家計も経費も「とりあえずスキャン!」|個人事業主の経理フローをAIで効率化するScanSnap活用術

ScanSnapプレミアムアンバサダーの福永恵です!
個人事業主のみなさん、気がついてますか?あと3か月もすると、アレがやってきます。アレ。そう、確定申告という名のレシート整理祭!
今回はScanSnapと生成AI(Manus)を活用した、私の鉄板フローを紹介しますね。個人事業主の経理を効率化できること間違いナシですよ。
目次
"サボり"が生んだ効率化
毎年の恒例行事とはいえ、レシートの山を前に「どこから手をつければ...」と途方に暮れる方も多いのではないでしょうか。私自身、個人事業主時代はまさにその一人。レシートの束を見つめながら「これ、経費?それともただのランチ?」と悩む時間が、地味にストレスでした。
最初は真面目に1枚ずつ仕分けして入力していましたが、忙しくなると当然続きません。
ある時期、私はもう仕分けを放棄して、とりあえず全部ScanSnapでスキャン → Dr.Walletに放り込む、という日々を過ごしました。
そしてCSVを書き出してみると――なんということでしょう。
事前にチマチマ仕分けしていたときよりも、一気に経費だけ抽出する方が圧倒的に早いと気づいたのです。
それ以来、私の鉄板フローはこうです。
全部スキャン → CSV出力 → 経費だけ抜き出す。
シンプルだけど、これが一番合理的でした。
家計も経費も「とりあえずスキャン」してから振り分ける
私の経費処理フローはこうです。
1. レシート:スキャン → Dr.Wallet → CSV出力 → 経費だけ抽出 → やよいの白色申告オンラインへ。
2. 領収証:スキャン → やよいの白色申告オンラインにIN。
3. 請求書:スキャン → Dropboxで経理担当・税理士と共有。
この仕組みを支えているのが ScanSnap iX2500です。
私は必ずレシートをもらうタイプなので、帰宅後に必ずまとめてスキャンしています。たまに出張や現場が続くと数十枚まとめてスキャン、なんてこともあるけれど、毎分90面の読み取り速度のおかげで、数分で完了します。正直、コーヒーを入れるより早いです。
さらに、プロファイルを設定すれば、
- レシートはDr.Wallet
- 領収証はやよいの白色申告
- 請求書はDropbox
へ、自動で振り分け。ボタンひとつでルール通りに整理されるので、「どこに保存しよう?」と悩む余地がありません。

レシートはDr.Walletへ
レシートは、ScanSnapのプロファイルに「Dr.Wallet」を登録しているので、ボタンひとつでアプリに自動で取り込みできるようにしています。
どんなに長いレシートでも、項目ひとつひとつを確実にピックアップしてくれるので安心。わざわざ手入力する必要はありません。スキャンし終わったレシートは、とりあえずScanSnapの後ろに置いたトレーにポイ。
データ化が済んだあとは、必要に応じて確認や処分をすればよいだけです。日常の買い物で受け取ったレシートも、帰宅後にまとめてスキャンするだけで、スムーズに家計管理のデータに変わります。
レシートは夫もスキャンしますが、ボタンの名前を「Dr.Wallet」ではなく、あえて「家計」にしているので一目瞭然。誰が使っても迷わず仕分けできます。

そして、時々紛れ込んでいる仕事の経費は、CSVに書き出したあとで該当するものを抜き出して一覧化。
もともとは自分でやっていましたが、最近はこの仕分けをAIに手伝ってもらうようになり、さらにスピードアップしました。
領収証はクラウド会計に直送
仕事で発生した領収証と、明らかに経費とわかるレシートは、ScanSnapの「経費」ボタンからスキャン。
こちらはそのまま「やよいの白色申告オンライン」に取り込まれるよう設定してあるので、紙の書類を1枚ずつ入力する手間はゼロです。PDFとしても保管され、読み込ませた弥生側でも確認や再出力がスムーズに行えます。
また、ScanSnapのプロファイルを「経費」というボタン名にしているので、夫が間違ってスキャンしてしまう心配もありません。プロファイルで役割を分けておけば、誰が使っても迷わず整理できる仕組みになります。
(※電子帳簿保存法に完全対応するには、別途要件を満たす必要があります。)


請求書はDropboxで共有すれば郵送不要
取引先から届いた請求書は、ScanSnapの「請求書」ボタンからDropboxにスキャン。クラウドに自動保存されるので、経理担当・税理士とすぐに共有可能です。

法人化した現在、フルリモートの弊社では「私・経理担当・税理士」の三者でDropboxを共有しているため、紙の郵送は一切不要。必要なときにすぐアクセスできる安心感があります。
また、プロファイル名を「請求書」と明確にしているので、誰が操作しても間違いなく共有先に届きます。プロファイルを整理しておけば、業務をチームで分担するときの安心感が格段に上がるのも大きなメリットです。
ScanSnap iX2500を"整理の視点"で評価する
スキャンすれば紙は減りますが、その分データは増えます。
つまり、紙の整理だけでなく、データ整理の仕組みづくりも欠かせません。
データ整理の基本は「一に分類、二に分類」。
この観点で見たとき、iX2500の強みは、スキャンと同時にクラウドへ直送し、適材適所に自動で分類してくれる点です。これは整理のプロとしても一推しの機能です。
そのうえで、ほかにも注目すべき点は多くあります。
- 高速スキャン
毎分45枚/90面。月末に溜まったレシートの山も数分でリセット可能。 - プロファイルの直感性
ScanSnap Homeで迷わず設計でき、ルールを視覚的に落とし込める。 - クラウド直送
Dropboxや会計ソフトにダイレクト送信。紙の郵送や手動保存をゼロに。 - レシートガイド
小型レシートもズレずに読み取れ、経理の「証跡」としての信頼性が担保される。 - ファイル名の自動付与
請求書をスキャンすると、日付や内容が入ったファイル名に。
私は「デジタル整理アドバイザー」として命名ルールには厳しい目を持っていますが(笑)、ほぼ修正不要で共有先でも迷子になることがありません。
「とりあえず全部スキャン」が正解
個人事業主の方に伝えたいのは、完璧な仕分けを最初から目指さなくていいということ。
- レシートはDr.Wallet
- 領収証は弥生
- 請求書はDropbox
この入り口さえ決めておけば、出口(確定申告)がスムーズに整います。
もう経費の紙を探し回る必要はありません。
AIで"仕分け疲れ"から解放
経費をCSVに書き出して仕分ける流れはすでに紹介しましたが、最近ではさらに進化し、CSVをAIに読み込ませて「家計に紛れ込んでしまった仕事の経費」をAIで仕分けしています。
私が使っているのは Manus(マナス) というAIアシスタント。CSVデータを読み込ませると、こちらが指示した条件にあわせてデータを抽出・整形してくれます。
ズボラな私は、お家の買い物に仕事の買い物が紛れる...という厄介なことをしてしまうので、家計のレシートに紛れ込んでしまった「仕事の経費」を取り出すためにManus(マナス)を使っています。
我が家のScanSnapには、会計用に「経費(弥生)」と「家計(Dr.Wallet)」のプロファイルが設定してあり、仕事の経費とあらかじめわかっているレシートや領収証は「経費(弥生)」、それ以外のレシートは「家計(Dr.Wallet)」のプロファイルでスキャンしています。

けれども、どうしても混ざることがあります。そこでDr.Walletに入れたデータをCSVで「商品ごと」に出力。


そのファイルをManusにドロップ。「仕事の経費だけを抽出して、弥生のCSV形式にして」と指示します。

Dr.Walletから出力されたCSVデータを、弥生に取り込めるようにManusに指示
するとManusが、Dr.Walletから出力されたCSVをもとに、仕事の経費だけを抽出し、弥生にそのまま読み込める形に整形。データの量にもよりますが、数秒〜数十秒で勘定科目別にCSVデータを生成してくれます。これは弥生側の取り込み形式が勘定科目別になっているから。会議費、旅費交通費、消耗品費なども、ほぼ修正いらずで移植可能です。
さらに、「あれ?これは経費?私用?」とあやしいものはManus自身がちゃんと確認してくれます。

弥生にインポート用に文字コードも調整された、勘定科目別のCSVファイルが生成される

経費かどうか怪しいと判断されたまつ毛用美容液はどうするかを尋ねられ、回答に基づいて除外したことが報告されている
つまり、「全部スキャンしてから仕分ける」フローを、AIがさらに自動化して加速させてくれる。これがManusを使う最大のメリットです。
一見めんどくさそうですが、最初に設定しておけば後は毎回同じように書き出してくれるので、出来上がったCSVを弥生にドロップして読み込ませればOKです。

そして、ScanSnap ×生成AIの活用は経費整理だけにとどまりません。
これまでスキャンは「電子化する」「検索できる」にとどまっていました(ここ大事)。
ところがManusと組み合わせることで、電子化した資料の要点をまとめることまでできるのです。
たとえば、過去に受講した講座の紙のレジュメをScanSnapでスキャン → PDF化 → Manusに読み込ませて要約。すると「いつ」「誰から」「どんな講座を受けたか」そしてその内容まで一覧化され、自分が学んできたことの"知識の棚卸し"が可能になりました。
「ScanSnapで紙をデータ化」+「Manusで意味を抽出」。
この組み合わせがあれば、経費整理から学びの整理まで、活用の幅は無限に広がります。
まとめ:確定申告は「仕組み化」でラクになる
ScanSnap iX2500は、
経費精算の効率化 → クラウド共有 → 命名ルールの担保 → AI仕分け → 知識整理
までを一気に実現してくれるツールです。
確定申告に向けて早めに、今のうちから「とりあえずスキャン」、その後で「まとめて仕分ける」の習慣化をはじめませんか?
この記事を書いた人

パソコン内の“ごちゃごちゃ”を解決したい思いからデジタル整理アドバイザーを立ち上げ、講座やセミナーを通じて、誰もが快適に使えるデジタル環境づくりをサポートしている。整理収納アドバイザー、ScanSnapプレミアムアンバサダー、ScanSnap整理収納コンシェルジュ。株式会社デジタル・ファイリング・ラボ代表取締役。
おすすめ記事

領収書やレシートをスキャンしてデータに!確定申告を効率化
個人事業をしていると、日々の取引の中で大量の領収書やレシートが発生します。 確定申告をするには、そうして日々発生する領収書やレシートを帳簿につけたり、申告ソフトに入力したりしなければなりません。これに

大量のレシートもスキャンするだけ!家計簿管理を劇的にラクにする方法
「家計簿をつけたいけど、毎回のレシート入力が面倒で続かない...」という方は多いのではないでしょうか。特に共働き夫婦や主婦の方は、日々の忙しさから大量のレシートが溜まりがち。 そんな悩みを一気に解決し

"つまんで引っ張る"だけ。仕分け作業を効率化する「ファイルタブ」とは?
はじめまして!文房具の魅力を紹介するウェブマガジン「毎日、文房具。」の編集長、髙橋拓也と申します。本業はサラリーマンでありながら、開業届を出して複業として個人事業も行っています。 この度、ScanSn




