【これで解決!】領収書をスピーディーに整理・保管する方法

領収書の整理・保管は、フリーランスや個人事業主にとって重要な作業のひとつですが、その一方で悩みの種になることもしばしば。今回は、領収書を効率的に整理し保管するための方法をお伝えします。確定申告に向けて領収書管理を始めたいという、ビギナーさん必見の記事です!
目次
1. 個人事業主の領収書保管期間と保管方法
白色申告の場合:原則5年
個人事業主が白色申告を行う場合、領収書の保管期間は原則5年間です。この期間中、不動産所得、事業所得、山林所得にかかわる領収書は保管を続けておく必要があります。
複式簿記を行う必要がないため、白色申告の記帳は簡易的なものにできるものの、帳簿や取引に伴う書類について、適切な保存が必要であることは青色申告と変わりません。「白色申告だから」と気を抜かず、書類の保管方法をよく検討しておくようにしましょう。なお、インボイス制度に関わる帳票、領収書などの書類は白色申告・青色申告によらず7年間となるので、注意が必要です。
青色申告の場合:原則7年
個人事業主として開業する際、事業所得もしくは不動産所得を得ているという実態があることや、複式簿記で記帳をすることなどの要件を満たすことで、税制上の優遇を受けられる「青色申告」ができるようになります。
青色申告をする場合、領収書の保管期間は7年間です。白色申告から青色申告に切り替えた場合は、青色申告が適用される年度から領収書の保管期間が7年間になります。
ただし、青色申告でも前々年分の所得が300万円以下の場合、領収書の保存期間は白色申告と同様の5年間です。
保管方法も要チェック
領収書を電子データで受け取った場合、改ざん防止・検索機能などの要件を満たした上でそのままデータとして保存しておく必要があります。

紙の領収書については、電子帳簿保存法(電帳法)スキャナ保存に対応すれば領収書の原本を破棄することもできますが、デジUP!としておすすめしているのは、紙と電子データの両方を保存しておくことです。
紙・電子のどちらでも、必要な領収書をすぐに参照できる状態にしておけば、税務調査への対応が円滑になるだけでなく、経費の使い道や内訳などを日常的に確認できるようになります。
2. 領収書の整理・保管を効率よく進める手法
特に初めて確定申告をする場合、いざ領収書やレシートを整理・保管しようと思っても何から手をつけるべきか迷ってしまいますよね。まずはここでご紹介するステップに従って領収書を整理し、保管することをおすすめします。しだいにご自身に合った方法が見つかるはずです。
記帳・入力までに進めておくこと
①月別にまとめる
領収書やレシートを月ごとにまとめておくことで、同じ月の領収書を記帳することができるようになります。日付がバラバラな領収書をまとめて記帳すると、記帳や保管の手間がかかるだけでなく、記帳のミスにもつながります。まずは経費の発生日を基準にして、領収書・レシートを月別にまとめておきましょう。
②日付順に整理する
続いて、それぞれの月に分類された領収書やレシートを日付順に並べる作業に入ります。ここまで行えば、すべての領収書が日付順に並ぶことになり、時系列でいつ出費があったかを可視化しやすくなるでしょう。
③費目別に分類する
最後に、「その経費は何に使ったか」といった用途ごとの費目に分けます。例えば、クライアント先へ移動する交通費や宿泊費なら「旅費交通費」、文具やコピー用紙の費用を「消耗品費」などです。基本的には税制上で定められている勘定科目に従って分類しておくと、記帳・保管がラクです。

記帳・入力後は封筒/ファイリングでスッキリ保管
会計ソフトや帳簿での記帳が完了したら、紙の領収書やレシートを保管します。そのまま紙の状態で置いておくと破損や紛失につながってしまうので、ご自身の状況や好みに合った方法で管理するのがおすすめです。以下、代表的な保管方法を3つご紹介します。

方法① 封筒を活用
封筒を使用して、月別や費目別に領収書をまとめる方法です。「○月経費」「消耗品費」など分類を記載した封筒を複数用意することで、記帳が終わった領収書を封筒に入れていくだけで分類が完了します。迷うことなく手軽に整理できるため、初心者にもおすすめの方法です。
方法② ファイルを活用
続いてご紹介するのが、ファイルを使用して領収書を分類・保管する方法です。複数のポケットがあるファイルであれば簡単に分類ができるほか、領収書を見やすく整理できるため、長期保管にも適しています。
方法③ スクラップブックを作成(コピー用紙+バインダー)
コピー用紙に貼った領収書をバインダーにまとめるのもおすすめです。まずはコピー用紙に、日付や勘定科目などの項目に分けて領収書やレシートを並べて貼り、それをスクラップブックやバインダーにとじていきます。コピー用紙を足していくことでページを増やすことができるほか、間にページを挟みたくなった場合にも柔軟に対応できるのが強みです。
3. 確定申告前でも焦らない!領収書整理をもっと効率化するには
領収書はこまめに整理しておくのがよいと分かってはいても、つい先延ばしにしてしまう人は少なくありません。未整理のまま溜めてしまった領収書やレシートの処理に頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。ここでは、領収書の整理をスムーズにするためのコツをご紹介します。
スキャナー導入で領収書整理がラクラク
ここまでは紙の領収書を整理する方法を、主にアナログな側面からご紹介してきましたが、これらをスキャンすることで、領収書やレシートを電子データとして管理・保管できるようになるため、利便性はより高まります。
会計ソフトによってはスマートフォンを使用することもできますが、大量の領収書を取り込む場合は自動給紙機能のついたスキャナーの使用がおすすめです。
スキャナー「ScanSnap」の場合、確定申告時に活きる便利機能がたくさんあります。
クラウド会計ソフトと連携可能
ScanSnapは、クラウド型の会計ソフトとも連携が可能です。領収書やレシートをScanSnapにセットして、ワンプッシュでスキャン。ストレスフリーに領収書を会計ソフト上で登録できます。
ファイル名の自動生成
スキャン時、書類の内容を読み取り、自動でファイル名を生成します。レシートや領収書の場合、日付や購入金額、購入店舗名といった情報をファイル名に反映できます。
店名、日付、金額をOCR
ScanSnapには、スキャンしたレシート画像から店名や日付、金額や税額など記帳時に必要になる項目をOCR(文字認識)する機能があります。また、そのデータをCSV形式で出力することも可能です。領収書やレシートを見ながらひとつひとつ項目を入力している方は、OCR結果を確認しながら内容を修正することで、入力作業を効率化できます。
長尺レシートもスキャン可能
たくさんの明細がある場合など、読み込むレシートが長くなってしまうことがあります。このような長尺レシートをスマートフォンのカメラ機能を使ってスキャンしようとすると、全体を収めるのが難しくなってしまうのですが、ScanSnapならワンタッチでレシート全体をスキャンできます。
A4サイズ以上の長いレシートは、手差しモードで対応可能です。
領収書およびレシートをデータにしておくと、後からそれらをデータで見返せます。原本はまとめて収納しておいてもよくなるので、事業年度が重なるとより便利さを実感するでしょう。領収書のスキャンに関してより詳しく解説した記事もありますので、ご興味ある方はぜひご一読ください。
会計ソフトとの併用で確定申告準備をもっとスピーディーに!
スキャナーでスキャンした領収書をそのまま会計ソフトに取り込めば、確定申告前にバタバタすることなく準備が進むでしょう。会計ソフトが電子帳簿保存法に対応していれば、領収書のアナログ管理による紛失やモレのリスクも軽減できます。
また、最長7年の保管義務がある領収書も、要件を満たすことで原本の廃棄が可能に。スキャナーと会計ソフトをうまく活用して、確定申告の準備をスムーズに進めましょう!
4. おすすめのスキャナー
これから確定申告に備えて領収書スキャンをする方に向け、ScanSnapシリーズの中から、おすすめの製品を二つご紹介します。
ScanSnap iX1600
領収書やレシートを含め、毎分40枚の書類を高速で読み取れる「迷ったらこれ!」なモデル。簡単操作のタッチパネルを搭載しており、直感的に操作できるのが特徴です。もちろん、ネットワークフォルダーへの直接保存をはじめとした充実の機能を搭載しており、驚くほど簡単に領収書の電子化ができます。
ScanSnap iX100
ScanSnap iX100は、個人事業主として事業を進める上で心強い相棒になること間違いなしのコストパフォーマンスに優れた機種です。レシート管理やスマートフォンとの接続など、必要な機能を備えていながら、バッテリー搭載でコンパクトに持ち運ぶことができるため、拠点を移動しながら働くノマドワーカーの方にもおすすめ。
5. まとめ
領収書の整理・保管は、個人事業主やフリーランスにとって避けて通れない重要な作業です。ただ、そうと知りながらなかなか面倒になってしまうのもまた事実。この記事でご紹介した領収書の分類方法やスキャナーを導入することで、領収書の整理・管理は格段に楽になるでしょう。法定の保管期間を守りつつ、自分に合った保管方法を見つけることが大切です。

ScanSnap iX1600
毎分40枚・80面の両面高速読み取りを実現し、簡単操作のタッチパネルを搭載。Wi-Fiの5GHzに対応し、原稿サイズ、色や両面・片面を自動的に判別。 驚くほど簡単、スピーディーに電子化します。 |
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この記事を書いた人

ライター ハテシマサツキ
アトリア合同会社代表。IT企業に勤務するかたわらライター活動を行い、独立後はフリーランスとしてクライアントのWEBコンテンツの制作やPR活動に携わる。 2024年には「はなれじま広報部」を立ち上げ、全国の離島を取材している。
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