるので、いつもそうするようにしています。
――育児のアドバイスからScanSnapの活用法まで、お答えいただきありがとうございました。
ScanSnap iX1300
毎分30枚(A4カラー/300dpi)の高速読み取りが可能な「Uターンスキャン」と、一般的な紙からA3までの大きな書類、厚手の原稿等の読み取りも可能な「リターンスキャン」2つの読み取り方法を備え、仕事環境や家庭に発生する多様な書類をすばやく電子化します。 |
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この記事を書いた人
自分も家族も気分よく暮らしたい! そんな希望をラク・簡単に叶えるお片づけ講座・サポートを提供。 SNSのマネをしても長続きしない収納を繰り返していた一主婦だったが、片づけには基礎があるはず!と整理収納の勉強を開始。受講後はモノへの意識が変わったことにより驚くほど家事がスムーズに。「片づけは学べる!」という思いから認定講師となる。 自宅は整ったものの、ずっと素直だった長女が6歳ごろにプチ反抗期となり「なぜいうことを聞いてくれない?愛情不足?」と育児の難しさに直面。片づけ×関わり方を学べる「親・子の片づけインストラクター2級認定講座」を受講。関わり方のコツを知って子どもが自分でできることをサポートするように心がけたところ、お互いに向き合って会話ができる親子関係に変化。「家族の片づけ」をより深く学ぶためマスターインストラクターに。 失敗談を交えた分かりやすく飾らないアドバイスは「これならできそう!」「モチベーションUP!」と好評。 岐阜市在住、夫と小5、小2の姉妹との4人暮らし。
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