年末が近づくと、妙なプレッシャーとして迫って来る年賀状の作成。重要なことは十分理解しているものの、12月は繁忙期となる企業も多く、「時間を捻出できない」と嘆いている人も多いでしょう。 そこで、年賀状に関わる作業時間をグッと短縮する方法をご紹介。スキャナーとソフトを活用すれば、名刺から簡単に年賀状の宛名リストを作成することができるのです。さらに、年末の作業軽減だけでなく、年明けの確認作業やその後の活用にもメリットが! この機会に、年賀状のわずらわしさから解放されてみませんか?
ビジネスパーソンにとって年賀状は、新年の挨拶にとどまらず、自分や自社を思い出してもらう貴重な機会となります。時には新たな仕事に直結する可能性もあり、毎年、何百枚という年賀状を送っている人も少なくありません。ところが、時間がかかってしまうのが送付リストの作成。この1年間に新しく出会った人のほか、会社の所在地が変更した人や所属部署が変わり、再度名刺交換をした人など、住所録の整理に膨大な時間を割かれます。この作業が年賀状作成において最大の苦労と言っても過言ではありません。
最近は、年賀状の宛名書きをパソコンに任せているという人がほとんどですが、その前段階となる送付リストへの名前や住所を新規登録する作業は軽減されていません。さらに、会社名や役職、名前の漢字を間違えるわけにいかず、かなり神経を使う作業となるのも、年賀状が面倒がられる要因のひとつでしょう。
そこで活用したいのが、スキャナーを使った名刺のデータベース化と、そのデータを活用した送付リストの作成です。例えば、名刺のスキャンに、ScanSnap iX500を活用した場合、30枚の名刺を読み込むのにかかる時間はわずか約40秒。まとめて差込口にいれることができる上、一度に両面スキャンしてくれるので、あっという間に作業が完了します。
スキャンした名刺は、名刺管理ソフトに取り込んで、氏名や会社名、所在地をデータベース化することができます。例えば、ScanSnapには「CardMinder」という名刺管理ソフトが同梱されているので、これを活用する方法がひとつの選択。CardMinderはスキャンした名刺を文字認識(OCR)して情報をデータベース化し、CSVやテキスト、ContactXML(.xml)、vCard(.vcf) 形式で出力できるようにします。出力項目や名刺を選択したうえで出力することもできます。
年賀状はソフトを活用して作成するのが手軽で便利。CardMinderは、ソースネクスト社「筆王」、「筆まめ」、富士ソフト社「筆ぐるめ」といった年賀状作成ソフトにも連携しています。簡単なボタン操作で住所データをまとめて登録できるので、そのまま年賀状作成まで一気に進めることができます。
ScanSnapに同梱されているCardMinderを使えば、ボタン操作だけで筆王や筆まめ、筆ぐるめの住所録に登録できる
CardMinderから送られたデータは、そのまま年賀状リストとして活用可能
より高い精度で名刺情報をデータ化したい人は、名刺管理アプリ「Eightプレミアム(月480円)」を使う方法があります。EightはScanSnapと連携した「Eight scan(β版)」を公開しており、設定を入れて連携させれば、後はサクサクと読み込ませるだけでデータ化できます。Eightは名刺情報を有人でデータ化してくれるため、精度の高さはお墨付き。新年早々、名前が間違っていて不快な思いをさせるようなリスクもありません。さらに、Eightプレミアムはフリープランユーザよりもデータ化を優先して行ってくれるので、反映までの時間が短縮されます。こうしてデータ化された名刺情報はCSV形式などでダウンロードして、住所録に登録して使用可能です。
Eightは、汎用性の高いCSV形式のほか、筆王などにインポートしやすいContactXML形式でのダウンロードも可能
年が明けると、大量に届いた年賀状をどうするか?がテーマになります。これも、スキャンすることであっという間に整理ができ、活用の幅も広がります。 スキャンした年賀状をEvernoteに保管すれば、必要なときにいつでも検索して確認できる状態に。仕事の付き合いでは、どうしても会話に窮することがありますが、そんな時に、年賀状を出すことで場の空気を一気になごませることができます。年賀状に子どもの写真を載せている人などは、この効果が絶大です。
ScanSnapからはクイックメニューで直接Evernoteに保存できる
さらに便利に年賀状を管理したい人は、「筆王 はがき整理」を使う方法があります。これは、はがきの表裏と住所録をセットで管理できるソフトです。届いた年賀状をスキャンすると、発送した住所録と自動的に突合せて年賀状を出していない人を簡単に見つけることができます。さらに、住所録にない人の情報を年賀状から住所録データに登録することもできる優れものです。
何かと手間がかかる年賀状の作成と管理。年明けに「この人に年賀状を出したような、出さなかったような……」となり、重複して出すか、出さずに欠礼するかの二者択一を迫られるのが、新年最初の憂うつだと言う人もいるでしょう。名刺のスキャンにはじまる住所録の管理を行えば、そんな選択を迫られることもなくなります。 送付するときも、その後の作業や管理も軽減できるスキャニング。ぜひ、今回からスタートしてみてはいかがでしょうか。
ScanSnap iX1500
毎分30枚・60面の両面高速読み取りを実現。原稿サイズ、色や両面・片面を自動的に判別し、驚くほど簡単、スピーディーに電子化します。
※ 記事中の「ScanSnap iX500」の後継モデルです。
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